魔女 上 エリカ&パトリック事件簿 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (536ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087607598

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  • スウェーデンのミステリ、エリカ&パトリックのシリーズ10作目。
    これで完結のようです。

    森に隣接した農場で4歳の女の子が行方不明に。
    そこは、30年前にも幼い女の子の事件が起きた現場でした。
    当時の事件の容疑者だった二人の少女。
    その一人、ヘレンは結婚してその近くの家に住んでいて、もう一人マリー・ヴァルはアメリカにわたって女優になったが、折しも撮影で戻ってきている…
    犯人は明確にならないままだったのだが、二人への疑いは消え去らず、この状況でさらに強くなることに。

    エリカ・ファルクは、ノンフィクションを掘り下げて書く作家。
    夫のパトリックは、地元警察の刑事で、ポンコツな署長をお飾りに、実質的に責任を担う立場です。
    地元では、シリア難民のことでも問題が起きかけていました。

    1670年代に、このあたりで起きた出来事も、挿入されていきます。
    エーリンは夫を亡くして、妹が嫁いだ教区牧師館に住み込むことに。
    派手で我がままな妹の夫である、心優しい牧師と心を通わせるようになります。
    不幸なエーリンが愛を知る率直な喜び。
    しかし、時代は魔女狩りを推進する方針へと進んでいく…
    歴史ものも好きなので、興味深い内容ですが、時代が時代だけにはらはら。

    という、てんこ盛りな状況がどう展開していくのか?
    いや、いつもながら、剛腕ですよ。

  • 現在の事件、30年前の事件、300年以上前の出来事……
    時と場所の視点がどんどん変わる。
    そして、魔女はどこにいるのか?

  • 諸事情あって、シリーズ10作目にして初読。
    巻頭のやたら入り組んで、しかも一見事件と関係なさそうな手合いまで入ってる相関図には度肝を抜かれたが、確かに幾度となく助けられた。登場人物表でもいいっちゃいいんだけど、あると便利なのは事実。
    退屈ではない、どころか次から次へと小さな「引き」が仕掛けられているのだが、いかんせん分厚い文庫2冊という長尺にて、テンポはゆったりに感じられる。ガツガツとあっという間に読み終わる! というものではないのだが、切るには惜しい…サイドストーリーもそれなりには面白いし…と思っているうちに、いつしかそれらが絡み合うクライマックスを迎える感じ。狙ってやっているのだとしたらかなりの手練れだが、シリーズ初見ゆえの免疫のなさもあるかもしれない。みんなのキャラ立ちとか署長のアレとか、どうも「お約束」のネタらしいので。
    星はちょっとおまけで、3.5くらいが適当かも。シリーズ他作を「絶対読む!」とは言えないが、読まないのも惜しいと思う…複雑な心境である。

    スウェーデンはかなり進んだ…というか、みんなが「前進しよう」と心を合わせて努力している国らしいが、それでも爺世代(400年もののも含めて)はクソばかりだし、パトリックも最初はもっとずっと使えない父親だったらしいので、男はいずこも同じだなと思った。
    やっぱシスターフッドだよね。その意味では、元難民の母親&同性婚した妻と暮らすパウラが最高なのだが、このカップルの子供の1人は男なんだよね…案の定、クズみたいな署長になつき、そいつに吹き込まれた汚い言葉を、母親ズが何度叱っても、ヘラヘラと楽しそうに笑いながらわめきたてる。最低。
    主人公の娘のマヤは、これまた小さな悪魔みたいな双子の弟のお世話係をやらされてるし。
    ほんと、男なんかろくなもんじゃない。

    2019/10/7〜10/10読了

  • エリカ&パトリックシリーズの第10弾。

    過去と現代の少女殺人事件の間にはさまれている、
    17世紀の魔女狩りに至る話がかなり興味深かくて、
    最後にどうつながるのだろうかと途中でかなり期待したが、
    結局大した関係がなくてがっかりしてしまった。

    また、事件のヒントの一つが、エリカの二日酔いに引っ張られた上、
    元刑事の拳銃自殺が利き手でなかったという、
    それを警察が見逃したわけがないだろう、
    とつっこまずにはいられないようなという内容で
    こちらもがっかりだった。

    (下巻へ続く)

  • 現在の殺人事件、30年前の殺人事件、そして1600年代と、時系列が3つ並行して進む。1600年代の出来事がどう関わってくるのか…
    下巻を早く読みたい。

  • エリカ&パトリックシリーズ10作目。

    あらすじ
    農場で4歳の女の子が行方不明になった。そこは過去にも女の子が殺害された場所だった。当時疑われた少女2人は後になって無罪わ主張し、認められた。一人は女優に、もう一人は結婚して両親の家に戻ってきた。しかも女優は映画のロケで戻ってきた。自分の娘と一緒に。やがて、少女の遺体が発見される。また、地域ではシリアの難民を、受け入れているが、必ずしもスウェーデン人は友好的ではない。彼らにヨットを教えて映画にしようと目論む者もいるが、事件の犯人は難民の一人だと電話する者までいた。

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