- Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094086690
作品紹介・あらすじ
日本の皇室は百二十五代に亘る世界最古の王室だが、これまで暗殺、呪殺、憤死などで「怨霊になった天皇」が四人、皇族が七人いた。中でも崇徳天皇は「最恐の怨霊」と恐れられてきた。孝明天皇は幕末の大混乱を崇徳天皇の祟りと信じ、命がけで鎮魂し、国を救おうとした。あなたはご存知だろうか?昭和天皇が香川県・白峯御陵で行われた崇徳天皇の八百年式年祭に御霊鎮めの勅使を派遣されていたことを。旧皇族である竹田家に生まれ、明治天皇の玄孫でもある著者が、天皇と怨霊の「裏の歴史」をひもとく。これは本当にあった恐ろしい話なのだ。
感想・レビュー・書評
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「怨霊は生者がつくるもの」
竹田さんの本は初めて読んだけど、テレビのイメージと違って(笑)落ち着いた本だった。私に歴史の知識が浅くて、当たり前に語られる歴史の話がわからなかったりして、Wikipedia片手に読まざるを得なかった。この本を入り口に、歴史について勉強したいと思う。 -
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源平にハマっているので、そのつながりで崇徳天皇関連の書籍…ということで手にしました。私の崇徳天皇のイメージは、小説ですが吉川英治「新・平家物語」に描かれているようなキャラクターだったので、実際の人物像がどんなものだったのかはわかるはずないのですが、本を読んでいて衝撃が大きかったです。それとは別に、崇徳天皇以外の「怨霊」になった例、人は何をしてきたのか、そのあたりのお話はとても興味深く…言葉にならないものでした。人の思いは力を持つ、そう思う私ですが、不思議で、科学では証明できない何かの存在を考えました…ううん、難しい。優しい言葉で書いてあるので読みやすかったのですが、要所要所にある「敬語」の使い方等には慣れず、若干苦労しました。
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竹田さんて、テレビのバラエティとかにもよく出てるし、スキャンダル的なものもあったし、何となく先入観で「たいしたことないヤツ」って思っていたのだけど、すみませんでした。私が間違ってました。
大変おもしろく、興味深く読ませていただきました。
あらためて、研究者なんだなぁと思いました。
日本史史上、「怨霊」となった人は数多くいる。
私はオカルト的な現象はあまり信じないタチなので、何かの偶然が重なったときに後ろめたい思いを抱えているヤツが怨霊を作り出すのだろうとは思っていたけれど、この本はそういった怨霊のメカニズムに加え、鎮魂の手法、いろんな天皇のエピソードまで入っており、全く飽きることなく最後まで読める。
しかし、竹田さんのパソコンや周辺のパソコンが立て続けに壊れたのはコワい…。 -
日本の裏歴史と言っても過言ではないでしょう。
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崇徳天皇を中心に、天皇が「怨霊」となるいきさつがぎっしりと描かれる。
私は日本史が得意でなく、「この漢字の読みはなんだっけ」とルビを見返すこと多数、系図に混乱する事も少なくなかったが、終始丁寧な解説で読み終える事ができた。
「こんな凶事があった。これは怨霊の仕業か」との語りにはオカルトの匂いを感じつつも、「怖いもの」「怖がること」がいかに日本人の礎を築いているか知ると、豊かな思索への入口に思えてくるから不思議だ。
また、本書に何度も登場する「怨霊は生者がつくりだす」の言葉通り、怨霊になりたくないと願ったのに、されてしまった後鳥羽院の話が特に興味深かった。
終盤の「日本の許す文化」「和の国」については、改めて気付かされると共に、いつまでも心に留めておきたい金言。
私にとって読み応えのある一冊でした!
ブログ:
http://haiiro-canvas.blogspot.jp/2014/12/blog-post_26.html -
いやぁ、斬新。天皇にとって怨霊は怨霊だが、怨霊にとって天皇は怨霊。大自然を神とする日本人の原点。勉強にもとってもなりました
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旧皇族の末裔さんが書いた本なんだけど、なんだか学研雑誌ムーの論文みたいだった(笑)
去年の大河ドラマ『平清盛』でも描かれた悲劇の帝、崇徳さんを中心に解説した論文なんだけどね。
図解もあってわかりやすいっちゃわかりやすいけど…。
なんだか頭は良いけど、すっごく視野が狭い大学生の卒業論文みたいで、あまり良い印象は受けない本でした。
でも、戦に敗れて畿外で亡くなって怨霊となった天皇さんには「徳」の字が贈られるってのは、ほぇ~って感じだったな~。
ムーと同じで、お勉強にはなりました(笑)