みんなに好かれなくていい (小学館Youth Books)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (175ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784092272828

作品紹介・あらすじ

「友だちが多いほうが幸せ」は本当か

競争がない、仲間はずれがない、みんな仲よし、の理想のもとに続けられている現代の教育。でもそれはそもそも無理な話。

10人がいれば、そのうち数人はあなたのことが嫌い・もしくはまったく興味がない、と言われていて、あなたとどうがんばっても合わない人がいるのが現実。そこで仲間はずれにされないように「嫌われない」ことに執着すれば、自分を殺して生きることになる。

「嫌われないようにする」から、「好き」「好かれる」ことに意識をシフトしよう。
自分の話をきちんと聞いて意見をくれる友人、自分に嘘をつかずに何でも打ち明けられる親友。そんな人がひとりでもいれば、あなたはあなたらしい人生を幸せに生きていけるのです。

では、どうしたらそんな関係が築けるか、自分サイドでまず何を変えるべきなのか。10代の悩みと多く向き合ってきた著者がやさしく解説します。

感想・レビュー・書評

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  • この本の対象年齢の人はもちろん、その親世代の人、それ以外の人が読んでも楽になれるし勇気がもらえるのではないかと思います。
    悩んでいるとき、そうでないときにも読んでみて欲しいです。
    人間関係はずっと続きます。
    でも、自分を強くもって楽しく生きていこうと思える本です。

  • とてもシンプルで読みやすいです。
    日本の“みんなと仲良く”“1人でいる=寂しい人”の根強い価値観が、特に学校という社会の中で悪習になっているのは常々感じています。
    少しづつでもこの価値観から脱却し、自分らしく受け入れられ、救われる人が増えていく事を心から願っています。
    多様性の中で、どんな意見、考えも大事に(同意で無くてもです!)されていく事が先ずは必要です。

  • 自立した大人になったら分かるよな〜ってことが書かれているかと思います。
    でも、最近は、友達はいたらいたで楽しいけど、1人でいるのも好きって子の方が増えている気がしますけどね。

  • タイトルがすべて。大人が読んでもいいです。

  • 〇気持ちがガチガチに固まってしまった人に。少しほぐれると思う。
    動けなくなっていたら、ヒントがあるかも。

    ●友だちは本当に必要か 
     ・ジョン・ボウルビィ
      誰かとつながっていたい気持ち…分離不安
     ・親友を持つ意義
      ハインツ・コフート
      人間には、同じ人間なのだと感じさせてくれる双子のような存在が必要
      一匹おおかみよりも、一人親友がいる人の方が自由に生きられる
     ・競争の回避
      →“褒められたい”思いが迷子になる
      →スクールカーストという歪な階級社会
      “未熟な自己愛”→“成熟した自己愛”
      友だちの数で自己愛を満足させていないか
      みんなと合わせなければ仲間はずれになる?
      ←自分は自分のままでいいよというメッセージを子に伝える
      ←おなじくよりよい人間関係を築くサポートを行う

    ●嫌われるのが怖い?
     判官贔屓と勝ち馬に
     マイノリティのSNS 、マジョリティのもSNS
     「幸せは主観的なもの」自分を信じる」
     人間関係を良くする3つの方法
     ①信頼できる友だちをつくる
     ②自分のパフォーマンスを上げる
      …周りに合わせなくても生きていけるようにする
     ③自分のパフォーマンスが発揮できる世界を探す

    ●本当の友だちをつくる方法
     ①「嫌われない」より「好き」「好かれる」を考える
     ②気の合う人を見定める能力を磨く
     ③一人が駄目でも、諦めずに別の人を探す
     ④はじめから正解を出そうとしない
     
    ●自分のパフォーマンスをあげる
     学歴は人生の選択肢を増やすため
     ←Aという仕事しか選べなくてAの仕事についていることと、A、B、Cの仕事につく選択肢があってA の仕事につくことは根本が違う
     自分のパフォーマンスで生きていく
     ←イチローさん、中田孝さん、著者、著者の娘さんの体験
     失敗するほど成功に近付いている

     人間関係の「期待値」を下げておく
     一人の時間を大切にする

    ●自分を発揮できる世界を探す
     学校という世界がしんどければ、別の世界を探す
     悩んでいた世界の狭さに気づく
     多様なコミュニティに属しておく
     学校とは別の価値観
     新しい環境には、新しい文化
     いじめは犯罪
     大人の価値観が正しいとは限らない
     読書のススメ…いろんな意見・立場・考え方を知る
     1冊の本が勇気をくれることもある
     “正解”は無い
     人生を長い目で見る
     自分の人生の価値は自分で決める
     

