- Amazon.co.jp ・本 (447ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093885058
作品紹介・あらすじ
「いきものがかり」の「いきものがたり」
「ありがとう」「風が吹いている」誰もが口ずさめる名曲ばかり。
国民的グループ「いきものがかり」の有名曲の多くを作詞作曲している水野良樹氏が、自分たちの出会い、グループの結成、路上ライブ、メジャーデビュー、音楽ディレクターとの確執、そしてその後の大成功までのプロセスを、自ら甘酸っぱく書き下ろしました。
青春成長物語と呼ぶべき自伝的ノンフィクションです。
デビュー前の初公開秘蔵写真も多数収録。
【編集担当からのおすすめ情報】
「いきものがかり」のリーダー・水野良樹氏による自伝的ノンフィクションです。なんと450ページもありますが、一言一句、水野氏本人が書き下ろした作品です。カバー、および本文中には、コンドウアキ氏の描き下ろしイラストが、多数収録されています。こちらも素敵な仕上がりになっております。ぜひ、お楽しみください。
感想・レビュー・書評
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3人の中で一番地味で目立たないと思っていた水野さんが、負けん気が強く、熱い想いを持っている人だと知って驚いた。やっぱり世に出てくる人は、すごい熱量を持っているのだなと感じた。
毎年楽しみにしている小田和正のクリスマスの約束の舞台裏を知ることができて面白かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
好きだけどなにも知らなかったいきものがかりが知れて良かった。しばらくいきものがかりに浸りたい
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いきものがたりのファンもそうじゃない人も。
曲に込められたら水野さんの想いや裏話、グループの絆を感じられた。 -
家族も友人も知らないことだけど、しばしば車を運転しながらいきものがかりの歌をうたいます。
私の中で絶対的なポジションにいるのです。
でもこの本を予約して、こうして手に届く前に
彼らは“放牧”してしまった。
読みながら「このときから休業するって決めていたのかな」と思ったり
「休業したのはこういう理由かな」と考えたり。
彼らのヒット曲のいくつかの背景や当時の思いなど
読んでいてうるっときたところがいくつかあります。
「自分たちの歌に、自分たちが思いもしなかった強い感情を重ねて、涙を流して聴いてくれるひとたちがいる。
歌が自分たちの手を離れて自分たちでは絶対にとどかない誰かの深いところに手を添えている。
これでいいんだな。そう思った。」
ありがとう、いきものがかり。 -
素直に面白かった。
「いきものがかり」の出会いや今までがよくわかる。
いつも(感じのいい歌だなぁ~)とボーカルの女の子しか目に入っていなかったが、
世間に通用するようなバンドは一日にしてはなれないとつくづく思った。
ボーカルは吉岡さん、ギターは水野さんと山下さん 覚えたからね。 -
いきものがかり結成(小学1年生の「生き物係」の頃)から現在までの、いきものがかりの活動や葛藤、曲作りの時のエピソードについて、著者がTwitter連載したものを加筆・書籍化したもの。彼らは自分たちにできることを正確に知っていて、それでいて周囲の人に任せるべきことも正確に知っている。そして、そういう人たちとの出会いを引きつけ、逃さないというものへの才能も持ち合わせているんだなぁ、だから年代を問わず愛されるバンドで居続けることができるんだろうなぁと思いました。放牧から帰ってきた時に、さらに成長したいきものがかりと会えることを楽しみにしています。
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NHK Eテレの「SWITCHインタビュー 達人達(たち)」に出演していた水野良樹の言葉の選び方や考え方が、とても印象的だったので手に取った。「いきものがかり」というグループがどのように成長し、どんなことを感じながら曲作りをしていたか、彼の繊細で静かな情熱を感じることのできるエッセイだった。
【いちぶん】
人間にとって、もっとも普遍的なものは「死」だ。だからポップソングは突き詰めれば「死」をテーマとすることから逃れられないと思う。恋を歌おうとも、愛を歌おうとも、はたまた哲学めいた言葉を引っ張り出して“それっぽいこと”を歌おうとも、その本質は結局のところさして変わらない。(中略)長年連れ添った夫婦が死によって別れを余儀なくされても、残された者が逝った者に対しての愛を失うわけではない。むしろ、より静かに、深く、愛したりもするだろう。「終わり」の先を、生きねばならないひとたちがいる。 -
