ゼロ! こぎゃんかわいか動物がなぜ死なねばならんと?

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 197
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087714579

作品紹介・あらすじ

犬の殺処分ほぼゼロを実現した、「熊本市動物愛護センター」、10年の闘い

感想・レビュー・書評

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  • 熊本市動物愛護センターの人々、地域の人々が、動物の殺処分0を目指して奮闘した10年間の記録です。
    動物を飼っている人、飼おうと思っている人だけでなく、日本で暮らしている人全員にこの事実を知ってほしいと思いました。
    というより、知るべきことなんだと思いました。
    知るべきことなんて山ほどあるでしょうが、これもその一つだと私は思います。
    それぐらい衝撃的でした。
    この本に出会って、何もできないなりに、事実をしることができて、良かったと思います。
    ペットだって生き物です。家族です。本当に大事にしてほしい。

    ただ、この物語は、悲惨さを伝えるだけのものではありません。
    希望も一緒に与えてくれます。
    行政だってこんなに出来るんだって教えてもらいました。
    イメージが変わりました。
    動物が好きな方、できるのならそうでない方も、ぜひ読んでみて下さい。

  • 日頃から余計な仕事を増やさないように心がけ、迷った時は無難な道を選び、常に批判の矛先がこちらに向かないように気を配っている。

    そんなサイテーな公務員のイメージの枠から飛び出した熊本市動物愛護センターの職員たち。700匹以上いた殺処分の犬猫たちを、10年の努力でほぼゼロにした。
    動物病院、愛護団体、ペットショップやトリマーも巻き込んで、官民一体で歩んできた道のり。
     番犬にならない、手間がかかるとセンターに引き取りを要求する身勝手な飼い主を取り締まってほしい。
    自分がいつか動物を飼う時は、このようなセンターから引き取ろうと心に決めた。

  • 年間20万頭もの犬猫が殺処分されている中、「殺処分ほぼゼロ」を実現した熊本市動物愛護センターの10年間の闘い。
    ガス室でもがき苦しんで死んでいく罪もない犬猫が可哀想とかよりも、飼い主による持ち込みの多いことへの怒りでプルプル震えた。

  • 自分が住んでいる自治体の殺処分数を調べた。
    年々少なくなってきているみたいだが
    人間の自分勝手な行動によって
    犠牲になっている動物がまだ沢山いる。

    飼い主から引き取りを求められたとき、都道府県等は引き取らなければならないと法律で決まっていること
    猫の妊娠率は100%であること
    など知らないことがありとても驚いた。

    公務員でただ目の前の仕事をこなすのではなく
    どのようにしたら良くなるかを考え行動にうつしていった姿がとても格好良かった
    そして、ただ1人だけではなく周りの人たちの協力もとても必要である

    安易に動物の命を預からないこと
    飼ったら最期まで面倒をみること

    日本中の自治体の殺処分数がゼロになって欲しい

  • 半ばぺそぺそしながら読んだ。ペット税の導入賛成、ブリーダーの免許制、飼育者に対する絶対講習制度の導入求む。

  •  今、全国でどれだけの捨て犬や捨て猫が殺処分されているのでしょう……。この本は、捨てられた動物と、なんとかその動物を救おうとする人々の姿をリアルに記したドキュメントです。

     本来は動物の命を救うための獣医師が、動物を殺処分しなければならないという現実。その現実はあまりに残酷で、読み進めていくのが辛くなるほどですが、どうにかして動物たちを幸せに生かす方法はないか、必死に考え、そして行動する行政獣医師や地域の人々の姿は、読んでいて本当に勇気がもらえます。

     「無責任な飼い主」なんて言葉が使われ始めて久しいですが、これから動物を飼おうとしている人や、現在動物を飼っている人にはぜひ読んでほしい一冊。また、子どもたちに命の尊さを教える立場となる、親御さんや学校の先生にもおすすめ。「動物を飼う」ということがどういうことなのか、この本に登場する人々が、しっかり教えてくれます。

     加えて、「社会人」にとっても、非常に読む価値のある一冊のように思います。仕事をする上で大事なことは何なのか、そんなことを改めて考えさせられる本でもあります。自分の仕事を見つめ直したい……そんな時に読むのも、いいかもしれません。

  • 熊本市動物愛護センターの、犬の、年間殺処分数、0を目標にしてどのような取り組みがなされていったのか、を追ったノンフィクション。

    なんでも小さいときはかわいい。大きくなって、老いていく過程で、どう向き合うか。言葉は通じず、目も悪くなり、耳、嗅覚すら喪われていった犬の介護をした経験は、ひとつのわたしの財産です。だけど、誰にでも、「だからやったほうがいいよ」と勧められるほど簡単でも楽でもちっともなかった。
    だからこそ、犬であれなんであれ、とことんつきあう覚悟が必要だというこのセンターの姿勢は共感できる。そして飼い主にしてみればそれがとても難しいこともわかる。

  • 現在日本では一年間に約28万頭の犬が殺処分されているそうです。(H20年度)そんな中、犬の殺処分ほぼ0を実現した熊本市動物愛護センターについての本。まず無責任に飼われた動物が無責任に棄てられて殺されていく日本の現状がすごく辛いなと思いました。このセンターの人たちも動物を飼う段階からの改善を目指されているのですが、そういうことって本当は国レベルでもっときっちりやっていかなあかんなと改めて思いました。もしいつか自分が犬を飼うことがあれば、こういう保健所からの引き取りも検討したいと感じました。

  • 保健所で犬猫の殺処分が週2回あるのが当然だったところから、殺処分ゼロを目指して動き出した話。辛いエピソード、嬉しいエピソードがあり一気読みでした。ウチにも犬がいますが改めてこの命が愛おしくなりました

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