- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087454062
作品紹介・あらすじ
息子・岳とその一家が東京へ居を移すことになった。「風」「海」「琉」の3人の孫たちと、じいじいシーナの、慌ただしくシンパイでシアワセな日々が始まった。シーナ家の物語。(解説/沢野ひとし)
感想・レビュー・書評
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家族の日常をつづったエッセイ。
ご本人の言葉では「軽い私小説のようなもの」。
『岳物語』から続いているシリーズだそう。
本書は、サンフランシスコ在住だった息子一家が、日本に一時帰国した話。
息子夫婦やお孫さんたちと日常的に交流しつつも、干渉しすぎない距離感がよかった。
祖父母はつい「世話をする分、口もはさむ」になりがちなところなのに、立派だなと。
文化の違い、慣れない日本語。
そこから、日々成長していくお孫さんたちとのやりとりが、あたたかく、ほほえましかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
孫の存在によって自らの人生設計を微修正し,家族という一単位の可能性が示唆される.昔から自分のスタンスが何も変わらず,一本の柱が確かに感じられる.だからこそ,子供を決して見下さず,一個体として常に接する.これが,子供の求める大人像ではないか,と強く思う.続きが読みたいなー.
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椎名じいじいと孫かいじゅう達のほのぼの話。
椎名さん好きだから最後まで読めたー!って感じかな? -
時が経ち、じいじい歴も長くなり、孫たちはどんどん成長する。ほほえましい。ほんわか。
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「椎名誠」の私小説『三匹のかいじゅう』を読みました。
『大きな約束』、『続 大きな約束』に続き、「椎名誠」の私小説です。
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父と息子とマゴたちの、「シーナ家」三世代の物語。
『岳物語』から30年。
「じいじい」の大変で幸福な毎日
出産のためアメリカから帰国した息子「岳ファミリー」。
「風太」、「海」、新顔の「琉太」、孫たちとの毎日に「じいじい」は大忙しだ。
そして、3月の大震災。
家族たちの決断は・・・。
「シーナ家」の物語、最新作。
(解説/「沢野ひとし」)
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「椎名誠」が、雑誌『すばる』の2011年(平成23年)4月号から2012年(平成24年)6月号に連載していた作品14篇を収録した短篇集です、、、
本作品では、アメリカから帰国した孫の「風太くん」が5歳から8歳までの期間が描かれています… 「海ちゃん」は2歳から5歳、「琉太くん」は出生から3歳ですね。
■おばけトイレ
■大きなテーブル
■△のオバケ
■ピョンキューター
■脱走パラソル
■そうなんだ!
■転変
■三月のつめたい海風
■鼻まがり事件
■通院シフト
■風雲凄絶バースデーパーティー
■看病合宿の開始
■じいじい救急隊
■カタパルト発進
■あとがき
■文庫本のためのあとがき
■解説 沢野ひとし
本好きでしっかりものの長男「風太くん」、紅一点でおしゃまな御姫様「海ちゃん」、いつもケガの絶えない、きかんぼうの「琉太くん」… 「じいじい」である「椎名誠」の性格を隔世遺伝したような三人の孫たちに囲まれた、喜びあり、笑いあり、事件ありの育児参加の賑やかな日々が愉しく綴られています、、、
週末の家族全員での寿司パーティや、東日本大震災の混乱(原発事故の孫への影響に対する不安)での沖縄への避難、ケーキがぐしゃぐしゃの誕生祝い、「琉太くん」の骨折、「風太くん」と「海ちゃん」のインフルエンザ感染… 等々、様々なトラブルを乗り越えつつ、孫たちが成長する姿が微笑ましいですね。
「椎名誠」の私小説を続けて読んでいるので… 自分もその一員のような錯覚に陥ってしまいますね、、、
家族… というと大げさですが、遠い親戚のことのように、一緒に喜んで、悲しんでいる感じです。
このあたりの表現… というか、描き方は「椎名誠」の特徴ですねー ホントに巧いなぁ と思います、、、
本作品が連載されていたのが7~8年前ですからね… 三匹のかいじゅうたちも、小学校高学年から高校生ですよね、感慨深いですね。 -
図書館
孫シリーズ1作目
孫3人の慌ただしく楽しい日々
「そうなんだ」の本を愛読してる風太君
かわいい言い方
サンコンカン=サンフランシスコのこと
ピョンキューター=コンピューター -
椎名さんによる孫との日々を綴った孫物語シリーズの1冊。
このシリーズは全て読みたいので手に取った。
東日本大震災という一つの転機を巡り、マスコミを鵜呑みにせず、椎名さんは、長年世界を見てきた経験も含めて、状況を冷静に見つめていた。そして、孫たちをアメリカに送り出すか、日本にとどまるかを決める沖縄での話は穏やかな中でも非常に心打たれた。
日々を孫と過ごしながらも、生活のリズムが変化し、整っているようにも感じた。孫の力はその面でも偉大であった。
あとがきには、椎名さんの本には欠かせない澤野さんの言葉が寄せられており、椎名さんが仕事へ打ち込む様子も書かれていた。
さすがの椎名さんの家族エッセイは、いつも通り期待通りであった。