幕末遊撃隊 (集英社文庫)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087464511

感想・レビュー・書評

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  • 幕末の伊庭八郎秀穎を中心に書いている作品。はじめて知った人ですが、なかなかいいです。幕末周辺は正直あまり興味がなくどちらかといえば、戦国時代が好きなのですが、幕末もいいなぁ。

  • やっぱり池波正太郎は面白いね。
    内容は、幕末の世に徳川側に属する伊庭八郎が主人公。
    幕末関連の読み物は沢山ありすぎて、とても読み切れるものでは無いけど、まずは一冊の中に入れて良いと思います。
    登場人物は、当然の事ながら実在していた人達ばかりなので、ここから興味を持った人の本に触れていくのも面白いかと思います。
    倒幕派の想い、佐幕派の想い、どちらも史実として知っておいた方がイイですもんね。

    で、そんな歴史を池波正太郎はおもしろおかしく書いてくれます。

    大政奉還をした時と、政権交代した今。
    官僚、派閥に感じがらめになっていた世の中を変えていこうという気運。
    なんか似てるような気がする。

  • 幕末の騒乱のなかに青春を送り、27歳で散った伊庭八郎。
    賊徒になっても幕府を、いや、徳川家を守る。
    その志だけで27年という、太く短い人生を送ってきた。
    現代の我々には、到底、考えられることではない。
    懸命に駆け抜けた人生が悔いのない一生であったと信じたい。

  • 秋山氏の描いた傑作「伊庭八郎 凍土を奔る」とどんな感じで違うのだろうと思っていたのだけど、別な意味で幕末の混乱に巻き込まれた一人の青年の青春物語として傑作だなぁと。

  • 歴史は勝者によって作られますね。幕末の本は、山岡鉄舟なども読んで、敗者から見た歴史もありですね。伊庭八郎は知らなかった。

  • 2014/11/18

    好久沒有讀池波了,久違再讀他的作品覺得還是娛樂性強,讀起來又放鬆(想休息時最棒的作品…)。劍客伊庭八郎雖然劍的天分極高,但是自己藏著労咳的秘密,放縱於青樓之中。後來他上京擔任將軍上洛護衛,獲編為游擊隊的一員後來也遇上大政奉還,參加了鳥羽伏見之戰。回到江戸後,他決定離開家,和游擊隊員繼續貫徹他們的初志,然而遭到小田原藩的背叛,左腕慘遭砍斷。逃回江戸後,再前往北海道壯烈戰死。

    伊庭心中藏著這份秘密,但並未讓作品顯得灰暗,主角本人反而有非常すがすがしい的感覺;圍繞在他身邊的人,無論養父軍平、友人、板前の鎌吉、おいらん等等,也都是很有人情味的人。雖然一直被追殺,但最後鎌吉的那一刀大快人心。おいらん二話不說就借出五十兩,後來也沒問鎌吉,卷末看著流星說自己認識的人經過,那個結尾寫得真是好,馬上讓人紅了眼眶,但是卻是一種帶著爽朗和微笑的想念。隔了這麼久再來讀池波,真的覺得他的作品結構寫得相當好!

    希望以後累了不想動腦的時候,手邊就有隨手可得的池波與漫畫…

  • 心形刀流の伊庭八郎を主人公にした幕末の話。隻腕の剣士として有名で、壮絶なエピソードがおおい剣士ですが、この本では思想的なものより友情や心情といった点に着眼し江戸っ子気質を描いている印象です。

  • 幕末の剣士・伊庭八郎の27年間の生涯を描く、己の病の事を誰にも悟られることもなく幕末の風雲の中駆け抜けた男。小説仕掛人の異名をもつ池波正太郎が伊庭の病の秘密を明らかにせず物語を展開する。
    流石だ。この作品では、伊庭八郎、榎本釜次郎(武揚)、山岡鉄太郎(鉄舟)などがイキイキ描かれている。

  • 伊庭八郎・・・。
    幕末には色々な人がいたんだなー。滅美に向かった軌跡は、新選組副長土方歳三に重なるものがあるなー。交流はなかったのだろうか・・・?

  • 「隻腕の伊庭八」を初めて知ったのは、実は『るろうに剣心』。当時は実在の人物だとは思わず、和月先生の創作だと思ってました。
    それから十何年が経ち、ようやくこの手の小説を理解しながら読めるぐらいになったかな、という感じです。

    解説にも書かれてますが、こういう作品を読むと、学校で習った歴史というものがいかに片方からの偏った意見に頼っているかが分かる。薩長同盟というものは、歴史の教科書だけ読んでいると凄く革命的で正しいものであったかのように見えるけど、裏を知るとかなり姑息だったことが理解できます。

    読んでいて、文章が非常に美しくて流麗で、400ページもあるのにそれを全く感じずに一気に読み切りました。さすが池波正太郎、です。読み終えてから出版年を見たら1977年となっててビックリ。2009年の改訂新版だとは言っても、文章の清冽さには驚くばかりです。

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著者プロフィール

大正十二(一九二三)年一月二十五日、東京市浅草区聖天町生まれ。昭和十(一九三五)年、下谷区西町小学校卒業、株式仲買店勤務。昭和十四年より三年ほど証券取引所にあった剣道場へ通い、初段を得る。旋盤機械工を経て昭和十九年、横須賀海兵団入団。敗戦の翌年、東京都職員として下谷区役所の衛生課に勤務。昭和二十三年、長谷川伸門下に入る。昭和二十五年、片岡豊子と結婚。昭和二十六年、戯曲「鈍牛」を発表し上演。新国劇の脚本と演出を担当する一方、小説も執筆。昭和三十年、転勤先の目黒税務事務所で都庁職員を辞し、作家業に専念。昭和三十五年、『錯乱』で直木三十五賞受賞。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の三大シリーズや『真田太平記』等、数々の小説で人気を博す一方、食や映画、旅に関する著作物も多く上梓した。受賞歴はほか吉川英治文学賞、大谷竹次郎賞、菊池寛賞等。平成二(一九九〇)年五月三日、入院していた東京都千代田区神田和泉町の三井記念病院で死去。小社では同じく単行本未収録のエッセイ集『一升桝の度量』(二〇一一)と初期戯曲集『銀座並木通り』(二〇一三)を刊行している。

「2022年 『人生の滋味 池波正太郎かく語りき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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