- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087454628
作品紹介・あらすじ
大好評の『週刊プレイボーイ』連載「そ、そうだったのか!? 真実のニッポン」を再構成した、“進化論"の知見をベースにしたスリリングな批評集! 〈理由がある〉シリーズ第一弾を、ついに文庫化!
感想・レビュー・書評
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この、目を引く本のタイトルに反応して本を手に取りました。「不愉快」をどの様に解明していくのだろうと思いながら読み始めました。本書は「そ、そうだったのか!?真実のニッポン」を再構成されたものです。社会問題から我々の周りに存在する身近な出来事まで、橘氏独自の視点で批評されています。世の中に起こるさまざまな問題は一筋縄で解決できる簡単なものは多くありませんが、「科学的に」、「遺伝子学的に」と説明されると少し気が楽になることもあるかもしれません。
京都外国語大学付属図書館所蔵情報
資料ID:576552 請求記号:304||Tac (単行本のみ所蔵) -
p.2016/6/24
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不愉快になる理由を進化論の立場から明快にせt明する。いつものように不都合な真実や言ってはいけないことを言いまくる。つい読んでしまうのは、自分自身がそれを正しいと感じているからなのだろう。そんな作者がコロナ禍を見たときどう思うのか?医療崩壊を招くから検査数を抑えている? 結局、誰がそのお金を払うことになるのかに触れず野党や与党が政府に対し給付要求合戦を行うのはなぜ?私権の制限は嫌だ、マイナンバーでの管理は嫌だ。でも効率よく移動は制限してほしいし給付金は早く欲しいという自分勝手な理屈をどう考える?聴きたいものだ
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世界の秘密が全て解けたというほどではないが、考えれば考えるほど深みにはまるような題材だという事は間違いない。
政治も経済も社会も人生も何もかもすべて自分の思うように動く世の中になったら楽しくてしょうがないと思えるのだろうか、それとも、まだまだ刺激が足りないと思ってしまうものなのだろうか。
理由を突き詰めた著者は果たしてこれを書いた当時に比べ今現在をどう感じているのか聞いてみたいものである。 -
週刊プレイボーイの連載をまとめたもの。
恥ずかしながら、こんな連載があるとは知らず、
ほかの皆さんも同様なのか、増刷はしていないようだ・・・
テーマを据えてそれを論じるものではないので、
内容は深掘りするようなものではないけれども、
これはこれで、スラスラと読めて心地よい。 -
連載が開始されたのは2011年は、民主党政権下で東日本大震災や福島第一原発の事故があり、原発ゼロに代表される、本質的には解決不可能な問題に対する意見が世間には溢れていた。素人の集合知が専門家の判断よりも正しいということがわかっており、集合知を活かすには多様な意見が重要とされることから、本書は主流派と違う一見風変わりな意見を提示している。「不都合な真実」でもふれられた、ヒトの知能は遺伝が主要因で子育てなど環境の与える影響は相対的に小さい、ことも紹介されている。
週刊誌の連載をベースにしているので1話ずつが短くて読みやすい。紹介される参考文献の中にも面白そうな本が多い。 -
原発、領土問題、ギリシアの破綻、いじめ…
誰しもが解決すべきと思っているのに、議論は膠着し、対策は進まない。そんな不愉快な問題が発生する原因と対策を、進化論の視点から述べている本。
経済学や政治学といった従来の学問ではなく、進化論の視点から考えられた意見は新鮮だが、納得させられる。
人類の遺伝子レベルの原因だと言われてしまうと、どうしようもなく感じるが、遺伝子レベルの思考回路を解き明かすことで、解決策への糸口を見つけることができそうだと希望を持たせる一冊でもある。
特に、「素人の大多数の直感で選ばれた解の中間値は、概ね正しい」という事実は、意外で驚いた。
進化論の知識は1ミリも持ってない私でも、面白くてサラサラ読めた。 -
極端な意見同士は相殺され、多様化した意見の平均は案外正しい。この主張を基軸に社会、経済、政治、人生について、思った事を論じていく。この著者、そのテーマ毎に論文や著作を引きながら議論を展開するだけで専門家ではなく、テーマも散漫なために、広く浅く、熱意が乗らないので、頭に入って来にくい。ただ、基軸となる主張というか、強く影響を受けた書物があって、例えば利己的な遺伝子をバイブルにしているような所があって、その視点での切り口が多い。
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2011-12年に週プレに連載したコーナーの再構成版。エビデンスがないと前書きで開き直っているように所々怪しい主張もあるが所謂世の中の常識に問題を投げかける。このような視点とロジックに日本社会は不寛容にすぎやしませんか。