夢中になる!江戸の数学 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (168ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087468762

作品紹介・あらすじ

江戸時代、鎖国中の日本には「和算」という独自の数学があった。殿さまから子供まで、遊びのような感覚で数学を楽しみ、寺子屋の教科書として普及した驚異の数学書『塵劫記』は「一家に一冊」という大ベストセラーに。一方で、関孝和、建部賢弘といった和算家たちの残した業績は、世界にひけをとらないレベルにあった。知られざる江戸の数学ワールドを案内しながら、驚くべき和算の魅力を探る。

感想・レビュー・書評

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  • 和算はもう学ばなくていいのだろうか?単位や言い回しなど、とっつきにくくなった点を現代語訳にすれば、輝きを取り戻すのではないかと思う。本書はそういう意味で現代語訳をした和算の入門。

  • 江戸時代に独自で発展していった和算の話。一般庶民が8次元方程式を普通に解いてたって言うからおもしろい。西洋の数学の発見を何年も前に江戸で発見してたっていうから驚き。そして解けた問題は絵馬に解答書いて神仏に感謝して奉納…面白い感性だよなぁ…。

  • 著者は「和算なくして洋算の発展はなかった」という。まさしくその通り。
    江戸時代の和算が関孝和を筆頭として世界一の水準にあったことは、日本人として記憶に留めておきたいものである。

  • 確かに夢中になった。

  • とても面白い。人に借りて読んだものだが、自分でも買おうと思う。難しそうな本だな、と一見思うが高校数学を習ってたら十分に読める本。知的好奇心のある人にオススメできる。個人的には塵劫記という本をもっと詳しく知りたいなと思った

  • 【ネタバレ注意】
    和算が如何に庶民に親しまれていたか、またその面白さはどこにあるのかがわかる1冊。現代社会で「理数離れ」などと叫ばれている日本において、こんなにも庶民に数学が親しまれていた時代があることに驚く。やはりその理由を紐解くと、学問が義務になっているか否かが焦点となってくる。私も、センター試験受験期に苦痛に感じていた問題集が、ふとしたときに意味もなく開いてみると面白く感じることがある。学ぶことの本当の面白さを実感するのには、現行の入試のスタイルでは不十分なのかもしれない。大学等の入試改革が課題となっている時代に本書を読んでおいてよかったと感じる。
    また、和算家たちが外国よりも早く数学の定理を発見していたにもかかわらず先を越されてしまったのは、日本国内に古くからある「奥ゆかしさ」が良しとされる風潮も影響しているように感じる。加えて、万国共通とされる外国語で論文を書ける力がなかったこともあるだろう。単に数学の面白さを伝えるだけでなく、現代の日本に苦言を呈しているようなところもまた本書の楽しみどころだろうと思う。
    巻末には和算の問題とわかりやすい解説がついているので、根っからの数学好きにも、興味はあるが苦手意識を持つ人にもオススメできる。

  • 子どもも大人も(難しいけどそれを考えるのがとても)楽しい,から和算が流行っていたのかなー,と思いながら読了

  • 数の不思議さ面白さにスポットを当てた本と期待していたたが、もっぱら和算の歴史がメインで、若干期待はずれ。

  • 江戸時代=鎖国=西洋に遅れていた

    という一面的な物の見方を変えてくれる本。

  • 最近ある小説を読んで興味が湧いてきた数学なので、値段も安かったので購入。数学の歴史も楽しいですね。問題もついていたので楽しめそうです。こういったものは独学でやっているのが楽しいです。
    (2013/5/31)

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著者プロフィール

1968年、山形県生まれ。東京工業大学理学部数学科卒業、同大学大学院卒業。サイエンス・ナビゲーター。東京工業大学世界文明センターフェロー。

「2014年 『親子で楽しむ!わくわく数の世界の大冒険 プレゼントBOX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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