なぜ世界を知るべきなのか (小学館Youth Books)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 42
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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784092272859

作品紹介・あらすじ

世界を知れば、常識を疑うことができる

海外に出たい、外国を見てみたいという若い人が減っているようです。コロナ禍の前から留学者数は減っていましたが、コロナ禍で留学どころか旅行もできなくなり、世界を見たいという人はさらに減ってしまったかもしれません。

でも、内向き志向になってほしくありません。
外の世界に関心を持ち、知ってほしい。コロナ禍が収束したら、海外に出てほしいのです。

それはなぜか。例えば、あなたが常識だと思っていることが、常識ではないのだとわかります。例えば、世界には美術や音楽、体育の授業がない国があるのですが、知っていましたか?

また、海外に出ると、自分の国のことを意外に知らないことに気づきます。そのことに気づくと、自ずと歴史をはじめとした勉強をしたくなるでしょう。

さらに世界には、10代で社会を動かした人がいます。別に特別な人ではありません。どこにでもいるような人が、あるきっかけで勇気をもって行動を始めたら、世の中が動いたのです。

世界に出て、さまざまな考え方を知ると、生き方が変わってきます。今の人生を力いっぱい楽しもうという意欲も湧いてきます。

この本をガイドにして、世界に目を向けてみませんか?

【編集担当からのおすすめ情報】
本書は東京都立両国高校附属中学校での講演をもとに、大幅な加筆をしてつくりました。
中学校での講演でしたので、世界各地で池上さんが取材した面白エピソードはいろいろ出てきますし、学校の勉強の大切さも体験交じりの説明なので説得力のすごいこと! ティーンエイジャーから大人まで、読めば世界に飛び出したくなる一冊です。

感想・レビュー・書評

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  • 若者向けの池上彰の授業。
    SNSでは著者を非難する人が多数いるが、大変良いことを言っていて私は共感が持てた。
    コロナが終息したら若い人は外に飛び出して、その目で世界を見て評価をして行動してほしい。

  • 多様な文化や思想、生き方……。日本にいるだけでは持ち得ない視点を持てたら、世界はもっと面白い。
    世界に目を向けるためのガイド本。


    池上彰さんが両国高等学校附属中学校で行った授業をもとにした、「自分とは違う視点」を持つためのガイド本です。
    近代史を中心に政治や国際認識の話や、世界の若者の活躍、世界を知るためのきっかけになるような話が嚙み砕いて語られています。
    日本で選挙の方式が記名式なのは識字率が高いから、とか。感染症を防ぐためにはどんな政治体制が良いのだろうか、とか。些細な事や歴史にも理由があって、広い視野で自分を、日本を見直すことができれば、確かに世界はもっともっと広く、深く、面白くなるだろうなと思いました。

    私は海外に言った経験なく大人になってしまいましたが、いつかは別の国を見てみたいと思っていますし、この本を読んだ若い読者さんにも、それが可能な環境であるのならぜひ世界に限らす色々な場所に行って様々な物を見て、経験できるものは経験してみてほしいなと願っています。
    やっぱり改めて、知る事ってとても楽しい

  • 海外に行って異文化に触れたくなる。歴史を勉強したくなる。そんな本です。
    10年前の当たり前は、今の当たり前とは限らないし、日本の当たり前は海外の当たり前とは限らない。常に情報をアップデートして、事実をフェアに見ることが大切ということを学べます。大人はもちろん、中高生におすすめの本です。

  • 表紙をめくると「10年後、世界を変える君たちへ」。
    あー私はもう大人になったんだな。
    夢と根拠のない自信と、日本と世界をより良くしたいと海外旅行をしていた頃が遠い昔に感じた。

    先に読んだ夫が、子供が中学生になったら読ませたいと言っていました。
    その頃の日本や世界はどうなっているのか、
    日本にもオードリータンのような強烈なリーダーシップを持つ若者が現れているのか、楽しみであると共に、自分は何もできなかった(しなかった)なぁと思います。

    池上さんの言うように、海外へ出ると、日本のことを意識する機会がとても多いです。

    トーキョーの人口は?と聞かれて都民だがそんな事考えたこともない私はどう答えたっけ?
    少年に「ジャップ!」と言われて、日本では侮蔑的な言葉を投げかけられることなどほぼないのに、アメリカでは小さい子もそういう表現を知っていて口に出す事に衝撃を受けたり、オーストラリアではガラガラのオープンテラスなのにトイレ横の席に案内されたりしました。
    中国では「小日本鬼子」と面と向かって言われたり…

    逆に日本人と分かると歓迎してくれた台湾人や(中国人に対する文句を聞かされたりもした)、親切にしてくれたイタリア人などに会うと、これまでの日本の歴史や日本人達の振舞いに感謝をしたくなります。

    「世界を見て、日本との違いに気づくためには、そもそも日本のことを知っていなければならない」(206P)というのはその通りだと思います。

    海外に出ると、日本や日本人の良さ(本当にたくさんあるよ!)がよく分かり、帰国すると、日本に生まれて良かったと実感します。

    もちろん海外の視点を取り入れたら、もっと生きやすく、閉塞感の少ない、素晴らしい日本になるのになと思うこともたくさんあります。

    私はただの庶民で日本のためには何も活かせていないけれど、この本を読んで、自分や家族のために活かそうと、かなり久しぶりに自分の中にメラメラとしたものを感じました。

    若者よ(気持ちが若者を含む!)、旅をしてください!世界は広いよ!