いきものがかりのリーダー、水野良樹による、いきものがかりの物語。
順調そうにみえるけど、やっぱり裏ではいくつもの苦難があったんだなとよく分かる本だった。いっそのこと、Greeeenみたいに映画化してもいいんじゃないだろうかと思った。
残念なのは、本当に水野良樹の視点でしか書かれてなかったことかな。最後に他のメンバーの二人によるコメントがあると期待したのだけど。
いろいろ夢を実現してきたとあったけど、調べてみるといまだにシングルではオリコン1位とったことがないらしい。最新シングルなんて最高位20位だったらしいし、人気が落ちてきたのかなぁ。まあ、今時オリコンCDランキングで人気の判断するのも時代遅れかもしれないけど。
それにしても、山下穂尊という人物が謎だ。すくなくとも、いきものがかりの中では一番影が薄いよなと思うし、ヒールで踏まれて骨折した人というイメージしかないのだけど、中学のときはラグビー部で不良っぽい感じだったのだけど、人前に出ることは苦手でおとなしい性格らしい。最初のディレクターからは「山下は、いきものがかりに必要ない」とまで言われたのだとか。正直、この本を読むまでだったら自分もすごい納得できたと思う(そうなれば、「あぁ、やっぱり男二人女一人のグループは、途中で男が一人抜けるのか」と思ったと思う)。ちなみに、ある意味「いきものがかり」の名付け人はこの山下穂尊らしい(そのきっかけは、小学1年生のときの男二人の担任の先生らしいけど)。
吉岡聖恵については、じょいふるのイメージが強いせいか、元気な女の子というイメージが強い(本には「今でこそ優等生的なイメージがついている」とあったけど)。実際そうだったそうで、年上の男二人にも普通に話していたのだとか。ところで、何気に男二人と学校が違ったということに驚いた。前に通学風景の話をテレビで知ていたから一緒の学校だと思ったら、ちょうど家と学校が逆方向ですれ違っていたらしい。
後、吉岡聖恵の行動で驚いたのが、ミュージックステーションの初出場で、CM中に「タモリさん、パワーくださいっ!」と言って手を差し伸べたというできごと。すごい行動力。
それと、いきものがかりとファンキーモンキーベイビーズは同期デビューだそう。2006年はいろいろな歌手がデビューした年なのだろうなと。そういえば今年の3月ぐらいにミュージックステーション見てたら、AKB48とKAT-TUNが10周年と紹介されて、その後にいきものがかりも10周年と言っていて、「今日は10周年が多いな」と思った覚えがある。
ところで、小田和正の番組に出演するときに、楽曲のテンポが懸念にあがって小田さんが「CDの音源よりも少しだけ速めないか」と提案したそう。そういや前に小田和正のベストアルバムのテレビCMが早回しに流れていてすごく違和感があったのだけど、そういうのは気にしないタイプなのだろうか(当時のいきものがかりについては、「このままのテンポのほうがいい」と答えたそう)。
著者の水野良樹については、クリエイターなんだなということがよく分かった。いきなり「死」について語りだしたときはちょっとビックリした(ディレクターも驚いたそうだけど)。東日本大震災についても、クリエイターとしては影響を受けざるをえないできごとだったのだろうなと。
それにしても、スランプに陥ったと思って作った不安作が「ありがとう」というのも面白い話だなと。今のところ、一番のヒット作だろうし、何が売れるのかわからないもんなのだろうなと(朝ドラの影響が強いといったほうがいいかもしれないけど)。なお、山下穂尊も「ありがとう」については不安だと思ったそう。性格は逆とのことだけど、思いは似たようなところがあるのかも。吉岡聖恵が歌いたくないといったときも、他の子を探そうとはせずに、ふたりとも吉岡聖恵しかいないと思ったそうだし。
それと、印象的なのが、ステージでメインで歌ったことになった日の夜に泣いたという話が印象的。一見、作り話っぽく見えなくもないぐらいキレイな話だけど、なんとなく分かる気がする。その場やすぐ後ではなく、家に帰ってから泣くというのは分からなくない(ちょっとが違うけど、昔、友人の葬式に参加したときに、同じく参加していた友人が泣いていても自分は泣かなかったのだけど、その晩家で泣いたことがある)。 -
とても臨場感をもって、いきものががりというグループが生まれ、デビューして、今に至るかを描いている。前半はとても青春。
いい音楽を作るのには、ちゃんとこれだけの苦労がある、というのもわかる。仕事にこれだけの努力をもって向かっているだろうかと自問。