劣等感という妄想: 禅が教える「競わない」生き方

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  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093884389

作品紹介・あらすじ

自分から自由になる「禅の教え」

誰かに「負けた」と思って落ち込んだり、
誰かに「勝った」と思って喜んだり、
日々、一喜一憂していませんか?
それでは心は落ち着かず、休まるときがありません。

誰かと比較して一喜一憂するのは、あなたの中にある「劣等感」の問題です。
そしてその「劣等感」は妄想です。
自分より何かが劣っている人を見つけて安心感を得る「優越感」もまた妄想です。
禅では妄想を「もうぞう」と読み、「莫妄想(まくもうぞう)」妄想することなかれ、と戒められています。

そんなことわかっているけれど、なかなかその思考がやめられないという人。
では、あなたはその思考を断ち切る行動をしていますか?
禅では、考えるより行動することを第一に考えます。
行動すれば思考が変わります。

本書では、悪い思考を断ち切り、毎日が清々しくなる人気禅僧・枡野俊明氏による禅の思考・行動を紹介します。

◎他人に“負けられる”人に劣等感はない
◎人生を「勝ち負け」で考えない
◎誰かの評価より自分の納得感を大事にする
◎日の当たらない仕事でも精一杯全力を尽くす
◎「天のものさし」を心の拠り所にする
◎規則正しい生活こそ「妄想」を断ち切る近道


【編集担当からのおすすめ情報】
私自身、この本の編集を進めながら、枡野俊明氏の人格・人間性に深く感銘を受けました。世界中のVIPから「禅の庭を造って欲しい」とオファーが来るため、月に何度もの海外出張があります。超多忙な日々の中で、どんなに疲れていても常に氏は穏やかに微笑んでいます。そんな氏もかつては劣等感にとらわれたことがあるといいます。けれど、目の前のこと、自分のなすべきことに一所懸命に取り組んで生きていると、自然とそんな思いはなくなっていくといいます。この本にはそんな枡野氏が説く「人生のコツ」が詰まっています。

感想・レビュー・書評

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  • いま、ここ、じぶん。一所懸命が基本ですね。また明日からがんばろう。

  • ”禅”の教えを通して、様々な悩みに具体的に答えてある。
    細かな章に分けてあり、それぞれの悩みや問題に禅はどういう回答をするのかを該当の書とともに詳細に解説してあった読みやすいし、分かりやすい。
    この桝野俊明という作者は僧侶でありながら有名な石庭の設計士というのは知っていたが、内容はやはり禅宗の僧侶のモノで思慮深いと同時に明快。

    こういう禅宗の僧侶の著書を拝読している本当に見事な宗教観だと思えるのだが、実際私が知っている僧侶はどうしても「坊主丸儲け」にしか思えない。

    法事ごとにお布施、願ってもいない合同の法事式にもお布施を要求、それでいて仏が出ると暗黙で金額指定までしてくる。戒名を頂き祈っていただくのは有難いことだが、それに本当に20万も30万も必要なのだろうか?しかもその金額の多寡で戒名のランクも変わるのが現実。
    それで「本来無一物」と言われても響かない。
    もちろん、それはこの筆者の姿勢ではないが、少なくとも多くの僧侶の姿勢は金次第なのかと思うと素晴らしいはずの教義も虚しくなる。

  • 悟りを開いてる方のお言葉だな〜ってかんじ。
    非常に美しいし見習いたいけど、修行しないと無理なんだろうなw

    劣っていることを引き上げる、苦手な部分を克服するのは容易なことではない。好きなところをのばす。
    状況しだいでどう転ぶかわからない勝ち負けを超えてしっかり自分を生きる。
    立ち位置も立場も自分で築き守るもの。
    私は実験において失敗など一度たりともしていない。この方法ではうまくいかないということを発見してきたのだ。
    怒りが湧いたら丹田呼吸。でありがとさんと3回言う。
    禅は不完全を求める。完全には先がない。


