晴れても雪でも キミコのダンゴ虫的日常 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
3.87
  • (12)
  • (36)
  • (21)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 192
感想 : 26
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087455762

作品紹介・あらすじ

長らく独り身。趣味は昼酒。飲むためなら吹雪の中でも出かけるが、普段は家でぐうたら三昧。冬になったら泣く泣く毎日雪かき……。雪と酒と妄想まみれの爆笑&脱力必至の日記in北海道、第2弾!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • キミコ先生の日常を綴った日記風エッセイ(2015年4月〜2017年3月)。
    今回も先生作の妄想が絶好調。

    道産子の先生の日記には”アレ”の話がたくさん出てくる。アレを言葉にすると本当に降ると思われるので口にはしない…ということでアレの実名はどうしても伏せたいらしい。
    この冬最初のアレ。
    アレは今年も本当に降るつもりなのか。
    アレ虫が飛ぶとだいたい二週間くらいでアレが降る。
    今朝も大量のアレが積もっているので一時間半かけてアレ除け。
    湿ったアレのあまりの重さにへろへろになる。
    等など、先生の”アレ”話は尽きることがない。

    冬が近づくにつれアレの気配に怯える先生は、短い夏の間に肉を焼き酒を飲み、僅かばかりの太陽の光を浴びて光合成をする、という。
    あー、だからお仲間と一緒にせっせと飲み歩いておられるんですね。全てはアレに備えるためなんですね。
    そう言いつつ冬にも。。いや、これはアレの存在に対する現実逃避なんですよね、ってことでこの表題が付いたんですよね、多分。

    『あとがき』で「これからもダンゴ虫みたいにじっとして生きていきます」と書いておられた先生。あまり余計な動きはしない、と言いながら結構な頻度で飲み歩いておられるように思うけれど。。
    アクティブなダンゴ虫ということで、また新たなる日記を読んでみたいものである。

  • おもしろい。文章うまい。雪すごい。

    読み始めたら止まらない。
    もう大ファン。
    ぐふふと笑ったり、プププから、ぐはははは!!!
    笑えるのだけれど、文章は雑ではない。
    いい文章。
    だから余計に笑いが止まらない。
    読むのを止められない。
    仕事に、雪に、加齢に、介護に…
    大変なことがいっぱいあるのに、
    この優しくも面白すぎる視点。
    見習いたい。

  • 酒と友情、時を重ねた者同士の病気自慢、自然と生物の営み、と気取った言葉で書くとなんとなくかっこいいが、ほぼ年間を通じたルーチンワークを確認できる日記です。ぐうダラした記述が多いものの、ほぼ毎日日記を書き続けているところが、著者の素晴らしいところだなぁと思います。そして、著者の想像力の豊かさ、何よりもユーモアのセンスに脱帽しています。どうぞ、これからもお元気で、作品を発表し続けてください。応援しています。(笑)

  • あとがきに作者本人も書いているけど前作『石の裏にも三年 キミコのダンゴ虫的日常』とほぼ変わらない日常のおもしろ日記。
    雪が降る、雪かきがイヤ、入浴めんどくさい、等々の日常がなんでここまでおもしろく書けるんだろう。

  • 安定のおもしろさ
    でも、私も変わった!公共機関で、堂々とこの本を読めるようになったのだ

    それは、笑わなくなったわけではなく、周りの人に変な人だと思われても良いと吹っ切れたということです

  • といいつつまだ続けて読んでいるのは、たくさん図書館から借りたり、おともだちから借りているからだよ。
    北海道の雪かきのたいへんさがとにかく伝わってきた。

  • 相変わらずであった。声に出して笑ってしまうので、著者の本は必ず家で読むようにしている。好き。

  • 「小説すばる」で連載されていた日記をまとめた本。
    ご本人もおっしゃっているように「判で押したような」生活っぷり。別に読まなくても問題ない類の、ひたすらだらだらした日記ですが、読むと少し楽しくなれます。少なくとも私は(笑)。

    作家さんというより、友人の日記を読んで「相変わらずだなぁ」と安心する感じです。

  • あとがきに尽きるんだけど、毎年毎年面白い。

  • 既刊の文庫本は全て読んでしまった。この間、酒量が増えた気がする。延々と読んでいたい。

全26件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1960年代、北海道札幌市生まれ。文筆家。2005年、ネットの公開日記をまとめた『枕もとに靴――ああ無情の泥酔日記』で寿郎社からデビュー。著書に『最後のおでん――続・ああ無情の泥酔日記』『ぐうたら旅日記――恐山・知床をゆく』(以上、寿郎社)、『生きていてもいいかしら日記』『頭の中身が漏れ出る日々』『すべて忘れて生きていく』『私のことはほっといてください』(以上、PHP文芸文庫)、『ロスねこ日記』(小学館)、『いやよいやよも旅のうち』『石の裏にも三年』『晴れても雪でも』(以上、集英社文庫)など。

「2020年 『ハッピーライフ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

北大路公子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×