続 大きな約束

著者 :
  • 集英社
3.75
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本棚登録 : 138
感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087712827

作品紹介・あらすじ

『岳物語』から25年、シーナ家、「いのち」の物語。息子・岳とマゴの風太と海ちゃんが日本に帰ってくる。父と息子とマゴ2人、シーナ家三代の物語、待望の続編。

感想・レビュー・書評

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  • 小さな感動的な物語がいくつもでてくるエッセイ。
    -これは小説ではありませんー
    キャンプと釣り、山岳登山、映画作り、写真学校にも通っていたほどの写真家、取材を兼ねながらの旅。探検家だね。

    椎名誠の世界観と価値にしばしば浸かっていると心地いい感じがするのだ。読書はそのあいだ中、ある意味贅沢な気分にさせてくれるから好きだ。

    彼は体を鍛えている。格闘家でもある。体育会系的な浅黒い風貌、自称「砂埃男」「晴れ男」意思的な顔立ち。いかにも喧嘩が強そうだ。

    彼の人間関係のその幅の広さと奥行きが羨ましい限りだ。探検家としてのスタッフ、仲間たち、本を主版するにあたってのスタッフ、関係者。よく辿ってみていると、その関係者に事あるごとにお祝いや頼まれごとに積極的に親切に関わっていることが分かる。これは見習うことだと思ったのだ。

    そしてこの本はそういう人間関係、友達関係.家族関係の絆のお話。そのなかでのかれの心情も覗けてなかなか楽しかった思いだ。

    本にする為に旅に行くのか、旅が好きでそれを記憶として残して、その結果が本として出版されたのか
    どっちだろうか。最初は前者だったんだろうが、今となっては本にする為に取材を兼ねて、旅や探検に出かけてるところがある。イヤイヤ椎名誠は毎日がウキウキしてる感じだな。グレーゾーンが全く無い。そして何処にいても日々の生活そのものが探検なんだと思った。

  • 椎名誠さんの私小説「大きな約束」の続編です。
    2009年に出版されていて、それなりに前の話です。
    当時、椎名さんの原稿の締め切りが月20本以上という驚くべき仕事量でありながら、仕事で日本の各地を旅して回る日常が書かれています。
    サンフランシスコに住んでいる椎名さんの息子と孫たちは、本作では主に電話で登場してます。
    私は、椎名さんと孫とのやりとりを期待して本作を読んでましたが、本作ではちょっと物足りませんでした。
    孫たちの話については本作よりも「孫物語」や「三匹のかいじゅう」のほうが色々なエピソードが書かれているので、椎名じいじいと孫たちとの交流を読みたい人は、「孫物語」などを読まれると良いと思います。

  • 図書館
    風太の友人、ブライアン
    好きな女の子、ルイジアナ

  • ②/13

  • 日常を書いた日記。孫や息子との交流の部分は心暖まる。他はとにかく仕事を右から左にこなしまくる作者の日記。

  • 久々に椎名さんにお会いしてお話し伺いました、という気にさせられました。日常の描写力は凄いものがありますね。小笠原のケイさんとのお別れのシーンなどは、一度小笠原のお別れの説明をして、その上に塗り重ねるように綺麗に書けていたと素人ながら、感心しました。時々は、本の中で、お会いないといけない作家さんですね。

  • 息子一家の帰国までが軸ではあるけれど
    ほとんどは作者の日常の雑記。

    勿来が突如登場しビックリ。
    年末に毎年訪れていたようだが
    震災後はどうしてるのか気になる。


    【図書館・初読・2/10読了】

  • おじいちゃんになった椎名誠が送る日常や、沖縄のラジオ番組や離島、祭り、食堂など取材にいく様子を描いている。
    そんな中、息子の岳家族が日本に戻ってくるまでを書いている。
    親として、息子との成長する中でおきた確執から、理解までを描いている。

  • 坊主頭の風太くんが海ちゃんと日本に帰ってきた。
    「死なないよ」の約束を守ったじいじいの次の約束は「釣りに行くこと」。
    「岳」が19歳でアメリカに行くときの約束は「麻薬に触れない事」だった。!!
    私は息子二人に「孫にノックをするまでコーチは辞めない」と約束したがまだ孫にめぐまれない。
    はやく「じいじい」になりたいなぁ~

  • 今年で65歳となる著者の最近はまるで離れていたのでわからなかったけど相変わらずの作家生活を送っていることがわかった。ぼくにとってはアウトドア全盛の椎名さんしかしないし、もっと違う方向に深化すると思っていただけに裏腹な感じではある。しかし著者にとってはどうやら違うらしい。

    昔の仲間とつるみつつ緩やかに違う世界にも接している。多分いい歳の取り方をしているんだ。孫の風太くんとの交情は人間椎名誠を垣間見せている。

    岳物語の続編ではなく日記体の老年期に向かう心境をつづったエッセイと見た方がいいかもしれない。ちょっとキツイかな? 

    人は誰しも歳を取る。

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著者プロフィール

1944年生まれ。作家。1988年「犬の系譜」で吉川英治文学新人賞、1990年「アド・バード」で日本SF大賞を受賞。著書に「ごんごんと風にころがる雲をみた。」「新宿遊牧民」「屋上の黄色いテント」「わしらは怪しい雑魚釣り隊」シリーズ、「そらをみてますないてます」「国境越え」など多数。また写真集に「ONCE UPON A TIME」、映画監督作品に「白い馬」などがある。

「2012年 『水の上で火が踊る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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