偶然 帆船アザールの冒険

  • 集英社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087733587

作品紹介・あらすじ

衰運にむかいつつある映画監督モゲルと青春の盛りに近づきつつある少女ナシマ。"帆船アザール=危険な夢"に我が身を賭けた男と少女を描いて、現代フランス最大の作家が、壮麗なる冒険の世界へ読者を誘う。洞窟で伝説となった男を描く予言的な中篇「アンゴリ・マーラ」所収。

感想・レビュー・書評

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  • 宝箱をまたひとつ開けてしまった。でもまだ未読のものがあるから大丈夫。でもまあそんなことどうでもいい。同じ箱を何度開けてもその度ごとに強くしなやかな光の煌めきを燦燦と浴びることになるであろうから。どんなに追い詰められようとも私には最後の最後にル・クレジオがいる。これは計り知れない強みだ。

  • 文学

  • 男には終わりへの、少女には始まりへの出発だったように思える。
    まるで孤独と悲しみを引き連れた航海だけれど、なんとキラキラとして美しい。
    凪状態に入って進まなくなってしまった船でのクリスマス。
    そして風が吹き、再びアザールが動き出す場面に興奮し胸が高鳴った。

    「アンゴリ・マーラ」も、生々しくもまた美しい。
    自然は深くとても神秘的で、夜の雨の滴るしっとりとした森のイメージが広がる。

  • 感想はブログにて。「人生が凪ぐ時」
    http://mihiromer.hatenablog.com/entry/2016/09/07/185952

  • 2010年8月13日購入

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著者プロフィール

(Jean-Marie Gustave Le Clézio)
1940年、南仏ニース生まれ。1963年のデビュー作『調書』でルノドー賞を受賞し、一躍時代の寵児となる。その後も話題作を次々と発表するかたわら、インディオの文化・神話研究など、文明の周縁に対する興味を深めていく。主な小説に、『大洪水』(1966)、『海を見たことがなかった少年』(1978)、『砂漠』(1980)、『黄金探索者』(1985)、『隔離の島』(1995)、『嵐』(2014)、『アルマ』(2017)など、評論・エッセイに、『物質的恍惚』(1967)、『地上の見知らぬ少年』(1978)、『ロドリゲス島への旅』(1986)、『ル・クレジオ、映画を語る』(2007)などがある。2008年、ノーベル文学賞受賞。

「2024年 『ブルターニュの歌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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