マダム貞奴 ―世界に舞った芸者

  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (388ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087734584

感想・レビュー・書評

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  • 日本初の女優、川上貞奴の生涯。
    こうした歴史ものは、朝の連ドラにしたら、面白いと思う。これだけ、波乱万丈、貞奴の魅力なら、やれそう。
    やらないのは、やっぱり芸者だから、放送コードにかかるのかなぁ。

    子どもの頃に置屋に入って、将来を見込まれていた。処女を捧げる相手如何で、その後の芸者としての価値が決まるところがあったらしく、最初の相手は伊藤博文!なんと。そ

    その後、川上音二郎の妻となり、音二郎の無計画、天衣無縫な気質に翻弄され、アメリカでの成功を夢みて、渡米。

    パトロンについたはずだった人間に騙され、無一文になり、死ぬギリギリまで追い詰められ、貧困から抜け出すために、日本の伝統的な舞台をアレンジしてゆく。

    女性が舞台に立つ=売春と認識されてた日本。舞台に立つ女優とゆう立場が当時の日本にはなかった。伝統を破り、自らが女優として表に出て、人々を魅了するスターになる。

    それにしても、なんとゆう無計画さ!という場面ばかり。瀬戸際が道を拓くんだなー。

    同時代に活躍した、パウルクレー、ピカソ、ロートレックなどの名前が出てきた!貞奴を通して、同時代の著名人の姿が見えるのが面白ろかった。

    晩年、貞奴邸を作り、貞奴を愛人とした、福沢桃介は、福沢諭吉の娘が妻。
    これによると、福沢諭吉は性格の悪いオヤジで、意外‥。

    貞奴邸にまた、行きたいなー。

  • 日本最初の女優「川上貞奴」の生涯を外国人の目から見てかかれた本。
    恵那の歴史を語るときには欠かせない「貞奴」。アメリカを横断し、ヨーロッパの西から東までかけめぐった彼女がなぜ恵那に来たのか?貞奴の生き方から近代史を考えるきっかけにもなる1冊です。

  • 日本語ができるイギリス人ライターによる伝記。日本と欧米どちらの事情にも通じている人なので、それぞれまったく異なるコンテクストでどんな上演が行われ、どんな反応があったのかが手に取るように伝わってくる。ヨーロッパにとっての貞奴と、日本にとっての川上一座では、もたらした影響が全く違う。その両面が同時に見えてくるのが面白い。

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