    諸行無常 この世のものあらゆるものつねに移ろいで一瞬たりともとどまっていない。
    喫茶喫飯 お茶飲むときはお茶飲むこと、ご飯食べるときはそれだけに一生懸命になる。
    莫妄想 妄想することなかれ。劣等感は妄想。
    即今当処自己 たった今、その場所で、自分が。その瞬間そこで自分がなすべきことが必ずある。プライベートで仕事のこと考えない。つねに今なすべきことを心を込めてやる。
    本来無一物 裸で生まれてなにも持たずに死ぬ
    知足 足るを知る。今のままで十分ありがたい。
    花無心招蝶 蝶無心尋花 花無心にて蝶を招き、超無心にて花をたずぬ

  • 「私なんて…」と思ってしまうのを変えるために読破した。「競わない」っていう文言から多様性のあることを説いてくれるのかな…と思ったが、◯◯な人間を目指せ的な、結局考え方が優れた人間と劣った人間がいるみたいな内容で少しガッカリ。言い切っている語尾が多く、少し圧を感じてしまった。

    ただ、物事をプラスに捉えるための考え方のコツは掴める事ができたかなーって感じ。

    印象に残ったのは、

    ◯而今(にこん) 今を一生懸命に生きること 過去に囚われない事 この瞬間は2度と戻ってこない
    過去の賞味期限はせいぜい3年と思いなさい

    ◯タイミングを逸しない その場で日程を決める 大切なことに備えて自分の準備を整えておく

    ◯一期一会 その人と会っている瞬間は今たった一度きり あらんかぎりの誠意で対応する

    ◯禅→即行動の考え方
    動かないと何も始まらないし動けば何とかなる

  • あまり心に響かなかった。今の自分の悩みとリンクしていないだけだと思うけど…

  • 禅の教え

  • ドロドロした感情について、知りたかった。
    脳科学的にどうなのか、別の本読んでみたけど、
    今ひとつ、しっくり来なくて。


    けれど、禅の本でも、微妙だった。
    そだな、そだなって思いはするのだが。

    読むと楽にはなる、か。
    皆さんの感想読むとなるほどと思う。

  • 昨日の自分より成長するために学ぶ!!失敗しても命まではとられない!!ありのまま、は努力や精進で変化する!!感謝や謝罪はちゃんとする!!相手のあるがままを認める!!人生は精一杯生きたらそれでいい!!

  • 比べることをやめない限り、
    常に心は忙しなく動く。

    地位や年収など、社会の物差しで測るのではなく、唯一無二のこの絶対的な命を生き切ること。

    「生き切った」という納得感を積み重ねることが心を満たす。

    それができれば優れた人に嫉妬することも、優越感に浸って引け目を感じることもない。

    清々しい、気持ちの良い人間で生きたいと心から思えました。

  • 劣等感、優越感は思い込みで妄想にちかいもの。誰にでも優れているところもあれば、劣っているところもある。他人の評価をきにする必要はない、自分に良心にしたがい納得できればよい。自分を高めるために今という時間を大切にして、ひとつひとつ丁寧に行なうこと。人のために尽くし行動することが大事。

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著者プロフィール

枡野俊明(ますの・しゅんみょう)
1953年神奈川県生まれ。曹洞宗徳雄山建功寺住職、庭園デザイナー、多摩美術大学名誉教授。大学卒業後、大本山總持寺で修行。禅の思想と日本の伝統文化に根ざした「禅の庭」の創作活動を行い、国内外から高い評価を得る。芸術選奨文部大臣新人賞を庭園デザイナーとして初受賞。ドイツ連邦共和国功労勲章功労十字小綬章を受章。2006年『ニューズウィーク』日本版「世界が尊敬する日本人100人」に選出される。近年は講演活動や執筆も積極的に行い、ベストセラー・ロングセラー多数。

「2023年 『仏にゃんのふわもこやさしい仏教の教え』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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