とある飛空士への誓約 (1) (ガガガ文庫 い 2-13)

著者 :
  • 小学館
4.10
  • (32)
  • (47)
  • (16)
  • (0)
  • (2)
本棚登録 : 335
感想 : 30
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (335ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094513646

作品紹介・あらすじ

四千もの島嶼が大瀑布を挟んで存在する「多島海」。ハイデラバード連合共同体、セントヴォルト帝国、秋津連邦、三つの大国が覇権を争うこの海を、七人の少年少女の操縦する大型飛空艇が親善飛行していた。いずれもその突出した才を認められた士官候補生たちだったが、「空の一族」の強襲に、名も知れぬ島への不時着を余儀なくされる。脱出のために協力する七人。しかしそこには裏切り者が潜んでいて-。空戦ファンタジーの金字塔!「飛空士」新シリーズ、史上空前の規模でついに始動!!七人の主人公が織りなす、恋と空戦の物語。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ああ、これはいい!
    わくわくが止まらない!

    「追憶」「恋歌」「夜想曲」と紡がれた『とある飛空士』シリーズの4作目。
    また新たな『恋と空戦』の物語の始まりに、なんとも心躍った。

    冒頭から亡国の王族の逃亡シーンがあり、それこそ追憶や恋歌を思い出して、実に飛空士シリーズらしい始まりだと思った。
    そして、集うメンバーにはその元王族だけでなく、因縁のある撃墜王同士の子供たちや、空族のスパイなどが含まれて、これからなんとも壮大な話が始まるのだなという期待感がいやがうえにも盛り上がる。

    一艘の飛行艇に乗り合わせた7人の士官候補生たちが、戦場の空を、夜の海原を、敵機の攻撃を受けながら必死で逃げ延び、さらに危険な夜間着水を実行する展開は、ページをめくる手が止められないほど、惹き込まれた。

    もちろんお約束のラッキースケベあり(笑)、ミオと清顕の痴話げんか(?)ありでコミカルの部分も楽しめた。
    早くも恋の三角関係に発展しそうな展開があって、さすがに『恋と空戦』の物語という看板に偽りなしという感じだ。

    ちなみに、元王族はすぐに誰なのか分かったけど、スパイの方は誰だろう?
    いかにも怪しそうなのは彼だけど、たぶん違うんだろうなあ。
    おそらくもっとも意外な人物、と言うことは……

    この1巻目の刊行はもう5年前なのだけど、実は完結するまで読み始めるのを待っていた。
    途中、恋歌のあの人も登場してくるらしいので、この先読み進めるのが楽しみ。

    物語の滑り出しは最高!
    さあ、次だ!

  • 架空第二次世界大戦。メインがみんな、とてもいいキャラ。好きなシリーズだけど、他の飛空士シリーズの後に読むのがおすすめ。

  • 文句なく面白い。
    シリーズが続くにつれ、文章のバランスやテンポも良くなっていると感じる。続きが楽しみである。

  • 全9巻完結。『とある飛空士』シリーズの最終作。
    出来れば最終作と言わず、この世界の成り立ちを続けて書いて欲しい。

    巨大な海の滝"大瀑布"で遮断された国々が飛行機という文明を得て出会った時の最初の行為が握手ではなく殺戮であった、という文書が作品内にあった。人間の業の深さが現れている。隔絶した世界、憎しみ合う人々、数千万の死、支配、搾取、貧困…
    この世界はまるで人間の実験場みたいだ。こんな世界を作った者はラストに満足しただろうか?私は泣きました。

  • 不吉なものを幾つも抱えたままで開幕した第1巻

    何気ない、けれど大切な約束がこれからどんな影響を与えてしまうのか、恐ろしいけれど楽しみに読んでいこうかと思った

  • これはやばいハンパない。  
    まだ始まりの始まりだが始まりからもう緊迫する。  
    だがまだ始まったばかり。  
    ドキドキハラハラの物語。

  • レビューは3巻

  • 評価:☆4

    七人の主人公が織りなす、恋と空戦の物語。


    今回はシリーズの始まりって感じの巻ですね。
    それでも空戦の臨場感・緊張感は流石の一言!
    キャラも特徴あってすぐ覚えられた。
    7人の中に紛れ込んだ工作員の存在が今後この関係をどう乱していくのかが気になるところ。

    裏切り者は誰だろうな・・・疑いの目で見るとみんなそう思えてくるから分からんw
    この感覚は六花の勇者を読んでるときのものに通ずるものがある。

    「たとえ敵味方に別れようと、我々は憎み合うことはない。友情は永遠だ」

  • 新しいシリーズ、楽しみ。

  • 休み中にいつも行かない図書館へ行き、とある飛空士シリーズの続編を借りてきました。
    いつも続きと言いながら、続きなのかよくわからない…(苦笑)。
    世界観が同じなのは確かですけど。

    このシリーズは切なくなるのは決まっていますが、始まりからしてなんか物語ってますね。
    7人のうち、2人の裏切者と言われる存在。
    それにシルヴァニア王家の継承者とウラノス工作員であるハチドリの存在。
    …あれ、こう並べてみると、この2人ってイコールなのかしら…読んでる時は全然気づいてなかったけど。

    素直に読むと、シルヴァニア王家の継承者はミオで、ハチドリはバルタザールなのかな?と思うけど、そんなに単純でもないのかなぁ…。
    流石に、坂上とイリアは除外して良いとは思うけど。
    この二人は、父の因縁だけで十分お話になるので。
    なんか予知夢めいたものまで見ているし…。

    1巻だけでも結構な死線を潜り抜けて、またこの7人に行動することがあるのかな?という感じだけど、伏線いっぱいで、この先も楽しみです。

    しかし坂上が怒ってるミオと話している口調(特に「きみ」と呼んでいるあたり)は、カルエルを思い出すなぁ。

全30件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1971年生まれ。小説家。代表作に、「とある飛空士」シリーズ、『レヴィアタンの恋人』(ともにガガガ文庫)などがある。

「2014年 『サクラコ・アトミカ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

犬村小六の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×