  • うん、まあ、言ってることは分かる。けどねぇ、そこまで気持ちがいきつかないなら多分みんな苦しいのよ。本を、沢山読もうは賛成。世界を擬似的に広げていけば、苦しさは軽減されるかもだしね。でもきっとそれだけでは楽になれない部分があるから苦しんでる人はいる。

  • 精神科医 和田秀樹さんの本はこれまで読んだことがなかったので、一度読んでみることに。
    精神科医としての知識・経験に基づき、人間関係で生きづらさを感じている若者に向けて、読みやすく分かりやすい言葉を使って、具体的な解決法(対処法)を紹介されています。
    『人間関係で悩んでいる』、『今の人間関係を見直したい』と思っている方にオススメです。私も、読んだことで悩んでいたことの解決法が分かり、安心することが出来ました。

    特に心に残った点は以下の3つです。

    1、『もしも「嫌だな」と感じたなら、「嫌だな」と言っていいのです。』(59ページから引用)

    周りの人と違って良い。自分が嫌なものは嫌。それで良い。
    私は、社会人になってから自分の意見を発言することを控えるようになりました。新人時代に、異質な存在は叩かれることを身をもって体験したからです。
    それ以来、周りの人の意見を聞き、様子を伺い、反対意見を言わないようになりました。
    それに対して、和田さんは、昔の私に語りかけるように言ってくれました。『自分の感覚を信じて行動するというのは、本当はとても誇らしいことなのです。』
    忘れていました。私らしく過ごしていた時のことを。
    これからは、小さなことでも、自分の想い、感覚を大切にしようと思います。


    2、『自分自身の「生きる力」を強化していくことも大事』(108ページから引用)

    自分の強みをどんどん伸ばし、パフォーマンスをあげていく。それが、自分らしさを発揮することに繋がり、自分の魅力アップに繋がる。そうすると、その魅力を認めてくれる人に出会える。ますます自分らしく、幸せに楽しく生きていける。この気付きから勇気をいただいたので、これからは、もっと自分の強みを磨く時間を増やしていこうと思います。


    3、『1つのことができるとうまく回り始める』(133ページから引用)

    子どもの頃、自転車に乗る練習をしたことを思い出しました。初めはペダルを上手く漕げないのに、急にできるようになる瞬間があって、それからはずっと上手く乗れる。
    いろんなことが急に進み始める感覚は、多分、誰でも経験したことがあると思います。
    大人になってもこういうことはあると思うので、諦めずに、ボチボチ続けていこうと思います。

  • 面白かったです!

  • みんなに好かれなくていい
    という言葉はぜひ子どもたちに伝えたい。

    この本は、だから「みんな」じゃなく、親友を大切に、と言う。
    私自身は「親友」という言葉はあんまり好きじゃない。親友と、そうでない人を分けるような、人を囲うような言葉に聞こえるから。
    でも、自分がどう思われるかとか考えなくていい、大切な友だちや仲間はいる。
    あなたのこと、わかってくれる人たちと必ず出会えるよ、と伝えたい。

  • 9月8日新着図書:少なくても真の友だちがいればよい。つい好かれようと人間関係に振り回される事ありませんか。自分自身の価値観や存在を大切なものとしていくためには、皆に好かれる事よりも大切なことがあります。故ネルソンマンデラ大統領の言葉に「私が我が運命の支配者 私が我が魂の指揮官」というものがあります。自分自身の価値観を活かしていく人間関係の考え方を知りたい方、本書手に取ってご覧ください。
    タイトル:みんなに好かれなくていい
    請求記号:361.4:Wa
    URL:https://mylibrary.toho-u.ac.jp/webopac/BB28192806

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著者プロフィール

1960年、大阪府生まれ。東京大学医学部卒業。精神科医。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、高齢者専門の総合病院である浴風会病院の精神科を経て、高齢者専門の精神科医として、30年以上にわたり高齢者医療の現場に携わっている。
主な著書に、『80代から認知症はフツー』(興陽館)、『病気の壁』(興陽館)、『70代で死ぬ人、80代でも元気な人』(マガジンハウス)、『80歳の壁』(幻冬舎)、『70歳が老化の分かれ道』(詩想社)、『老いの品格』(PHP)などがある。

「2024年 『死ぬまでひとり暮らし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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