  • S図書館
    中学生の授業を加筆
    コロナが収束したら、世界をめぐるガイド本にしてほしいとあった

    《感想》
    小学館から出版している「世界の見方」の総集編だった
    流し読み

    「さいごに」から
    250海外に取材行く時は、若いタレントが 多く、彼女たちは語彙が乏しいため、何でもすごい、やばいですましてしまっていた

    現地から報告してくれる人たちは、日本と現地との違いを冷静に見極め、 豊富な語彙を駆使してくれる
    この方が安心して見ることができた
    以上抜粋
    やっぱり池上氏も、今の若い子は語彙力がないと思っていたのかと笑えた

  • 表紙デザインと池上彰さんの本ということで、直感で手に取った。
    購入後に「小学館BOOK」と書いてあることに気づき、分かり切った話ばかりかな…と思ったけれど、一瞬で覆される程新たな知見ばかりで面白く、とにかく分かり易く、読んでいて楽しかった。

    コロナが蔓延し始めた2020年初期に、原点回帰のように世界史を一から勉強し直していて本当に良かったと、何度となく思う場面があったけれど、この本を読んで改めて実感。

    特に現代史に関しては日本と世界の関係性、政治の動きや環境問題に関する知見はとにかく目から鱗で面白く、10代の世界の著名人の紹介では感動してしまった。

    仕事柄世界のいろんな国の人たちとの交流があり、中東のトイレ事情や宗教に関わる食問題などには共感することが多々あり、それも相まって第4章は特に自分事に捉えて読み進んだ。


    この薄い一冊で、身になる知識や教養が沢山詰まっている。大人なら絶対に知っておくべき事柄ばかりで、本当に読んでいて良かった!

  • 池上さんの本を読むと、知ることって面白いなあとつくづく思う。若い子たちに、もっと世界に関心を持ってほしい。そして、どんどん世界に出てほしい。

  • 近現代史の内容をわかりやすく噛み砕いたような本。コロナ禍において海外旅行や留学が少なくなってしまった現状があるが、それでも世界に目を向ける必要がある理由を説いている。
    さすがの池上彰節でとても読みやすく、なるほど!と思うことばかり。
    選挙や学校で習わない科目、発券銀行など海外と日本の違いを知ったり、韓国やロシアなどとの関係に焦点を当てたりと日本の教育で学ぶ機会が少ない近現代史に沿って描かれているのでとても勉強になる。
    池上さんほどは難しいが、自分も近現代史を学んでみたいな、という気になった。

  • 海外に旅行とか仕事で行く前に必ず読んだほうがいい

  • 自分を客観的に見つめることは、一瞬誰でも出来そうに感じる。しかし、実はものすごく難しい行為だと思う。
    やはり広く世界を見て回るしかない。
    特に若い時期は留学などをして、世界から学び、日本と異なる価値観に触れることは大切だろうと思う。
    大人になって思うことは、自分の考え方が如何に固まってしまうか。
    偏った考え方をしていないか?
    視野を広く、視座を高く、物事を見られているか?
    異なる考え方を持った人々を否定せずに、受け入れることが出来ているか?
    世界の様々なことを知ると、逆に他人に対して優しくなれるだろう。
    世界は何と多様性に満ち溢れているのか。
    このことを知ることが、逆側から自分自身の内面を見つめるきっかけとなるはずだ。
    世界には「日本ではあって当然」の物が、無いことが普通だったりする。
    それは綺麗な水だったり、トイレだったり、安全だったり。
    それら以外にも、きっと沢山あるのだろう。
    逆に、世界では「日本では無くて当然」のことが、普通にあったりする。
    これは戦争だったり、人種差別だったり、民族間の争いだったり。
    「なぜ世界を知るべきなのか?」
    この答えは「自分自身を知るきっかけになるから」としか言いようがない気がする。
    もちろん、他にも理由はあるのかもしれないが、やはり客観的に自分を知るということが、如何に自分自身を成長させることにつながるか。
    本書でハッとする言葉は「たった一人では世界を変えられないと思うかもしれない。実は逆である。たった一人の熱い思いから世界を変えた事例がこんなにある」として、各人の活動が紹介されていく。
    マララ・ユスフザイさんやグレタ・トゥーンベリさんの、たった一人から始まった戦いは本当に素晴らしいと思う。
    そうなのだ。我々は一人一人が世界を変える力を持っていることを認識すべきだ。
    我々はついつい自分一人の力を「無力」と思い込んでしまう。
    力が全く無い訳ではない。確かにほんの微力かもしれない。
    しかし、僅かな小さな力が世界を変えるポテンシャルを秘めているのだとしたらどうだろうか。
    自分自身にも何か出来るかもしれないと思うのではないだろうか。
    やっぱりこういうことに気が付くことが重要なのだと思うのだ。
    コロナの影響もあって、日本の若者が世界に出にくくなっているという。
    私自身も若い頃に、もっと世界を見ておけばよかったと、今更ながらに感じてしまう。
    とにかく世界を知るべきだ。
    それは確実にあなたのためになる。そして世界の平和のためになるはずだ。
    世界中が優しくなって欲しいと、心から願っている。
    (2023/4/18)

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著者プロフィール

池上彰(いけがみ・あきら):1950年長野県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、73年にNHK入局。記者やキャスターを歴任する。2005年にNHKを退職して以降、フリージャーナリストとしてテレビ、新聞、雑誌、書籍、YouTubeなど幅広いメディアで活躍中。名城大学教授、東京工業大学特命教授を務め、現在9つの大学で教鞭を執る。著書に『池上彰の憲法入門』『「見えざる手」が経済を動かす』『お金で世界が見えてくる』『池上彰と現代の名著を読む』(以上、筑摩書房)、『世界を変えた10冊の本』『池上彰の「世界そこからですか!?」』(以上、文藝春秋)ほか、多数。

「2023年 『世界を動かした名演説』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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