空気の読み方、教えてください: カナダ人落語家修業記 (小学館よしもと新書 か 1-1)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098235070

作品紹介・あらすじ

土下座から10年、日本の修業にオチはない

「食事は師匠が食べ終わる3分前に済ませる」
「深夜でも師匠が帰るまで事務所で待機」
「兄弟子より目立つ着物を着てはいけない」……
歌舞伎と能の勉強のために来日しながら、落語に魅せられて桂三枝(現・六代桂文枝)に土下座で弟子入り志願したカナダ人劇作家。しかし、晴れて許された日本での修業は驚きと戸惑い、失敗の連続だった。文化、習慣の違いから、欧米では当たり前と思ってしたことで叱られ、良かれと思ったことで迷惑をかける。何より、「師匠と兄弟子の空気が読めれば、お客の空気も読める」という教えは想像を超えたものだった……。
戦後初の外国人落語家として活躍する桂三輝が初めて明かす、笑いと涙の異文化修業奮闘記。



【編集担当からのおすすめ情報】
著者は落語はもちろん、日本のことが大好きなカナダ人。その落語と日本文化の素晴らしさを世界の人にもっと知ってもらおうと、英語落語での海外公演を熱心に行っています。「落語の笑いは世界共通、みんな同じところで笑ってくれる」とニコニコしながら語ります。また、ある大阪出身・海外在住の方からは「あなたの英語落語は大阪弁に聞こえる」と言われたそうです。落語をどう英語に翻訳して笑いをとっているのかと、興味を持たれる方も多いのではないでしょうか。そのあたりの苦労話も、本書にはふんだんに盛り込まれています。

感想・レビュー・書評

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  • NHKカルチャーラジオ日曜日
    講師:桂三輝
    落語を聴きに行った事は数回あります
    ここ笑うところだから笑わなくちゃ、とか思っちゃって楽しめなかったような?
    世界共通の笑いのはずなんだけどなぁ?
    それでもこの講義は面白かったです
    1時間の講義が4回楽しみに聞きました

    ●無国籍英語 
    訛りのない教科書英語を使う事によって異国の言葉を想像させる
    ●日本を感じさせる
    鶴亀算の鶴をフラミンゴと訳すると語感は面白いけれど
    別の風景が浮かんで日本の雰囲気が壊れてしまう
    忠実に直訳する方が良い

    ●国の違い
    ブロードウェイは、古典を今やるのが新しいとアピール
    ロンドンは、伝統ある古典と紹介すると人が集まる

    ●落語は世界共通
    落語には論争を呼ぶ宗教や政治、下品な言葉遣い、下ネタがない
    誰かを傷つける笑いではなく
    みんなを包み込むような笑い

    落語はライブで聴かないとなぁ
    観客とのやり取りがあるのも楽しみだと思う
    一方的な収録の講義は寂しかった

    日本の文化 日本の雰囲気
    世界の国々の共通点を再発見した講義でした

  • カナダ出身の落語家、桂三輝さんの体験記。

    もともと、ギリシャ喜劇が専門の劇作家として活動されていた桂三輝さんは、ギリシャ演劇と歌舞伎の共通点に興味を持ち、来日されます。そこで出会った落語に興味を持ち、ついに弟子入りを決意。

    演劇のプロフェッショナルならではの視点で語られる落語の奥深さや、西洋文化との違いがとても面白かったです。

  • 桂 三輝と書いて「かつら さんしゃいん」

    カナダ人落語家の日本での異文化交流は非常に興味深い内容でした。

    落語家の世界は保守的な男社会のイメージがありますが、最近は女性落語家も増えてるし外国人落語家もどんどん増えていくかもしれませんね。

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