またね、富士丸。 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087451450

作品紹介・あらすじ

ブログ「富士丸な日々」で日本一有名になった犬、富士丸。最愛の“相棒"の急死を、飼い主である著者はどう受け止めようとしたのか。深い心の傷や壮絶な悲しみからの再生の物語。(解説/東えりか)

感想・レビュー・書評

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  • 大切なものを急に失ってしまう喪失感。。
    恐怖でしかない・・

    号泣・・・

  • 私も実家で犬を飼っているので、純粋にジーンときました。

    富士丸は7歳で亡くなってしまったそうで、一般的な寿命を考えるとまだまだ若かった。

    我が家の犬も、来年8歳。
    穴澤さんの衝撃と悲しみと言ったら想像もできません。
    特に予兆も無かったとのことなので、猶更。

    本書自体は、富士丸との思い出をつづりながら、富士丸が亡くなってからの穴澤さんの葛藤がありのままで描かれています。

    所々で、富士丸の写真も挿入されているので、ほっこりします。

    富士丸が、どうか天国で楽しく暮らしながら穴澤さんのことを待っていてくれていますようにと祈るしかありません。
    私も我が家の一員と少しでも長く時間を過ごしたいなと思います。

  • ずっとブログを見ていたので、ペットロスの経験がなくても涙が止まらなかった。
    亡くなった後に書かれたので筆者のその時の精神状態が感じられてつらかった。もう少し落ち着いてから書いてもよかったのではないかと思う。

  •  その時 の、富士丸と父ちゃんの話し。
    ペットロスした人なら涙止まらない…。
    タオル必須。ティッシュも。

    いきなりの富士丸の それ は、父ちゃんを崩壊させる。
    色々な事を救ってくれた相棒。
    そして難関を乗り越えるたびに増える喜び。
    所々にしかないだろう記憶を呼び起こしながら書いたんだと思われる。
    グダグダと酒を飲んで現実逃避し続ける父ちゃん。
    飲んで、寝て、吐いて、また飲んで。
    富士丸の存在は一体どれだけだったんだろうか?
    遂には精神科にて処方箋を出してもらって。
    それでも現実から逃げるように生活を送って。ブログまで再開させて。
    父ちゃんの父親も大阪から東京まで押し掛けて来て。
    『富士丸が死んだら、お前も死ぬんちゃうかと思って』って。
    さすがの親父殿。よく解ってらっしゃる…

    周りの色々な人に支えられて、完全復活したのは大吉のお陰だろう。
    大ちゃんがいなければ、今の父ちゃんはいないだろう。
    復活するのに4年。
    それだけの時間がかかって。
    逃げて、泣いて。泣いて、泣いて、思い出話しで泣いて。
    でないと傷は癒されない。
    吐き出さないと、ずっとくすぶったまま。

    いま。
    父ちゃんの仕事場のすぐ横に富士丸の遺影とお骨があるそうだ。
    それは父ちゃんがしたくてやったこと。
    父ちゃんは、富士丸なくして父ちゃんじゃないって事でしょう。

    最後に、女優の『柴田理恵』氏との対談が載ってます。


    現実から逃げようとしている姿は目が浮かぶ。
    ブログでは前日に『梨園に行って来ました』と書かれてあったような記憶アリ。
    そしていきなりぷっつりと途切れたブログ。
    一週間放置されたブログで まさか… と思っていた。
    それが的中した人はかなりの人数だと思う。

    私自身もいきなり姿を消した愛猫を探して夜、歩き回った経験があるから。
    突然やって来た それ は 父ちゃんの現実を破壊し尽くして。
    よく書いたな。 ってのが実際の感想。
    父ちゃんは富士丸を『息子』と表現する。
    私も愛猫を『娘』と知人に紹介する。
    だからこそ、最初の数行で涙が流れる。号泣する。
    私は、彼女のその時をキチンと受け止められ、復活出来るだろうかと考えさせられた。
    愛する人を亡くすのと、同じ状況。
    人か動物かの違い。
    愛した分だけ抉られる。

    頑張ったね。父ちゃん。
    良かったね、沢山の良い人が近くにいてくれて。
    山芋と、狐のデロリアン兄弟、嫁さんに沢山の仲間。
    富士丸の縁は不滅だね。

  • 人気blog富士丸の飼い主、穴澤さんが愛犬富士丸の死について書いた一冊。
    犬を飼ったことのない私でも、愛犬の死がとても身近に感じ辛く胸をえぐられ、どうしようもない虚無感に襲われた気がした。

    富士丸。本当に愛されてたんだなーと思った。でも一回よんだら、もーいいかなという感じ。

  • 休みの日にふらっと寄った本屋で購入。

    著者と富士丸のことはまったく知らなかったが、はじめの数ページを立ち読んだだけで泣いた。

    おそらく、ペット(犬)を飼ったことがある人、その死を経験した人は共感し、そうでない人はしないと思う。

    本書のなかで著者は、
    「ペットを失った方がこの本を読んで、少しでも気持ちが楽になったと言ってくれるなら、この本を書いて良かったのかな、と思う。」
    と言っている。

    きっと、そういうことなんだろう。

    昔、自分の実家では犬を飼っていた。
    その犬はもう既に死んでいるが、今でも思い出は残っているし、この先も記憶が消えることはないだろう。

    その後、子どもたち(自分たち)が家を出てから、今の犬を飼い始めた。
    今では、母と1匹の暮らし。
    おそらく、今の犬が死んだら、母のなかの大きな部分が失われる。

    不安だ。

    そのときに活躍してほしい本だ。

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