それでも やっぱりがんばらない

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 42
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087813289

作品紹介・あらすじ

ベストセラー『がんばらない』の感動が帰ってきた!とことん「いのち」に寄り添う医師がいる。「病」だけでなく「心」も受け止める医療がある。待望の一冊。

感想・レビュー・書評

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  • テレビやラジオなどでお馴染み鎌田實医師の「がんばらない」「あきらめない」などのエッセイ第3弾…といっても私はこれが最初に読んだ本でしたが。
    鎌田さんはチェルノブイリ原発事故の放射能被害で苦しむ子供たちの治療や支援をされていたり、雑誌「通販生活」で見たり、あと最近では鎌仲ひとみ監督の「内部被ばくを生き抜く」というドキュメンタリー映画に出演なさっているので知っていましたが、文章も味わいのあり親しみやすいもので、悩みながら患者さん達に寄り添っていく等身大の人間か感じられました。
    本文にも書かれているように「がんばらない」とは決して自暴自棄になってダラダラすることではなく、「夢に向ってあきらめず、しかし焦らずに朗らかにユーモアとゆとりをもって生きていく」というふうに受け止めました。
    これも文中に何度か登場する免疫学の安保徹先生の研究「免疫をアップさせるためには温かくすることリラックスすること」これを生き方として簡潔に表したのが「がんばらない」。
    すぐに「いっぱいいっぱいの状況」に追い込んでしまう私としては、確かにこのことは大事だなと、あらためて思いました。
    鎌田實さんのヒューマニズムの一端に触れ、心穏やかになった一冊でした。

  • がんばらないの続編。
    これもまたいい!!

  • 「がんばらない」では、印象に残っている患者さんの話題中心だったが、今回はさらに絆について書かれている。
    先生のサインの「絆」の意味がこれで分かった。

    冒頭の始まりは・・・

    人間の命につきあうこと。それがぼくの仕事。
    時には死とつきあうことだってある。人が思うよりは、つらい仕事だ。
    わけのわからない命というものを見つめる。

    私も、将来鎌田先生と同じ職業。だから、自分の考えや将来の不安と照らし合わせてみることが多い。鎌田先生は、医師だからと言って真面目すぎることなく、正直な気持ちで働いている。睡眠不足で辛いときは「辛い、かんべんしてくれ」と(笑)挫折した話、うまくいかなかった話、落ち込んだ話も盛り込まれている。これは、将来医療系の職業につかない人でも、励まされるはず。
    でも、先生のすごいところは、困った人がいたら「どうしたらいいか?」を考え、実行すること。分かっていても、こういうことはなかなかできない。

    前述の通り、この作品のkeywordの一つの「絆」については、先生自身が養子として育てられたことや、やっと娘息子と家族の本当のつながりを築けたことなどから思ったことがつづられている。

    実家に帰って、おじいちゃん&おばあちゃん&親と話をしたくなってくる。そして、まだ見ぬ将来の家族とは、一緒に過ごす時間を大切にしようと思う。

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著者プロフィール

諏訪中央病院(長野県)名誉院長。「住民とともにつくる医療」を一貫して提案、実践。チェルノブイリの救護活動、イラクの小児病院への医療支援なども行う。

「2006年 『どうして勉強するの?お母さん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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