ナポレオン 1 台頭篇

著者 :
  • 集英社
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087711974

作品紹介・あらすじ

離島出身の男が、一代でフランス皇帝へ。
彼はいかにして「英雄」となったのか。
フランス国民を熱狂させたカリスマの素顔とは。
ナポレオン生誕250周年に、西洋歴史小説の第一人者が満を持して放つ、英雄小説の決定版!
全3巻、刊行開始!!

1769年8月15日、コルシカ島の小貴族・ボナパルト家の次男として生まれたナポレオン。地元のガキ大将だった彼は、パリの陸軍士官学校を出て、コルシカの英雄・パオリの親衛隊となる。時はフランス革命真っただ中、コルシカにも革命をと勇み立つナポレオンだったが、過ぎた才知と熱意ゆえ、島を追われる羽目に。
故郷を追われたナポレオンは、フランス共和国軍の砲兵指揮官として頭角を現し、革命の実力者・ロベスピエール兄弟や派遣委員バラスと知り合う。トゥーロンの戦闘でイギリス軍、スペイン軍に大勝利を収め名をあげるが、情勢は急転。クー・デタでロベスピエール兄弟が処刑され、ナポレオン自身も投獄の憂き目に……。
だが、男はそこで終わらなかった。
パリが、革命が、彼を求め、ふたたび表舞台へ――。


【著者略歴】
佐藤賢一(さとう・けんいち)
1968年山形県鶴岡市生まれ。山形大学教育学部卒業後、東北大学大学院文学研究科で西洋史学を専攻。93年『ジャガーになった男』で第6回小説すばる新人賞を受賞。99年『王妃の離婚』で第121回直木賞を受賞。2014年『小説フランス革命』で第68回毎日出版文化賞特別賞を受賞。『ハンニバル戦争』『遺訓』『テンプル騎士団』など著書多数。

感想・レビュー・書評

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  • 分厚い、読むの大変だった。まだ3巻のうち1巻。
    ナポレオンって皇帝になってからしか知らなかった。子供のころからいろいろあったのね。結構波乱万丈。
    あとジョセフィーヌって子供産めなくてナポレオンに捨てられちゃったかわいそうな人って思ってたけど、そうでもなかった。結構したたか、嫌いなタイプ。

  • (2023/12/16 6h)

  • 名前は誰でも知ってるけれど、何をどうしてあのナポレオンになったのか興味が湧いて読んでみました。まずは第一部の台頭編。正直ナポレオンには世界史の教科書での数ページの知識しかない状態で読み始めましたが、コルシカ島で生まれたナポレオンの少年時代から、紆余曲折ありつつフランス軍の司令官としてイタリア遠征を成功させてパリに凱旋するまでが、偉人としてではなく、人間的に描かれています。時にコミカルとさえ言える表現は、ちょっとやりすぎな感もあったり、少し強引な心理描写と感じる場面もありつつも、全体的にはすんなりとナポレオンの歴史が頭に入ってきます。第二部は少し時間を置いてから、また読んでみようと思います。

  • 満を持してってことでしょうか~コルシカのカルロ・マリア・ボナパルテの次男・1769年生まれのナブリオは一つ上の兄さえ思うように喧嘩で使うガキ大将だ。ブオナパルテ家の古い系図を手に入れ、トスカナ貴族として箔を付け、兄は神学校へ、弟のナポレオーネはブリエンヌの陸軍幼年学校へ入った。勉強の虫でもいじめられっ子のブーリエンヌは寄りついてきて、雪合戦では連戦連勝。15歳で巡察次官に見いだされ110人中の5人だけの士官学校に進み、16歳で砲兵少尉となった。3年後、国家の破産が宣言され、ヴェルサイユで三部会が開幕するが、パリの民衆は蜂起し、長期休暇を取ってコルシカに帰ったナポレオーネはコルシカの英雄パオリに対面し親衛隊となり、92年には選挙で選ばれコルシカ義勇兵大隊の中佐となったが、独立を狙うパオリは、サルディーニャを攻略しようというナポレオーネは排除された。父のいなくなった一家を引き入れ南仏に止まり、イギリス・スペイン連合軍からトゥーロンを奪回するが、後ろ盾だったロベスピエール兄弟が殺害され、一時的に逮捕される。1795年王党派の蜂起はバラスに呼ばれて来たナポレオーネが大砲を使用して鎮圧。1796年には総裁政府からイタリア方面軍司令官を拝命し、ジョセフィーヌと結婚。第一次イタリア遠征では新婚の妻を平和なイタリアに呼びたくてナポレオンは奮戦し、オーストリア軍に連戦連勝する~音読すると変だってことに気がついたけど・・・黙読しよう、次が楽しみ。それにしても、休暇が半年単位とは・・・、貴族の亡命であっという間の昇進だぁ。ジョセフィーヌは元々ローズと呼ばれていたが、途中にあるジョセフを取ってナポレオンが呼び始めたとはネ。自分の呼び名もコロコロ変えて、人間臭さが滲み出ている

