勝ち過ぎた監督 駒大苫小牧 幻の三連覇

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087890068

作品紹介・あらすじ

北海道勢初の甲子園制覇、田中将大らの輩出、前人未到の三連覇へ王手……。短期間に数多の偉業を成し遂げた駒大苫小牧元監督・香田誉士史。栄光と挫折の舞台裏を、長期に亘る丹念な取材で解き明かす。

感想・レビュー・書評

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  • 2018年2月24日読了。

    427ページ。

    2004年から2006年に夏の甲子園を2連覇、準優勝した駒大苫小牧の香田監督のお話。

    まさに題名通り「勝ち過ぎた監督」だった。

    高校野球は大学野球、社会人野球とは全く異質のもので、他の高校スポーツとも違う。

    そんな中、九州出身の香田監督が「まぁ、2年くらい行ってこいや」と言われて1995年に着任するところから始まる。

    奇跡と言われた初優勝が2004年なので、着任から初優勝まで実に10シーズンを要するのだが、初優勝してからの周りの環境変化や、高校生という微妙な年代を相手にする事、また前述の通り日本の文化ともいうべき高校野球で優勝することの凄さと、逆に優勝して失うものが非常に興味深く面白い。

    思い出すね。あの夏を。

  • 試合を観ているだけではわからなかった駒大苫小牧野球部の内情を知ることができた。駒大苫小牧が甲子園連覇した当時はここの監督まだ若いのにすごいなと思っていたが、その裏にはとてつもない努力があったのだなと思った。色々なことを犠牲にして苦労して、駒大苫小牧を強くしたにも関わらず、優勝した後はまた別の苦労があり、切ないなと思った。

  • 田中投手時代の監督。3連覇は果たせず、準優勝。連勝が人をまわりをおかしくする

  • 中村さんの深い取材に基づいた内容です。香田さんのやり方は今の時代では無理だと思うが、ここまでやらないければ強くなれなかったと思う。同時にマスコミの闇の部分も分かった。マー君世代の話は最後の最後まで悲しかった。西部ガスをこれから注目して見ようと思わせてくれる内容でもあった。
    香田監督は強がりで小心者に感じたけども、駒大苫小牧の去り方がすごく寂しかった。
    あの強い駒大苫小牧は香田監督だからこそ作れたチームであり、時代が時代だけに許されて子どもたちも着いていけたのだと思い、今の子どもにあのやり方をしたら、ワイドショーのネタになるのではないかと感じた。

  •  苫小牧が甲子園で優勝するなんてありえないと思っていました。あの3年が、北海道や自分をどれほど勇気づけてくれたでしょう。香田監督の才能(異能)のすごさを、鮮やかに表現してくれています。高校野球の内幕なんて、何にも知らないのだなと感じました。

  • 1

  • 細かい描写もあり、取材には苦労したとは思うが、終わりのほうはやや冗長的か。
    高校野球の監督は、一種の狂気じみた情熱を持った人物だと思う。この本を読んでつくづくそう思った。

  • 勝ち続けたことで、逆に不遇な人生を歩まざるを得なかった幸田監督のノンフィクション。なんとも切ない。ただ、野球ファンであれば、この事実を知っておいた方が良いだろう。

  • 一人の強烈な個人がチームをまとめて勝ち進むという物語は、分かりやすく心に響く。しかし現代において、そうした形のチーム作りはあらゆる意味で極めて困難になったということを理解させられる本書。
    取材力、構成力、対象との距離の取り方。どれをとってもレベルが高い作品。

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著者プロフィール

1973年、千葉県船橋市生まれ。同志社大学法学部卒。スポーツ新聞記者を経て独立。スポーツをはじめとするノンフィクションを中心に活躍する。『甲子園が割れた日 松井秀喜5連続敬遠の真実』(新潮社)でミズノスポーツライター賞最優秀賞、『勝ち過ぎた監督 駒大苫小牧幻の三連覇』(集英社)で講談社ノンフィクション賞を受賞。他の著書に『佐賀北の夏』『歓声から遠く離れて』『無名最強甲子園』などがある。

「2018年 『高校野球 名将の言葉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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