- Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093864671
作品紹介・あらすじ
話すぬいぐるみと出版社校正男子の友情物語
愛しい涙がとめどなく流れた。この本はきっとみんなの宝物。
--池田エライザさん(モデル・女優)
松本大洋氏がカバー装画が描きおろした、話すコアラのぬいぐるみと出版社校正男子の切なさMAXの友情物語。
小さな出版社で校正の仕事をしている森星太朗は、幼いころ他界した作家で母の文子が残してくれたコアラのぬいぐるみを大事にしていた。
そのぬいぐるみは、母が亡くなったその日、しゃべりだし、以来、無二の親友になっていたのだ(もちろん、世間には内緒にして)。
そんなある日、しゃっくりがとまらなくなった星太朗に大きな転機が訪れる。
感想・レビュー・書評
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トイストーリー3で泣いた人は泣いちゃうと思う。
お母さんが作ってくれたコアラのぬいぐるみムッシュ。
そのお母さんが亡くなった日に喋り動くようになったムッシュ。
それから20年。ずっとムッシュと一緒にいたのに、余命半年宣言でムッシュをおいて先立たねばならない。せつない。
死んでしまうということは大事なものを守れなくなる事。そうか、そうだよね。
思い出作り、それぞれの思い、、せつない。
私は思い出す。手放してしまったうさぎのぬいぐるみ、それが大人になる事だと思ってたけど間違いだった。
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しゃべれるぬいぐるみムッシュのお話し
サラッと読みやすく結末が何となく分かってたかど悲しかったです -
昔からずっと一緒のぬいぐるみがいる人は、姫ちゃんのリボンとかTEDとかトイ・ストーリーで泣くと思うんだけど、その類のお話。
主人公の星太朗くんとコアラのぬいぐるみのムッシュはお互いだけが友達。ムッシュがとにかくかわいい。「せいたろ」って呼ぶとことか、本読んだり歌歌ったりAmazonで勝手に注文したりとか。二人が何回かけんかするんだけど最後の喧嘩でボロボロ泣いてしまった…二人は、離れていても、もう会えなくてもずーっと友達なんだと思う。 -
「小さな出版社で校正の仕事をしている森星太朗は、幼いころ他界した作家で母の文子が残してくれたコアラのぬいぐるみを大事にしていた。そのぬいぐるみは、母が亡くなったその日、しゃべりだし、以来、無二の親友になっていたのだ(もちろん、世間には内緒にして)。そんなある日、しゃっくりがとまらなくなった星太朗に大きな転機が訪れる。」
命と孤独と友情の話。星太郎いいな。私も星太郎に似ている。というのは、めっちゃ魅力的でキラキラした主人公・・というわけではなくてね。地味なんだけど、彼がホッとするもの、ちょっと好きなものに、なんか共感する。ムッシュの存在を知らない周りにとって彼は孤独で独りぼっちな男だったのかもしれないな、でも、ムッシュいたから彼は幸せそうだったな。どうかこの物語が彼の妄想ではなく、ファンタジーでありますように・・。
この本を読んで泣くことはなかったが、いいなと思ったシーンや言葉、考えさせられることはたくさんあった。
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「どうしてお母さんがぼくをつくったのかは、わかるよ。」
ムッシュは腕の中からぴょんと飛び降りて、庭に転がっていた軽石を拾った。それを使って、コンクリートの地面に文字を書く。
子守熊
とても大きくて、それに力強い字だった。
「こもり、ぐま。コアラって、こう書くんだよ。」
ムッシュはそう言って、星太朗を見つめた。
「これからは、ぼくがせいたろを守るから。」 -
また逢う日まで。
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喋れるコアラのぬいぐるみ・ムッシュ。大人になっても相棒のふたり。唯一の家族で親友でもうひとりの自分自身のようでもあって。大事な人と過ごす時間はかけがえのないもの。何にも変えられないもの。大事な人との大事な時間を大事にしたい。そして松本大洋の絵がたまらない。
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だいぶ前に読んだもの。登録もれ。母が死んだ日からしゃべるようになったコアラのぬいぐるみムッシュと死を間近にした主人公の別れまでの物語。
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いつも近くに、こんな心の支えが居てくれたら嬉しいね。
タイトルから 2人の別れがあることは予想できるけど、わかっていても、切なく、悲しい。 -
終わりに近付くにつれて、涙が止まらなかった。
主人公の2人がお互いを思い合う気持ちが痛いほど伝わって、温かい気持ちになれる。
思わず微笑んでしまう2人の素敵な日常と2人に突きつけられる悲しい現実が絶妙に描かれていて、さらっと読むことができる。
読み終わるとこの2人がとても愛らしく感じる。