- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087457995
感想・レビュー・書評
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R2.3.10 読了。
岳物語が面白かったので、衝動買いしてしまった。
「祖父として孫と接することが出来る時間は限られたものであるが、だからこそ、逆に深くて濃いものであることを、本書は教えてくれるのだ。」…解説より。
「なかでも、かつて若い頃に旅した先の貧しい国で、『洗面器ぐらいの形と大きさの食器を真ん中にして家族のみんなが円座を組んでごはんを食べていた』その有様を見て、『そういう食事風景はそのままアジアの『貧しい風景』に見えた』椎名さんが、歳をとって同じような食事風景を見た時、『とてもいい風景』に見えた、というくだりがいい。」…解説より。
孫との楽しそうな関わりが伝わってきます。また、作者の飾らない等身大の文章が良いですね。
「かえっていく場所」「大きな約束」「三匹のかいじゅう」もあわせて読みたい。 -
久々の椎名誠。やっぱり楽しいわ。
本人曰くーこの書を日常お茶碗味噌汁タマゴ焼き的な話し。
そうね昔から読んだ覚えがあるけど
〜冒険隊みたいなワクワクドキドキの非日常の面白い話し満載。その作者が書く孫物語
普通であるはずがない。とびっきりだよ。
はるか昔
今回の主役の波太郎くん
小海ちゃん。そして流くん
「岳物語」〜これは椎名誠の子供
波太郎くんたちのパパの子育ての話。実に感慨深い。
そして曽野綾子「?」「太郎物語」は「岳物語」は
二大子育て物語「自分にとって」
この本は2015年
2003年生まれ、2005年、2009年
12歳、10歳、6.7歳
波くんは本を読み優しい平和的な少年
名前は多分仮名。
小海ちゃんはおしゃまな自分で私立に行くようなマイペースな子
2人ともアメリカ生まれのアメリカ育ち
そして流くんー絵に描いたようなわんぱく小僧
怪我がたえない
↑彼のそのまま食べられそうなタンコブをみた。チビのくせに「失礼」戦闘的。
椎名誠の溢れんばかりに客観的な孫への愛情
孫べったりではなく
流くん出産を機に
日本でいっとき暮らす
その時の話、限られた日本での生活。
命名を息子に頼まれ
考えてのが「台風」、「低気圧」もちろん却下されるだろうから言わずに
そして流くんと決まった。
当方ばあばあである身からすると
あー自分なんて何を与えたのだろう
ただ楽しんだだけだった、なんて落ち込んだ「今更だけど」
とにかく、北海道の夏休みでのエピソードなんぞ
羨ましい限りだった。
また別の話だけど、
アメリカ在住の娘がいるのだけどその猫を日本で預かった時
アメリカ生まれ育ちの猫は「英語ができないと
何も通じない」とわかった。なんて面白かった。
当たり前といえばあたりまえなんだけど。
ふーんだね。
他にもいろいろの孫だけでないはなし。
世界を股にかけた冒険野郎の話はホント
視点やら思考が面白いわ。
危ないことだらけだったのに
ようこそご無事で〜感慨深い。 -
久々に読んだ椎名さんの本。
加速を続けるジジバカの姿に、本気のプロレスごっこを岳くんとしていた頃とは違う孫の愛し方を見た。
東京にいることの息苦しさを再確認させられ、非常に虚しくなるような描写もあるが、自然の力と文字の力に触れながら、椎名さんのお孫さんらしい3人の姿に大きな安心感を覚えた。
そして、2015年の本ではあるが、海外に長く行かれる椎名夫妻の様子も、お2人が健在な様子で、とても安心した。
時折出てくる「おとう」になった岳くんの姿も、我々読者にとっては岳物語であるのだとも感じられた。 -
一つ屋根の下に住んでいたり,過干渉であることが家族であるかのように錯覚することがあるが,否,家族とは精神的な絆であり,それは物理的距離とは無関係であることがよく理解できる.つかず離れず,お互いに自分の人生を謳歌している.家族像の理想型の一つを楽しめる.
