下町ロケット ゴースト

著者 :
  • 小学館
4.01
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本棚登録 : 2837
感想 : 323
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  • Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093865159

作品紹介・あらすじ

大人気シリーズ、待望のシリーズ最新刊!

佃製作所の新たな戦いの幕が上がる!

2015年に放映されたドラマ「下町ロケット」(TBS日曜劇場)の大ヒットも記憶に新しい、「池井戸潤、絶対の代表作」に待望のシリーズ最新刊が登場!

倒産の危機や幾多の困難を、社長の佃航平や社員たちの、熱き思いと諦めない姿勢で切り抜けてきた大田区の町工場「佃製作所」。
しかし、またしても佃製作所は予期せぬトラブルにより窮地に陥っていく。
いまや佃製作所のシンボルとなったロケットエンジン用バルブシステムの納入先である帝国重工の業績悪化、主要取引先ヤマタニからの非情な通告、そして、番頭・殿村に訪れた危機――。
そんな絶対絶命のピンチを切り抜けるため、佃が下した意外な決断とは・・・・・・。

大きな挫折を味わってもなお、前に進もうとする者たちの不屈の闘志とプライドが胸を打つ! 大人気シリーズ第三弾!!

感想・レビュー・書評

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  • 面白いです。
    ギアゴースト。意味も深い。そして辛い。
    起承転結の『転』。会社も人もそして人生も変わっていく、そんなストーリー。
    過去の作品よりは全体的に動きが静かです。殿村さんのセリフに感情を持っていかれて涙してしまいました。

  • 下町ロケットシリーズ第三弾。

    ロケット→人工心臓ときて、今回はトラクターのトランスミッションがテーマ。

    毎回、1冊で完結するし、裁判のところで盛り上がりを見せたので、そのままハッピーエンドかと思いきや、まさかの展開。

    あー、続くのね〜

    ということで折り返し地点まででも十分楽しめました。

    結末はいかに?

  • これもオーディブル。

    つなぎ的内容かな…と。
    いつもの池井戸さん的(半沢直樹的)展開にハラハラドキドキするが、佃製作所という本流で盛り上がっているのではなく、傍流(ギアゴースト)で盛り上がっている。

    下町ロケット・シリーズとしてでなく、この本単体で読むとあまり楽しめないのではないかな、と思った。ので、評価は3。

  • 佃製作所は農業への分野に関心を示し、自身の小型エンジンとバルブをギアゴーストへ売り込みに行く。
    バルブのコンペで大森バルブに勝利し、ギアゴースト製のトランスミッションを取り入れた、共同開発を約束される。

    しかしギアゴーストは、自社開発のトランスミッションの特許侵害をうけて、ライセンス料の15億円の支払いを命じられてしまう。

    裁判になったが、佃製作所はなんとかギアゴーストを助ける手立てを考える。

    支払いを命じたケーマシナリーの顧問弁護士は、ギアゴーストの顧問弁護士との金銭的癒着があり、裁判でそれを証明してなんとか勝つことができた。

    帝国重工の的場に私怨がある、ギアゴーストの社長伊丹は、次作品の「ヤタガラス」にて復讐を果たしていく。

  • 『下町ロケット』は、文庫化を待っていられないお気に入りシリーズのひとつ。
    単行本にしては、廉価であり、迷わず購入(笑)
    佃製作所に次々と迫る幾多の試練、それを一つ一つ克服し大団円を迎えるという毎度お馴染み勧善懲悪のパターン。
    それでも著者の小説に、読者は魅了せずにはいられない。
    書中、佃と彼の会社の従業員との会話がある。
    「ひとが好くて、商売下手。それが社長のいいところですが」
    「成長のために道義を曲げることなく、堂々と人の道を行く。こんな馬鹿正直な会社があってもいいんじゃないですか」
    「社長は、儲かるかどうかという以前に、人として正しいかどうかという基準で経営判断されたんです」
    社長と従業員のこんな会話に、読者は皆カタルシスを覚えることだろう。
    最近の新聞で、企業の不祥事あるいはデータ偽装・改ざんのニュースを見るにつけ、なおさらの思い。

    裏表紙に、早くも第4弾が今秋発売予定との宣伝があったが、読み終えて納得。
    本作で完結ではなく、次巻へ続く前篇だった!
    ギアゴーストの二人を始め、佃製作所が今後どのようになって行くのか、今から刊行が待ち遠しい。

