これが結論! 日本人と原発 (小学館101新書 128)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098251285

作品紹介・あらすじ

福島原発の大事故から1年、放射性物質はいまもなお漏れ続け、汚染された国土は回復の目処すら立たない。原発は現在、全54基中3基が運転中だが、稼働率わずか5・6%でも電力不足は起こっていない。そんな状況にもかかわらず、原発再稼働に向けた動きが顕在化しつつある。国家にとってエネルギー問題は理想論では語れない重要なテーマだ。地熱、風力、太陽光など再生可能エネルギーで代替できないのは確かだが、ガス・コンバインドサイクル発電という原発より効率的、現実的な発電がある、と著者は説く。日本に原発は必要か-この一冊で日本人の原発問題は決着する。

感想・レビュー・書評

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  • 保守主義者である竹田先生の反原発のご主張です。原発には「愛」がないと言います。日本人が日本人として基調に持っている、日本人らしい「愛」と相反し対極にあるものとされています。またインフラとしての発電機としてもその存在に合理性のないものだとされて、十分理解できるところです。福一の事故後1年後の著作ですが、現在でも本書の主張は通じるものと感じました。
    右翼左翼で原発推進派と半推進派が別れていることも初めて知りました。安全という切り口での対峙ではないことも理解し、正しい情報の得方に考えさせられるところです。

  • 半分の量でいいかな。
    コンバインドサイクル発電というのは初耳だった。こういうことも知らされないんだな。
    原発推進とウヨクサヨクってのはどうだか知らんかったけど、ページ割くほどの話ではないのかと。

  • 保守系の竹田恒泰さん脱原発論。
    ・天然ガスを使用するガスタービン・コンバインドサイクル
    ・排熱も利用するため、熱効率が通常の火力、原子力の30~35%に対して61%
    ・建設、廃炉費用が原発の15分の1以下、建設工期10分の1(2~3年)
    ・核分裂性の高濃度プルトニウム239を得るには原子炉でプルトニウムを生産し、再処理工場で使用済み燃料からプルトニウムを抽出し、高速増殖炉でプルトニウムを増殖させる→核兵器原料
    ・日本の原子力政策は将来の核武装を前提に進められてきた
    ・原発は出力調整が難しくベース電源にしかならない、通常どの国も3割程度までしか設置できない。
    ・原発を建てるたびに、バックアップ電源として火力発電を建て続けてきた
    ・処理費用を含めると原発に価格競争力はない
    ・原発労働者の被爆問題

  • この本で原発の何が問題なのかがよく分かりました。
    「原発は日本にふさわしくない」という著者の考えに賛同できました。

  • 原発の真実
    多くの被爆者に支えられていた安全神話
    放射線の人体への影響

    考えなければいけない
    保守派であることによる考え方がちょっと

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著者プロフィール

昭和50年(1975)、旧皇族・竹田家に生まれる。明治天皇の玄孫に当たる。慶應義塾大学法学部法律学科卒業。専門は憲法学・史学。作家。平成18年(2006)に著書『語られなかった皇族たちの真実』(小学館)で第15回山本七平賞を受賞。令和3年(2021)には第21回正論新風賞を受賞。著書はほかに『日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか』『日本人はなぜ日本のことをよく知らないのか』『日本人はいつ日本が好きになったのか』『日本人が一生使える勉強法』『アメリカの戦争責任』『天皇は本当にただの象徴に堕ちたのか』『日本の民主主義はなぜ世界一長く続いているのか』(以上、PHP新書)、『現代語古事記』(学研プラス)、『決定版 日本書紀入門』《久野潤氏との共著》』、『なぜ女系天皇で日本が滅ぶのか《門田隆将氏との共著》』(以上、ビジネス社)など多数。

「2023年 『日本のどこが好きですか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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