- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087454536
作品紹介・あらすじ
自分を愛せずにいる少女・茉莉と、心に癒えない傷を抱え続けてきた歩太。彼との出会いに、初めて心安らぐ居場所を手にした茉莉だったが……。ベストセラー「天使」シリーズ最終章!(解説/榎本正樹)
感想・レビュー・書評
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ハッピーエンドで、きれいに完結してくれたのですっきり。
一見、主人公は茉莉のようだけど、真の主人公はやっぱり歩太で、20年を経た彼の成長を描いた物語。
本作品で、辛い過去があったからこそ、同じ過ちを起こさぬよう真剣に人と向き合い、後悔のないように生きていく、そんな歩太と夏姫の姿を見届けられたのはよかった。
天使シリーズの良さは、3作全て読まないとわからなかった気がする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
中途半端
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天使の卵からのシリーズで圧倒的に1番好き。
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『天使の卵』から始まるシリーズが20年の歳月を経て完結しました。
とは言え、すっかり前作の内容を忘れてしまっていて...。
もう一度再読しなくては。
単独でも悪くない内容だと思うのですが、すべてを通して読んでみて、本書の良さが出てくるような気がする。 -
自分の居場所を見つけられずにいた14歳の茉莉は、公園で歩太と出会う。
歩太は茉莉の境遇を深く詮索せず、自分の家への出入りを許す。そこは茉莉にとって、初めて見つけた居心地のいい場所だった。
歩太だけでなく、歩太の周囲の人々たちと触れ合い、少しずつ茉莉は年相応の子供らしさを取り戻していく。
しかし。茉莉につきまとうタクヤによって、茉莉に最大の危機が訪れて......。
「天使の卵」完結編。
2016年7月10日読了。
「天使の卵」で始まった歩太の物語が遂に完結です。
歩太が出会った少女、茉莉の環境は本当に悲惨。
誰にも愛されていない、どこにも自分の居場所はない。
そんな風に思って生きてきた少女の視点で描かれているので、最初のうちは読んでいて心がへこたれそうになりました。
でも。歩太や夏姫を始め、シリーズの登場人物たちの言葉が、とても優しくて温かくて、そこに泣かされました。
それぞれが、それぞれに。傷や思いを抱えて生きてきたはずで。その上で、みんなが優しくて素敵な大人になっている。
それが感じられて、じわじわっと涙が溢れてきました。
いい涙を流せました。良かったです。 -
恋愛っぽい話なのかなと思っていたら、
恋愛までは行かず(今のところ)
男とも女とも父とも娘とも違う
あやうくて美しい情や互いを思う気持ちに心があったかくなった。
最後の書評にもあったけど、
この物語のどんな結末になって傷つこうとも「出会わなければよかった」とは思わない前向きさ、素直さ、強さに改めて心が洗われた。
この物語と出会えて良かった。 -
シリーズ3作品目の最終章。1番切なくて、読んでいる最中も苦しかった。でも、1番優しさに溢れていた。終わりの物語だけど、何かが始まる物語でもあった。