  • シリーズ第3弾。
    ロケットエンジンから始まり、前作では人工心臓弁と壁にぶつかったり、たくさんの困難を乗り越えてきた佃製作所の面々。
    今作では、帝国重工のロケット事業の悪化など、また様々なトラブルが起き、新しい取引先として、自動車のトランスミッションを開発する「ギアゴースト」のコンペに参加し、取引が決まるはずが、「ギアゴースト」が特許侵害で訴えられて、倒産の危機に…
    いつもなら、佃製作所が危機を迎えて、それを乗り越えていくのが定番だが、そのパターンが通じないと思ったのか、今作はちょっと変化球を投げられた感じ。
    しかも、秋に発売される後編があるらしく、ラストはすごい消化不良。
    そして、何よりがっかりなのが、ドラマ化ありきの原作であること。
    池井戸作品の映像化がヒットしていることは、もちろん知っているけど、もともと池井戸作品を小説として楽しみにしている私は、最近の作品は映像化のイメージを守り過ぎてて、純粋に楽しめない。それがとても残念。

  • シリーズ第3弾。
    ドラマのキャストで脳内再生される。
    王道な展開。
    メインの危機が佃製作所ではなく、あまりはらはらせず、安心して読める。
    自分たちの損得ではなく、誠実さをつらぬき通す佃製作所の、変わらない方針がすがすがしい。

    佃製作所が脇役のまま、中途半端な終わり方で、もやもや。
    それなりにたのしめはしたものの、単独の長編小説としては消化不良。
    上下巻とつけるか、『下町ロケット ヤタガラス』と同時発売の方がよかった。

  • 下町ロケット3作目。今回の表紙は畑、耕耘機。内容はまさしくそれ。取引先から非常な通告を受けたり、取引先の帝国重工の業績が雲行き悪く、佃製作所に危機がふりかかる。そんな中、経理殿村の父が倒れる。殿村の家は三百年続く農家。殿村は週末に手助けに行く。佃はそこで耕耘機、トランスミッションに目をつける。そこでトランスミッションのベンチャー企業であるギアゴーストと出会うことになるが、ギアゴーストは特許侵害で訴えられる。ギアゴーストは、佃はどう動くのか…。これは、秋だか冬にでる次作の前話というか、今回が前編で次が後編と言った感じなのかしら。今回はギアゴーストの問題を佃が手助けすると言った感じですが。次作は佃の頑張りが見れるのではないでしょうか。殿村さんの今後も気になるし。そんなわけで、ここで終わらせないでよ〜と少々残念でしたが、全体としては、安定的な面白さで一気読み。このシリーズ、困難な中で成長して行く流れのものですが、実際にありそうな会社事情、経済世界についてなどうまく織り交ぜ、毎回、興味津々です。降りかかる苦難の中、会社を守っ行くのは、そして維持だけでなく成長させるのは難しいのねと池井戸さんの本を読むと本当に思う。あと、殿村さんの言葉「意に沿わない、仕事を命じられ、理不尽に罵られ、嫌われ、疎ましがられても、止めることができないのがサラーマン、経済的な安定の引き換えに心の安定、人生の価値を犠牲に戦っている」これは本当に頷けますなあ。人として正しい道をゆく路線の佃製作所、これからも目が離せない。

  • 続き物って前回の事を多少忘れてるので、最初は読みづらい。
    専門用語も多いし。
    でも読み進めていくにつれて、そんな事は関係なく夢中になっちゃうのが池井戸さんの作品。

    今回は神谷弁護士の活躍が大きいと思います。
    これで終わりじゃないから、早く次が読みたい!

  • 池井戸潤さんのビジネス小説は、まあいってみれば、どれも同じような展開なのだけど、さすが読ませるなぁ~。今回はバルブシステムにライセンスビジネスに農業。地方の後継者問題までテーマになっていて、現代社会版ビジネス小説という感じですね。海外在住ですが、続編も早く入手しなければ、、。

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著者プロフィール

1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学卒。98年『果つる底なき』で第44回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。2010年『鉄の骨』で第31回吉川英治文学新人賞を、11年『下町ロケット』で第145回直木賞を、’20年に第2回野間出版文化賞を受賞。主な作品に、「半沢直樹」シリーズ(『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』『アルルカンと道化師』)、「下町ロケット」シリーズ(『下町ロケット』『ガウディ計画』『ゴースト』『ヤタガラス』)、『空飛ぶタイヤ』『七つの会議』『陸王』『アキラとあきら』『民王』『民王 シベリアの陰謀』『不祥事』『花咲舞が黙ってない』『ルーズヴェルト・ゲーム』『シャイロックの子供たち』『ノーサイド・ゲーム』『ハヤブサ消防団』などがある。

「2023年 『新装版 BT’63(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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