恥知らずのパープルヘイズ ―ジョジョの奇妙な冒険より― (集英社文庫)
- 集英社 (2017年6月22日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087455984
作品紹介・あらすじ
『ジョジョ』ファンの間で伝説となっている大ヒットノベライズがついに文庫化!! 第5部で、ジョルノと袂を分かったフーゴが挑む試練とは……。上遠野氏書き下ろしエピソードも収録!!
感想・レビュー・書評
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マンガ『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』のスピンオフ小説。ちなみに上遠野さんは初めて読む作家。
この作品は、黄金の風でブチャラティのチームから離脱したパンナコッタ・フーゴを主役に据えた物語。そして黄金の風の終了後の世界を描いているので、当然、登場人物たちの現状などネタバレ必然である。そういうのが平気な人と、黄金の風を読み終わった人のみに勧める。
マフィアの元麻薬チームを始末する任を負われたフーゴは、同じく非のあるスタンド使い二人と共に彼らを追う。
一方の麻薬チームも精鋭揃いのスタンド使い。黄金の風同様、負けたら死の壮絶な戦いとなる。
そんな中、フーゴは半年前のことを回想する。敬愛していたブチャラティが突然連れてきたジョルノという少年。回り出す運命。まるでジョルノが運んできたかのように。
なぜ「彼」はこの任務を自分に命じたのか。自分が持つおぞましいスタンド〈パープル・ヘイズ〉も含め、邪魔に思っているのではないのか。
上遠野さんが描くラストに魅せられた。自分は原作の黄金の風は未読なのだが、「彼」がトップに立ったことによる新生〈パッショーネ〉が何を目指しているのか、そしてその戦いから途中離脱したフーゴの苦悩や後悔といったものが丁寧に描かれていくからこその、ラストの「彼」との会話がまるで神話のような感じさえした。
まあ意地悪な言い方をしてしまうと「出来過ぎ」な位。
おまけとして(?)まさかの箇所で、『石仮面』『トニオ・トラサルディ』が登場(?)します。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ジョジョの奇妙な冒険第5部の後日譚!
ブチャラティ達と決別したパンナコッタフーゴの物語!
フーゴの期待!?を裏切ってジョルノ達はブチャラティや他のメンバーを失うもののディアブロに勝利!今、組織を支配するのはジョルノジョバーナ!
裏切り者となったフーゴはかつての友でジョルノの部下のミスタからある指令を受けることになる!
物語の途中でブチャラティやナランチャ、アバッキャオ達との思い出あり!またフーゴがブチャラティと出逢うまでとフーゴの幼い頃のエピソードなど、フーゴの人格形成に至るまでのヒントも語られます。
個人的には第五部の終盤でフーゴにはメンバーの下に帰って来て欲しかったのですが、帰ってこなかったからこその『恥知らずのパープルヘイズ』であったので、今はそれに満足してます。 -
原作のその後をフーゴを主人公として描いた作品。原作中のフーゴの思いや、仲間たちとの出会いなど補完的な部分も多く、他の部の小ネタもあり、とても楽しく読めた
あとがきも非常に面白かったのでジョジョ好きなら読んでおきたい一冊 -
アニメが楽しかった。
そういえばフーゴの後日譚みたいな小説があったな、と思い購入。
5部までのいろいろな要素をちょっとずつ登場させている。
ファンへのサービス精神がてんこ盛り。
個人的には、石仮面とトニオさんの登場が嬉しかった。
この著者の他の作品を読んだことがないけど、比べるとどうなのだろうか。
辻村深月のドラえもんを読んだときにに、「キャラや設定に縛られて窮屈な感じ」を感じた。
「もっと、えぐってきたらいいのに」と。でもドラえもんでえぐるわけにはいかないか。
純粋に原作が好きだったら、ノベライズって素直に楽しめるんだろうな。
いや、逆に細かいイメージの差をあげつらって、否定したくなるのかな。 -
ジョジョ5部で唐突に別れることになってしまった、パンナコッタ・フーゴ。また登場するかも…と思いながら話が進んで…結局登場せず。えー、フーゴ、終わりなんや、と思ってたら、恥知らずのパープルヘイズで回収していただけるとのこと。楽しみに読みました。トニオ・トラサルディーのくだりとか、広瀬康一のくだりとかがたまらん。違和感なくジョジョワールド堪能いたしました。
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最近になってJOJOにハマって、
漫画読まずにアニメで5期まで見てこちら読了。
ストーリーやキャラ、戦闘は微妙。
でも5期好きな人間からしたら
少し差分あるけど、この作品単体で
フーゴ主体で考えると納得するというか満足する。
アニメ5期のその後も描かれていて、
ボスになったジョルノも遜色無く格好いいし、
その後の人々も軽く読めるのがいい。
あのときの仲間達も思い出せるのもいい。
あとがきも、アイスマンの発言掘り返してるの
地味に面白い。 -
普段読み慣れた荒木さんの絵が無いせいか、なんとなく「ジョジョっぽい」から抜け出せない印象。
ストーリーとしては盛り上がりに欠けるものの、変にもたつかずノンストレスで読み切れた。
著者は麻薬チームとの戦いよりも、その後のシーンを書きたかったのかなと思った。
最後の会話シーンの方が文章に熱があったように感じたのは、読んでいる自分が熱くなったからそう感じただけなのか。 -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/745350
あの日、あのボートに乗っていたら…。
ディアボロを打ち倒してから半年。
ジョルノたちと袂を分かったフーゴはミスタに呼び出され、 “任務”を与えられる。
第5部を読んだ人には見落とせない要素が盛り沢山です。 -
ジョジョの奇妙な冒険シリーズでは、5部が1番ストーリーが好きです!
登場人物の中で、フーゴは申し訳ないけど意気地なしのイメージだったのであまり好きではなかった。
しかし、この恥知らずのパープルヘイズを読んで、フーゴはフーゴなりに思いがあることを知った。
よく考えてみると、自分もフーゴのように一歩を踏み出すことができなかったことがよくあったと思う。その一歩を踏み出すために葛藤するフーゴの姿はカッコよく見えたし、自分も自分なりの思いと覚悟を持つことの大切さを学んだ。
フーゴは性格が極端なだけで、一番自分や一般の人たちと似ている性格なのかもしれない。だからこそ、覚悟を持って大きな夢を叶えようとする人たちを間近で見てしまうと自分と違いすぎて一歩引いてしまうのではないか?
やっぱりジョジョ作品は最高ですね! -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/745350
あの日、あのボートに乗っていたら…。前に進めない人間たちの覚悟の物語。
多くの犠牲の末にディアボロを打ち倒してから半年---。ジョルノたちと袂を分かったフーゴはミスタに呼び出され、 “任務”を与えられた。新生パッショーネのメンバーであるシーラE、ムーロロとともに、“麻薬チーム”のせん滅に向かう。
自らのスタンドを扱いきれないフーゴの運命やいかに。
トリッシュはその後どうなったのか?麻薬チームのリーダーの正体は?
見落とせない要素が多いじゃあないか。