- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093886390
作品紹介・あらすじ
教科書だけでは分からない歴史の真実がある
日本の紙幣に天皇の肖像画が一切登場しないのはなぜか?
手塚治虫は、なぜ「火の鳥」の中で「騎馬民族征服王朝説」を描いたのか?
歴史上の悪者「物部守屋」は、なぜ後世になって顕彰の対象になったのか?
聖徳太子は、本当はどんな人物だったのか?
豊臣秀吉と砂糖との意外な関係とは?
「源義経=チンギス・ハン」説はどのように生まれ、そして広がっていったのか?
なぜ、電話もインターネットもなかった江戸時代に、全国津々浦々、同じような落書きが広がったのか?
過去の自然災害の記録から、現代に生きる私たちは何を学ぶべきなのか?
など、教科書だけでは分からない歴史の真実と、その教訓を紐解く
【編集担当からのおすすめ情報】
一話完結型の内容になっているため、空いた時間に、気軽に歴史の迷宮を旅することができます。
感想・レビュー・書評
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タイトルから内容や想定読者が分かりづらいのでちょっと損をしている本だなぁと感じた。内容は良いのだけど。
歴史が後世の権力者により都合良く利用されていることや、それを追いかける著者のフィールドワーク、研究活動について語られている。確かに教科書では語られない内容を深く掘り下げている本ではあるが、単に豆知識的なものを知って楽しみたい人向けの本ではなく、もう少しコアというか、歴史研究者の活動も含めて興味があるような人におすすめ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
さまざまな文字資料を調査した経験を通じて、学校で教えられる政治権力の移行という観点からではない庶民の生活や暮らしに密着した歴史、古代史に対する見方が生まれた時代背景、災害や自然現象と人びとの意識のかかわりを考察した本。
歴史上の人物に対する評価はあくまでも現在の価値観を照射したものであって、とうぜん時代によって変わる (近年では徳川綱吉や田沼意次が見直されましたね)。それをふまえたうえで、なんとなく知識としては知っていた騎馬民族征服王朝説や「源義経=チンギス・ハン」説、広開土王碑など、それぞれが生まれて広まった背景の時代情勢が考察されていたのがとても面白かった。 -
「源義経=チンギス・ハン」説が広まったのはあの小説、あのアニメがきっかけだったとは…!
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東大院生時代に季刊邪馬台国で安本美典氏とつるんでたのは黒歴史、いまでは国立歴史民俗博物館教授にまでなった三上氏の本。
山形の「物部守屋大連之碑」について書かれてる。 -
「云称」(p.244)は「云尓」のまちがひではなからうか。
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表題の謎はなるほどと言わせるほどの説得力がある。
基本、テーマがばらばらな歴史エッセイといいつつ、著者のこれまでの研究の歩みに沿っていて、読み応えがあった。引用もさほど多すぎないので、読みやすい。
学者の書いたものはとかく難しくいかめしくなりがちだが、問題提起がわかりやすく、とてもいい良著。この手の歴史本もっと読みたい。