- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087477764
感想・レビュー・書評
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私にとっては歌集というより恋愛本です。
綺麗なだけじゃないリアルな恋愛エピソードを、既にある短歌と著者の作った短歌で挟む構成がとても好きです。
若いうちに出逢って、年を重ねても何度も読み返しています。
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人を愛する気持ちの、その深さを垣間見、自分の身勝手さが、情けなくて泣けてくる。
今からでも間に合うかしら。
大切に思ってくれる人を、同じように大切にしてあげられるかしら。
何度も紐解きそうな予感。
この本、大好きだ。 -
ミソヒトモジ(三十一文字)に込められた限りなき想い。
この短い文章の中に、ありとあらゆるドラマが詰まってる。
割り切れない素数だからこその面白さ。
新旧取り混ぜた様々な作者の50篇の短歌に寄せて、
エッセイ+作者の短歌が綴られており、
軽いタッチで楽しめる。 -
他人の短歌+それにまつわるエッセイ+それにまつわる著者の短歌という構成。
短編集のようで読みやすかった。
著者の恋愛観も面白かった。
万葉集などに載っている昔の短歌は、なんとなく読みずらくて入り込めないと思っていたが、意味がわかるとたちまち引き込まれた。
短歌の読み方や味わい方を勉強できた気がする。 -
短歌に 心をのせるのは
本当難しい
自分ではできないので尊敬する
んじゃ作文用紙1枚で
それもうまく書き出せない
その短歌で 思うのは
自分の思うだれか とか
遠いノスタルジーとかで
それを味わうために
また 手に取るかもしれないな
ん 恋がしたい ってことかな -
まあ楽しく読める。短歌もいいな?なんて思える。
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数日前に読んだ『恋の短歌』よりは、やや面白かったような気もするが、5段階評価でと言われるとやはり星3つ、というところ。
この作品は、著者が選んだ古今の短歌50首を1首ずつ紹介がてら、何かしらテーマのからむプチエッセイが綴られていく、というスタイルの一冊。時代や性別を越えて色んな短歌を楽しめるし、それなりに面白かったのだけど、紹介する短歌というのが本当にただテーマのように紹介されるだけのものも多いというか、あまり、その作者やら歌の背景やらには触れないことがほとんどなので、「わ!なにこの短歌素敵!」と思っても、付随するエッセイにはちいーともその内容は書かれていない、なんてことも多々で、モチロンそれが悪いというわけではないのだけど、個人的には消化不良というか、物足りないなー、と感じてしまうことの方が多かった。あとは、その歌の背景に触れていない割には、それを凌駕するほど興味深い話がエッセイで語られるわけではなく…みたいな。これなら、俵万智が出している同じようなスタイルの古今短歌紹介&エッセイ『恋の歌百首』の文庫本の方がもっとずっと面白い。河野裕子さんの「二人の人を〜」の歌なんて、もっとぐぐっとこの歌のドラマ性に触れてほしかったし、そうした方が、佐藤さんのエッセイにあったライトに二股をかける女子たちとのコントラストが際立って印象に残ったと思う。
ただ、ひとつのエッセイの終わりには必ず自作の短歌もついていて、これは、なかなか良い。『プライベート』に続く彼女の本質が垣間見える印象。以下に、気になった彼女の作品を紹介。
▼キスしてと言えばキスしてくれる人 黙って横にいる観覧車
▼略奪はしません お借りするだけです 返すかはまだ決めてませんが
▼ひらがなの優しい言葉でできているようなあなたに憧れている
▼大小や持久力より重要なことがあります でも教えない
▼少年の心を持った人が好き 大人であるという前提で
▼地をつかみ立ち上がろうとしたときにあなたの声を聴いた気がする
▼抱きしめてくれるあなたじゃなきゃいらない 友達でなどいられないから
▼泣きながら眠っていつも朝だけがわたしを裏切らずに来てくれる
▼食べたくもないチョコアイス食べている 起きてなくてもいい真夜中に -
2015.07.18
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この人の恋愛の闘いっぷり、どんな人だよ、と思いつつも、
短歌はいい。
メモしておきたいのもちらほらあるくらい、いい。
短歌の敷居を下げてくれる本。