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自分が独身時代、そして結婚後も何度も読んだ「岳物語」の岳少年が大人になり、結婚して生まれた3人の子供たちとジイジイとなった椎名誠さんの私小説。
岳物語の舞台になった武蔵野の家から新宿の西側に引っ越し、その武蔵野の家を処分しようという話に時間の経過を感じる。そして全く無責任に寂しさを覚える。
孫の成長を見てしみじみ喜んでいる姿に、やっぱり岳物語で感じた「理想のお父さん」が、年月を経て「理想のおじいちゃん」になったのだと思った。 -
三人の孫に翻弄される「じじバカ」シーナの大爆笑で感動のエッセイ。「三匹のかいじゅう」に続く孫愛に満ちた作品。
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「椎名誠」の私小説『孫物語』を読みました。
「椎名誠」作品は昨年9月に読んだ私小説『三匹のかいじゅう』以来なので4ヵ月振りですね。
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「子どもより孫(まご)の方がかわいい」と言うけれど、そんなことは……ありました!
あまり大きい声じゃ言えないけれど、こんなに楽しいことはない!
突如、男女男の孫が「シーナ家」のすぐそばに越してきた。
はるか昔に書いた『岳物語』の息子「岳」の子たちは小学生。
本好き、おませさん、活動派の3人は、家の外でも室内でも、今日も何かをやらかしてくれる。
71歳、「イクジイ・シーナ」の奮闘スーパーエッセイ。
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「椎名誠」が、雑誌『小説新潮』の2013年(平成25年)10月号から2014年(平成26年)11月号に『じいじいのヨロコビ』というタイトルで連載していた作品14篇を収録した短篇集です、、、
『三匹のかいじゅう』とは、何故だか孫の名前が変更してあって、ちょっと戸惑いがあったのですが… 孫で長男の「波太郎くん(以前は風太くん)」は11歳になり、本が大好きで、知識がぐんぐん増えて、随分、大人びた感じがしましたね。
ちなみに長女の「海ちゃん」は「小海ちゃん」という名前になり口が達者で小生意気な8歳、二男の「琉太くん」は「流くん」という名前になり無鉄砲振りに拍車がかかり6歳… と、それぞれぐんぐん成長しています。
■サンコンカンからの来襲
■屋根裏部屋で待っていた絵本
■小さな命を眠らせながら
■海賊船作戦
■アメリカのねぇねぇがきた
■ニンゲンはなぜたたかうのか
■別れの一本桜
■特別な日
■ラクダさんの旅の準備
■旅へ、そして帰ってきて
■土星とカボチャ
■台風を飛び越えて
■北の国へ
■黄金の夏休み
■あとがき
■解説 吉田伸子
作品の冒頭に「椎名誠」が自ら、
「久しぶりに、日常お茶碗味噌汁タマゴ焼的な話を書くことになった。
ここでは何も珍しいことはおきないし、
むかしひっきりなしに行っていた最低気温マイナス59度の日々とか、
それとは逆に乾燥度100パーセント、最高気温52度の旅、
なんて息苦しい話は全く出てこない。」
と語っているように、三人の孫に翻弄される「じじバカ シーナ」の日常が描かれています… 私小説とエッセイの中間的な作品ですね。
ドタバタ騒がしい三匹のかいじゅうの成長ぶりを、基本的にダラシナイにやけ顔で見つめる「じじバカ シーナ」… ぐんぐん新しいことを吸収する孫たちに対し、どんどんいろんなことを忘れていく「じいじい」は、ウロタエながらも大奮闘するという展開で、『三匹のかいじゅう』の続篇として愉しく読めました。
そして、愉しいだけでなく、ハイテクトイレや自転車や歩行者の交通マナー等を例にして日本の異文化性に触れる等、世界中を渡り歩いて来た「椎名誠」の文明観や人間観が散りばめられていることにも印象に残りました… 日本の文明批評にもなっている作品だと感じました。
でも、やはり本書の中心は孫愛… 孫を見ていると時間の流れって、きっと、物凄く速くて、あっと驚かされることの連続なんでしょうね、、、
「椎名誠」の私小説を続けて読んでいるので… 自分もその一員のような錯覚に陥ってしまいますね。
肩の力を抜いて気軽に読めました。 -
図書館
三匹のかいじゅうの続編
いつもありがとうございます。
まだこの本は未読です。「読みたいと思ってますが」岳物語良かったですよね。
いつもありがとうございます。
まだこの本は未読です。「読みたいと思ってますが」岳物語良かったですよね。