- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087470505
感想・レビュー・書評
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産婦人科で勤める女性医師の経験談から、若い子の性への認識の甘さや体験談をつづった本書。
読んでいる先から苦しくなってくる悲痛な現状の数々。医師として目の当たりにした現実に対する、怒りと悲しみが混同した思いが伝わってくる。性交渉に関してはお腹が大きくなるのは女性。「お互い気を付ける、という考えでなく、女性は自分の体を労り、男性は女性の体を労るという考えを」―性に対して敏感で、興味が湧き、溺れる危険のある多感な年齢だからこそ、その裏で悲しむ同世代もいることを知ってほしい。
堕胎を簡単な気持ちで選択する人、出産を諦めたくなくても周囲の説得に心折れた人、望まない妊娠をした人、周囲の助けなしでは育てられないながらも出産を決心した人など、様々な立場の“母親”“父親”が紹介されている。目を背けたくなるような話もあるけれどこれが現実。
作品自体は決して新しくはないが、初体験の年齢が年々下がっていると言われている昨今、決して「昔の話」ではないはずです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
初版が1985年とは思えない。
性のことってタブー視されがちだけれど、知らずに身体も心も傷付くのは、違うと思う。
自分の身体も心も、そして、相手の身体も心も、守るためには、正しい知識が必要。
信じられないけど表にでないだけでよくある話がたくさん詰まっていると思う。
10代の性が中心に語られているけれど、これは年代関係なく、最低限の知識と、分別を持つために、読んで欲しい1冊です。 -
夏休みの前に先生が読書感想文を書くのにぜひ読んでほしいと言っていたので読んだ本でした。
とても面白かったし、勉強になりました。今の高校生にぜひ読んで欲しいです。
性行為にある恐ろしさや注意すべきことなど、これから生かせることがたくさんあったので、今回この本を読んで学んだことを忘れないでいきたいです。 -
2017/06/08 読了。
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恥ずかしながら私も初めての相手とは避妊をせずに、ということがちょくちょくあった。
若くて無知で愚かでした。
だからと言うわけではないけれど、高校生くらいの年齢が無知で愚かなのは当たり前だし(もちろんそうでない人も沢山いますが)、だからこそ大人がきちんと教えないといけない。
最後の章が大切
女を物化して消費する人々への反発から貞操なんかクソ食らえくらいに思っていた時期もあったけれど、改めて自分がしたいセックスとは何か向き合うきっかけになると思う。 -
産婦人科医の著者による高校生への性についてのメッセージ。
妊娠というのは女性にしか起こらないものだ。性交は互いの責任があると解釈できるが、その結果として、出産や中絶をするというのは女性の身にしか起こらない。ここに男性と女性の責任の非対称性がある。著者がいう男女間の性における大原則を性教育において今一度見つめ直す必要があるのではないかと思った。
女性は勿論、男性も一度は読むべき著作だと思う。
「女性はー自分のからだを大切にせよ。自分のからだに責任をもて。
…男性はー女性のからだを大切にせよ。女性のからだに責任をもて。」 -
女に生まれたことが哀しくならないように、生きたい。
自分に誇りをもって、大事に生きてゆきたい。 -
高校生のころ読んだこの本を(当時は文庫版ではないけど)時が来たら娘に読ませようと思って未だに実家に置いてある。