砂の街路図

著者 :
  • 小学館
2.74
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本棚登録 : 240
感想 : 39
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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093864121

作品紹介・あらすじ

まったく新しい「家族ミステリー」が誕生!

知られたくない、でも忘れられない過去がある――。

直木賞作家・佐々木譲が放つ会心の野心作にして、まったく新しい「家族ミステリー」が誕生しました。

なぜ父は幼い自分を捨てて失踪し、死んでしまったのか――。母の四十九日を終えた岩崎俊也は、両親が青春時代を過ごした北海道の運河町へと旅立つ。
二十年前、父はこの運河町で溺死してしまった。遺品となった1枚の古いモノクロ写真には、家族に決して見せたことのない笑顔が写っていた。
事故の直前まで飲んでいた硝子町酒房の店主によれば、同じ法科大学漕艇部員だった彼の妻の密葬に参加するために滞在していたという。
さらに父の後輩からは、昭和44年に漕艇部内で起きたある事件を機に、陽気だった父の人柄が激変してしまったことを知る。
父は事件に関係していたのだろうか?
家族にさえ隠し続けていた苦悩とは?
「知らないほうがいいこともある」・・・・・・死の真相に近づくにつれ、胸の内に膨らむ想い。
果たして、父の過去を暴く権利が、ぼくにあるのだろうか……。

ぬぐいきれない恥辱と罪悪感。
嘘よりも哀しい、沈黙の真相とは!?
――家族は、ミステリーに満ちている。




【編集担当からのおすすめ情報】
本作品は、佐々木譲氏が新たな表現スタイルに挑んだ会心の野心作。北海道の架空の町を舞台に、失踪した父の死の謎を追う物語です。「運河町ホテル」「給水塔通り」など、地名や建物などに象徴された謎のピースを解きながら、「父の過去」に迫っていきます。
親と子のあり方を見つめ直す、まったく新しい「家族ミステリー」が誕生しました!!

感想・レビュー・書評

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  • 父が、突然家族を捨てて失踪し、北海道の運河町で溺死していた。
    当時まだ小学生だった自分は、何も知らされていなかったが、あれから20年が過ぎ、母も亡くなった今、すべての真相を知りたいと、北海道に出て来た。

    その町で、いろいろ調べるうちに父の大学時代に起こった事件の真相を知ることができる。

    最後まで彼は、全ての出来事が、自分の中で消化しきれていないと感じ、しばらくこの町で暮らしてみたいと思うわけだが…。

    モヤモヤ感は、拭えないのである。
    それは、わかりきってたはずだろうと思うのである。
    結局は、父のことなのだから。

    最後まで読んだあと、私はまた、気づくのである。
    この小説は、かなり前に読んでいたことを…。
    そして、自分の中でも消化しきれてなかったことを。

  • 今まで読んだ佐々木譲作品とは一味違う物語でした。父親の死の真相が明らかになるにしたがって、何故ここまでして…という気持ちが大きくなっていった。私なら早々に引き揚げてだろうとも…家族でも知らずいた方が楽な事ってあると思うから。

  • 北海道の架空の都市・群府を主人公が巡り、20年前にそこで事故死した父の謎に迫っていく、と言うだけの話。ひたすら、群府の町の説明と出会った人から話を聞くだけなのだが、うまい具合に謎解きがされていって、あっという間に読んでしまった。あまり期待していなかったけど、読みやすかった。

  • 面白くなくて早々に断念。

  • ふむ

  • 父親の死の原点をさぐりにいく話

  • サスペンス作品。
    父親に隠された歴史を巡る青年の旅。
    群府のモデルが気になります。

    個人的には警官の血と同じ感じがする。

  • 104なぜ街の描写がこんなに細かいのか。本筋とは余り関係なく、ちょっとだらけた感じ。

  •  謎は、そうでもないが、街は確かに魅惑的だ。
    訪れてみたい。

  • 残念
    ドキドキもしなかった
    ただ地図を追った感じ
    岩崎裕二
    なんで一人っ子なのに裕二なんだろう
    何だか疲れた国語教師に感じ
    恋人がいて心踊る感じもなく
    なんかなぁ
    父親の死の原因を探って行くはなし

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著者プロフィール

1950年北海道生まれ。79年「鉄騎兵、跳んだ」でオール讀物新人賞を受賞しデビュー。90年『エトロフ発緊急電』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を、2002年『武揚伝』で新田次郎文学賞、10年『廃墟に乞う』で直木賞、16年に日本ミステリー文学大賞を受賞。他に『抵抗都市』『帝国の弔砲』など著書多数。

「2022年 『闇の聖域』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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