この国を出よ (小学館文庫 お 1-5)

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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094087918

作品紹介・あらすじ

中国がGDPで日本を抜き、韓国ではサムスンなどが業績を伸ばす一方で、我が国は立ち往生している。大前研一氏と、同氏と交流のある柳井正氏の2人は、それでも危機感がない日本と日本人に警鐘を鳴らし、世界に飛び出す必要性を説いている。もし変化やリスクを恐れて国内にとどまろうとするなら、衰退していくほかに道はない-。ビジネスマンと企業が飛躍するためのヒントが満載の対論集。

感想・レビュー・書評

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  • オーディオブックで読了。

    割と辛辣に日本の現在、政治、若者をぶった切っていって、このままだとヤバイよという警鐘をならします。時期的に民主党政権下、割と政治経済が混乱している時期でもあったので、尚のこと悲壮感があります。

    国の借金増えすぎて破綻するよ、日本は衰退する方向だから世界に打って出ないとヤバイよ、所得税と法人税ゼロにして、投資や人材呼び込まないとヤバイよみたいなことが書かれています。何よりそういった国家戦略を打ち出せない政治がヤバイよ、、と。

    最近とみに思うのは、日本って国内市場がそれなりにあるし、貿易収支も黒字だし(まぁ、最近まで赤字になってましたが)で、結局ある程度の雇用は国内だけでまかなえるというか、むしろ人手不足なぐらいで。

    海外でグローバルに活躍するような人材が受けている教育と比べて、日本の教育水準がどうなのかは正直よく分からないのですが、アメリカに留学する学生の数が相対的に落ち込んでいることは確かで、やっぱりそういう所に貪欲に学びにくる中国やインドの学生には相対的に優秀な人が多いのは確かかなと。

    個人的には、日本という国の国益を考えるなら、優秀な人材が海外のグローバル企業に行ってしまって、日本のグローバル企業が相対的に落ち込むのもなぁ・・という短絡的な思考に行ってしまうわけですが・・・最後の一文

    <blockquote>この本のタイトルである「この国を出よ」は、若者は日本に早く見切りをつけて世界へ飛び出せというワンウェイのものではありません。ここで紹介したように、世界という道場で武者修行を重ね、どこにいてもリーダーシップを発揮できる力をつけておけば、再び日本にチャンスの風が吹いてきた時に、帰国した彼らが今の日本を根本から変え、復活させる原動力になるに違いありません。それを期待するツーウェイの意味を「この国を出よ」に込めています。</blockquote>

    という点でなるほどなーと思った次第です。

    個人的には若者だけでなくて、会社組織を動かしつつある僕ら世代も、海外で戦える能力を磨くべきだろうし、日本の側から世界に打って出る意志決定や戦略を練れば良いんではなかろうかと。

    そういうことを、考えさせられる、刺激的な本でした。

  • 著名な経済評論家の大前さんと、ユニクロを育ててきた柳井さんが往復書簡のような感じで「今の日本はダメだ。もっと世界に目を向けないと」と訴えている本。こういう本ってやっぱり面白い。正直なところ、お二人にはそれほど好感をもっていなかったんだけど(というか別世界の人って感じだろうか)、(わが身を棚に上げておけば)わりとうなずけるところも多かった。
    理論家の大前さんと実践家の柳井さんとだと、失敗をしていないぶん大前さんの言うところのほうが、論理だっていることもあり素直にうなずける。柳井さんのほうはある意味、企業の立役者にありがちな厳しさや無茶を強いるような感じが。

  • 日本への危機感を説いている。ひたすら現状に危機感を説いている。他の著書で読んだような内容だった。大前さんと、ユニクロを育ててきた柳井さんが「今の日本はダメだ。もっと世界に目を向けないと」と訴えている本。

  • どうしても説教くさく聞こえてしまう内容。大前さんもつられて自分の本の自慢話になっていた。

  • 爽快。どんどん日本人は海外へ行くべき。アセナビでインタビューさせていただく人も、同じようなことを思っているはず。なんで内向き志向になってしまうのだろう?

  • ここに書かれている「若者」にまさしく該当する為、身につつまされる思いだった。

    今の安心感に根拠がないことが分かりつつも、それに安住してしまう性をどう克服していくか。

    長期的に希望を持ちつつも、短期的に危機感を持っていくというマインドセットをしたい。

  • この類の本を読むといつも危機感を感じ、みがひき思いである。今の自分には圧倒的にリーダーシップ経験が足りないと感じる。このレベルのビジネスマンたちはやはり英語は目的でなく手段に過ぎないということを理解しており、また話せることが当然であるとの前提で物事を進めている。これは今の自分にはタイムリーなトピックであった。大前氏の歯切れの良さはやはり気持ちが良い。

  • 稼げるチカラを持って海外でチャレンジし、日本に戻って活躍せよ、というお話。

  • ユニクロの社長と経済評論家の大前氏の共著。強烈なタイトルに惹かれて購入。対談ではなく、各人がそれぞれ書いている。やはり面白い。人材育成がキーというのはよくわかる。柳井氏は実体験から、大前氏はこれまでの自説から。ただ一つ思うのは、やはりどちらも「男性視線の考え方」。理解はできる。そうありたいとも思う。ただ環境や状況が許されない女性の場合は、どうしたらよいのだろう?、と。

  • ○マッキンゼー出身、各種コンサルタントを務める大前氏と、ユニクロ創業者であり、会長兼社長の柳井氏との対談本。
    ○現在の日本社会、日本人、ビジネスマン、政治家や官僚について、各々の立場から批評・提言。

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著者プロフィール

1943年、福岡県生まれ。早稲田大学理工学部卒業後、東京工業大学大学院原子核工学科で修士号を、マサチューセッツ工科大学大学院原子力工学科で博士号を取得。(株)日立製作所原子力開発部技師を経て、1972年、マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク入社。 以来ディレクター、日本支社長、アジア太平洋地区会長を務める。現在はビジネス・ブレークスルー大学学長を務めるとともに、世界の大企業やアジア・太平洋における国家レベルのアドバイザーとして活躍のかたわら、グローバルな視点と大胆な発想で、活発な提言を行っている。

「2018年 『勝ち組企業の「ビジネスモデル」大全 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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