  • 面白い。
    最初本の分厚さと重さに戸惑ったが、一気に読み干した。
    前作のフランス革命と時代は被るが、ナポレオンを一人称にして彼の視点からみた情景を描いている。
    展開のスピード感がいい。フランス史を専門とする著者であれば、ついつい戦闘などの様子をクドクドと説明しすぎて飽きさせてしまいそうなところでも、本書では息つく暇なし。
    危うく電車を乗り過ごしてしまいそうになった。

  • 2022/1/19 読了。
    一介の軍人から皇帝に上り詰め、ヨーロッパに君臨したナポレオン。反面、絶え間ない戦争で、数百万の兵士を異国で死なせてきた訳で、英雄待望論というものはあれども、それは良いことばかりではないのだ、と思った。

  • 2022.1 なかなか面白い。ナポレオンは有名だけれど名前しか知らなかったので、へーって感じ。この第一巻は曹操を描いた小説の立身出世ストーリーとよく似てるなぁ。

  • 戴冠式のシーンから始まるのは映画的ではあるが、肝心のそのシーンはやや退屈だった。
    と思いつつも読み進めるととても面白く引き込まれた。
    ナポレオンの若年期が描かれたのが本書で、大分分量のある本ではあるが、歴史ものが好きな方にはお勧め。
    激動の若年期が巧みに描かれていた。

  • なるほど、ナポレオンってそもそもこうゆう人だったのでね。
    海洋小説で英国側からツーロン包囲戦でのナポレオンが描かれることが多かったけれど、本人目線でのツーロン包囲戦はちょっと新鮮。

  • ナポレオンの本が読みたいとずっと思ってたところ、佐藤さんが出して下さいました。佐藤さんの作品の「フランス革命」の続きとして楽しみにしていました。 佐藤流ナポレオンで、「仕事好きの子供」というイメージでしょうか。次巻も楽しみ。

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著者プロフィール

佐藤賢一
1968年山形県鶴岡市生まれ。93年「ジャガーになった男」で第6回小説すばる新人賞を受賞。98年東北大学大学院文学研究科を満期単位取得し、作家業に専念。99年『王妃の離婚』(集英社)で第121回直木賞を、14年『小説フランス革命』(集英社/全12巻)で第68回毎日出版文化賞特別賞を、2020年『ナポレオン』(集英社/全3巻)で第24回司馬遼太郎賞を受賞。他の著書に『カエサルを撃て』『剣闘士スパルタクス』『ハンニバル戦争』のローマ三部作、モハメド・アリの生涯を描いた『ファイト』(以上、中央公論新社)、『傭兵ピエール』『カルチェ・ラタン』(集英社)、『二人のガスコン』『ジャンヌ・ダルクまたはロメ』『黒王妃』(講談社)、『黒い悪魔』『褐色の文豪』『象牙色の賢者』『ラ・ミッション』(文藝春秋)、『カポネ』『ペリー』(角川書店)、『女信長』(新潮社)、『かの名はポンパドール』(世界文化社)などがある。

「2023年 『チャンバラ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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