子どもの本で平和をつくる: イエラ・レップマンの目ざしたこと

  • 小学館
4.07
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784097251231

作品紹介・あらすじ

子どもの本を通して希望の種をまく

戦後、混乱した街中で大きな建物の前に人びとの列を見つけ、少女は、弟の手を引いて建物に入りました。すると、そこにはたくさんの本が並べてありました。そして、ステキな女性と出会います。その人こそ、イエラ・レップマンでした。

イエラ・レップマンは、国際児童図書評議会(IBBY)、世界で初めての国際児童図書館(ミュンヘン国際児童図書館)を創設した人です。

どのようにして、子どもの図書展をスタートしたのかを語ることで、子ども本の大切さを伝えています。

巻末に、イエラ・レップマンや、図書展についての解説もあります。






【編集担当からのおすすめ情報】
子どもの本に関わる人なら、だれもが耳にしたことのあるIBBY、また、ミュンヘン国際児童図書館を創設したイエラ・レップマンの物語です。
ユダヤ人であるイエラは、第二次世界大戦後、混乱したドイツに戻り、子どもたちに希望を与えることこそ大切であると痛感します。
「本」の力を信じ、「本」を通して世界平和を目ざしたのです。

IBBYの支部として活動しているJBBYの会長のさくまゆみこさんが翻訳しています。

感想・レビュー・書評

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  • 戦争で何もかもを失った町。
    アンネリーゼと弟は食べるものもないまま町を歩き、人々が行列をつくる建物に入っていきました。
    そこには沢山の本がならんでいました。
    アンネリーゼと弟は外国の絵本を字は読めませんが気に入りました。家に持って帰られないのが残念。
    本を教えてくれた女の人は別の日、みんなに囲まれて外国の絵本をドイツ語になおして読んでくれました。

    〇灰色だったアンネリーゼの心や生活に、お話の友だちや花咲くような希望が根付いていく様子が絵で表されている。
    〇“女の人”がイェラ・レップマン。彼女が主人公ではなく、彼女に種まきをしてもらった子どもたちが主人公

    ・後書きより
     戦後のドイツの子どもたちのために尽力した。
    国際児童図書館の開館、その後本の城に。
    1951「子どもの本による国際理解」→国際児童図書評議会IBBYの設立
    「すぐれた子どもの本は世界の子どもたちがおたがいを理解しあい、つながりを感じるのに役立つ」
    本の売り上げの一部はチルドレン・イン・クライシス基金(困難にある子どもたちを支える為の基金)に寄付される。

  • 〝優れた子供の本は、世界の子供たちがお互いを理解し合い、繋がりを感じるのに役立つ〟と、第二次世界大戦で荒廃したドイツから訴え続け「国際児童図書評議会(IBBY)」の設立に貢献した、ドイツの児童文学者イエラ・レップマン(1891-1970)を紹介した絵本。〝この混乱した世界を正すことを、子どもたちから始めましょう。そうすれば、子どもたちが大人たちに、進むべき道を示してくれるでしょう〟―イエラ・レップマン 1945年。

  • 戦争の終わったドイツで、お腹をすかせた姉弟は人の集まる建物に入りました。そこには、たくさんの本があって、女の人が子どもたちにお話を読んで聞かせていました……。

    美しい絵とさくまゆみこさんの翻訳だということで手に取ったが、イエラ・レップマンという方がIBBYの設立に関わっていたとは初めて知った。ユダヤ人のイエラが戦後またドイツに戻り、世界の国々の本によって子どもたちに平和を、という願いのもと活動していたというのは本当に驚きだ。
    本のお城、いつか行ってみたいな。

  • ドイツの戦後の混乱した街中。ある建物の前に人びとの列を見つけた少女は、弟と一緒に列にならんで入ってみた。するとそこには、数えきれない程の本が並んでいて、一人の女の人(イエラ・レップマン)が本を読んでくれた。その夜、寝る前に、少女は弟に女の人から聞いたお話をアレンジして聞かせる。そして、少女は希望をもつ。子どもの本で平和をつくろうと世界に呼びかけたイエラ・レップマンのお話。
    ※お腹がすいていても、絵本が子どもたちを幸せにすると信じ、行動したユダヤ人のレップマンって素晴らしい人です。

  • IBBYの基礎をつくったイエラ・レップマンをモデルにした絵本。日本でも愛され続けている絵本や児童文学が出てくる。

  • お互いを理解しあう気持ち、
    平和を愛する気持ちを育てる。
    今、読みたい本。

  • いつの時代でも、大人が始めた争いに巻き込まれるのは子供たち。でも、子供の本を媒介に平和や安寧な日々が作られるなら、こんな素晴らしいことはないでしょう。子や孫のそのまた先にまで、優しく、希望あふれる本をと望みます。

  • 本の素晴らしさを確信する
    伝記
    2022絵本50

  • 子ども達には食べものだけでなく、本が必要!

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