おいしいおにぎりが作れるならば。 「暮しの手帖」での日々を綴ったエッセイ集 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087453966

作品紹介・あらすじ

お母さんとおにぎりをはじめて作ったときのエピソードや、アメリカにいる友人を訪ねたときのこと、そして毎日、日々ていねいに考え感じたことをやさしく綴ったエッセイ集。ファン垂涎の一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 読んでいると、私も心がけようと思うことがたくさんある。
    とくに、「おにぎりの作り方」と「お金って何?」と「前より後ろ」が心に残りました。

  • 今、自分が何を考えているのか。感じているのか。それをはっきり認識することはどれだけ大切なことでしょう。
    自分が何を感じて、何を考えているのかわからないまま人生を生きる。結構こういう人は大人になっても多いと聞きます。
    自分が何を感じて、何を考えているかに意識を集中させること。人生そして暮らしを豊かにするヒントはそこに見つかります。(9-10ページ)

    「服なんていうものは、デザインぽいものを着れば着るほど、そうして、そのデザインが一世を風靡していればいるほど、これはもうユニフォームの効果に近づいてしまう。」(27ページ)

    昔の記憶というのは、本当にとりとめのないもので、時を経てから、心の中で消えたり現れたりを繰り返しては、せわしい毎日の僕の歩みを止めてみたりする。ちょっと立ち止まって、ぼんやりひと休みさせてくれるというか、冷めた心をあたため直してくれるというか、そんなときに、どこにもないものがそこにあるような気がして、ささやかで小さなしあわせをじんわりと抱くのだ。(56ページ)

    欠乏を訴える不満は、すべて今自分に与えられているものに感謝する心の欠乏から生まれるものと知らなければならない(90ページ)

    我慢することで得られること。それはどんなことであっても、他人から何かひとつやふたつは学べることがある、ということ。学べるということは少しでも成長できるということ。(144ページ)

    今日あなたは誰かをしあわせにしましたか?ひとりひとりが世界の一員であることを忘れないためにも。(217ページ)

    わからないことは頭を下げて人に教えてもらいなさい。教えてもらったらそれを素直に実行して、その姿を教えてくれた人に見せて恩返しをしなさい。そうすれば人はさらに必要なことを教えてくれるだろう。人から教えを受けるときは自分のプライドと持っている価値観をまっさらにすることが礼儀であるから忘れないように。(223ページ)

    自分を知るというのは、どれだけ、人にしてもらったこと、そして、人にされたことを知り、(中略)それ以上に、自分が人に何を与えられるかということをいつも考え、それを生きる目的にすることではないかと私は思った。(317ページ)

  • ついつい手に取ってしまう、松浦氏のエッセイ。

    読んでいてゆったりした気分になれたり、教訓も少々。この本を読んでいて私も書きたいテーマが頭に浮かんできた。本に出来ないかな?

    【学び】
    できるだけオリジナルなアイデアで自分にしかできない仕事をしなければだめ

    五月病対策の項にこんな一節があった。お金のために健全に働く「勤め」と金銭にはならないが暮らしを支える「務め」
    比率は時々で変わるが空白を作らないのが大切。勤めが5割で務めが1割、空白が4割というのは良くない。職を失っている時でも務めを頑張ろう

    空港のゲートをくぐるときはメラビアンの法則

    お父様の話、いつでも謙虚に学び続けること

    【読みたくなった本】
    伊丹十三 女たちよ ヨーロッパ退屈日記
    アンリくん、パリへ行く
    人生という名の手紙

  • この本のタイトルにもなっている、「おいしいおにぎりが作れるならば。」の内容に思わず涙してしまった。本当に気づいたら泣いていたのだ。温かくて、そして大切なことを教えてくれる筆者のお母さまが本当に素晴らしい。いつか自分が母になったとき、このようにおにぎりを握ることの出来る人間になりたい。

  • 途中で断念。テーマが特にないので少し読みづらかった。

  • 読んでいるこちらがどきっとするくらい、正直な気持ちで綴られた文章です。読みすすめながら、返って自分と向き合い、自分の気持ちや置かれた環境と誠実に向き合いたい、そんな気持ちになりました。外出規制でお家にいる時間が長い今こそ、手にとっていただきたい本です。

  • 松浦弥太郎さんが、「暮しの手帖」の編集長の日々のことをつづられた本です。
    色々と考えながら、時には失敗もしながら、丁寧に作られていたのだな、と思いました。
    犬のジョンの思い出はとてもあたたかくて素敵なエピソードでした。切なくなりました。
    花森安治さんの「二十八年の日日を痛恨する歌」は、この8月に読めて良かったです。今の暮らしやこれからについて、改めてきちんと考えようと思いました。
    「知る」と「考える」のバランスをとります。

  • 20170830読了。

  • 長らく「暮らしの手帖」の編集長であり、現在はクックパッドのwebメディア「くらしのきほん」の編集長を務めている著者のエッセイ集。

    衣・食・住の様々な側面において、少し息を抜いて丁寧な生活を送ることの楽しさに改めて気づかせてくれる。

    「築地市場で食べる朝食」で著者が大絶賛する茂助だんごのたまご雑煮は確かに感動するほど美味しく、心が浄化された。多くの人にお勧めしたい。

  • 随筆とエッセイの違いは何か、というお話が一番良かった。この本はエッセイ。

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著者プロフィール

松浦弥太郎(まつうら・やたろう):東京生まれ。アメリカの古書店にインスパイヤーされてm&co.booksellersを立ち上げる。『暮しの手帖』編集長を経て、現在は会社経営、執筆・編集活動、映像、コンサルタント、商品開発、メディア出演など、枠を超えた活躍を続けている。著書に、『仕事のためのセンス入門』、『センス入門』、『ほんとうの味方のつくりかた』、『僕の考える投資について』、『期待値を超える』など多数。

「2022年 『それからの僕にはマラソンがあった』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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