- Amazon.co.jp ・本 (126ページ)
- / ISBN・EAN: 9784096060155
作品紹介・あらすじ
ピアスをした国王の肖像画、19世紀にヨーロッパで大流行したキモノなどを名画はさりげなく描いている。しかしその裏には意外な事実が秘められている。美術史と服飾史を専門とする著者による名画の新しい鑑賞ガイド。
感想・レビュー・書評
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主に近代の当時のファッションを知ることができる。
もう少し昔のことがもっとあったら良かったかも。
印象派のふわふわした絵の中でも、それがどこのブランドかが解るのが、さすがだなあ、と思う。
あと、まぁ、仕方ないんだろうけど、洋物以外のものももっとよく見たかったかな。 -
豪勢なドレスから富裕市民の上品だが美しいドレス、男性のスーツまで。当時の流行に浸りながら名画を楽しめる。
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名画の魅力をファッションから鑑賞するニュータイプの美術ガイド、と帯に書いてあります。
有名な画家の絵を取り上げ、当時の流行と理想を結晶させた絵のポイントをわかりやすく説明してくれています。
クラーナハ描くルネサンス風の衣装の妖艶なユディトの絵に始まり、権威づけのために宝石をちりばめた重そうな衣装のエリザベス女王、シェイクスピアのソネットに出てくるような脚線美の青年、マハ風の黒い衣装のゴヤの恋人・アルバ侯爵夫人、美貌で外交に尽力したエリザベート皇后、「スワンの恋」のモデルになった伯爵やサラ・ベルナールの肖像など、何とも優美なラインナップ。
マネの描くバルコニーに佇む人たちや、ルノワールの描くダンスパーティーなども、流行の最先端なわけですね。
ぱらぱらと眺めているだけでも楽しいですが〜歴史物の本を読む時に、その頃どんな格好だったのかという参考にもなります。
ほかにカジュアルファッションの走り、子供服の変遷、日本趣味の影響など、面白い観点から取り上げた章があります。
着物は19世紀ヨーロッパでは、前あきの開放的なものとして驚きをもって受け取られ、部屋着としてだらりと羽織って着るのが流行したんですね。
サイズはA5で6ミリほどの厚さですが〜内容は濃く、60点を超すカラー写真がぎっしりで印刷も良いので、ゴージャスな気分を味わえますよ。
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面白くはあるけれど、服装史としては著者の他の本を読んでしまっていることもあってか、目新しい情報があるわけでもないし、情報量が多いわけでもないのが残念。
試み的には面白い(し、有益な)ので、他の詳しい服装史を読んでから、個々の画家の画集を見たほうが、きっと発見は多いはず。 -
名画中の人物のコスチューム、アクセサリー、インテリアは、その社会的地位、心理までも表現している。時代の、そしてその人の思いが凝縮されているファッションから、名画の魅力を鑑賞する美術ガイド。
目次
1章 究極のお洒落
2章 近世の伊達ものたち
3章 美の女神たち
4章 パリとモデルニテ
5章 近代化の光と陰
6章 小さな天使たち
7章 異境への夢
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名画をファッションという視点から見る企画がいい。
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新鮮な切り口で、楽しめます。