- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087441123
感想・レビュー・書評
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『負け犬の遠吠え』から更に磨きがかかっています。酒井順子の的確な指摘をしながらも刺々しさがないなめらかな文体が好きです。本作では日本で男女平等が進まない理由を差別されている側である女性の意識にもあるのだということですが、読めば読むほど「なるほど!」とどんどん納得していきました。レディファーストについても書かれていますが酒井順子がレディファーストを考えるとこうなるのか、深い!と著者の人間性の深みとか厚みを感じました。女性はもちろん、ジェンダー問題に関心がある男性にも読んでほしい1冊です。
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男尊女卑、ならぬ男尊女子。
日本にいまだにある「男が上、女が下」という
雰囲気は、男性からの目線だけでなく
女性が根元でそう思っているのも大きいのではないか?
という話。
確かに、色々見ていると、何かひとつの事柄に対して
気持ちも分かる味方であるはずの女の方が
意外と批判をして足を引っ張っていたりする。
その根底に流れる女子的思想、をエッセイ形式で
語っていくのだが…
材料的には面白いんだけど、
読んでていまいちワクワクしなかった。
視点は納得できるけど、著者本人が
読者のところに立っておらず
つらつらと自分の体験を書いただけ、
という感じがあるからだろうか?
もう少し、丁寧に掘り下げて欲しかったかも。 -
私は男女平等にすごく敏感な質と自負しているのに、自分自身に実は男尊女卑意識が深く刷り込まされてると気付かされ、大変面白かった。
また、男尊女卑は女性側のニーズもあって成立している、という筆者の意見にすごく共感した。
1つの考え方を強要するのではなくて、男性も女性も関係なく、しがらみに囚われず、皆が1人の人間として、自分らしく生きることができて、それを皆も受け入れるような時代をつくっていきたいと思った。
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あー、おもしろい。あー、女は生きづらい。
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自分が自分として生きる努力を始めたとき、私は「おっさん」になった。
こんなこと言ったら我が強い女だと思われるんじゃないか、そういうことをあまり気にしなくなった。
なぜか。若い頃とは周りの扱いが違う。いやどちらが先かはわからない。おっさんになったから、もしくは自分の変化と徐々に並行して進んでいったものなのかもしれないがとにかくおっさんになることにした。
笑わなくなった。ヘラヘラして気持ちがごまかせなくなった。
男尊女子、新しい言葉。
きっつい内容なんだろな〜と思ったら意外にめちゃマイルドで、男性が読んでも嫌な感じはしないんじゃないかな?
日本で最初の反カマトト主義者、清少納言。カッコイイ -
「男尊女卑」ではなく、作者ならではの造語「男尊女子」。一見、「?」と思われがちかもしれないが、しかしこの「男尊女子」という視点から見えてくる現代日本の本質的な問題や状況がみえてくる。
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近頃人々の意識が高まりやれフェミニズムだのやれハラスメントだのといったことが取り沙汰されるようになったからそういう系の人のお話かーって感じで、でも文庫本だし読みやすそうだなと一目見て気に入ったので購入した。ら、結構アタリ
題名のとおりの内容ではあるんだけれど、「日本は性差がありすぎる!欧米ではーー」とか「ハラスメントなんて言語道断!」みたいな所謂女側からの圧力的な提示というよりは、話題提供に参りました〜〜、って感じの本
著者は女性でいらっしゃるんだろうけど、女が女を揶揄しているような印象で、でも現代における男女間での問題はしっかりと炙り出されている。
そしてトピックごとにまとまっててさらに一つ一つが短いので学術本読むよりも圧倒的に読みやすかった!性差についての本読みたいな、でも難しいのはちょっと圧感じちゃってな〜〜てときに読みたい -
「昭和の女子」である私には、本書に書かれている内容、酒井さんの思いにすごく共感できた。ただ、これが書かれてから5、6年経った今はまた状況が変わっているのではないかと思われる部分もある。
細かい観察、分析が酒井さんの感性によりされていて、そこが素晴らしいところだと思いつつ、直前に読んだヤマザキマリさんの本と比べてみると、「日本の女性」っぽさが露わになっていて、日本という枠からもはみ出ていく女性が増えていけばいいなぁと思える。日本も変化しているとはいえ、酒井さんが危惧しているような後戻りがないともいえず、日本の変化など待っていられず、日本を飛び出した方が、限りある自分の人生を十全に生きられるかもと思う。 -
私も気付かぬうちに男尊女子になっていることを確認させられた。男尊女子になる思考の過程がとても興味深かった。
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第72回アワヒニビブリオバトル「【往路】お正月だよ!ビブリオバトル」第6ゲームで紹介された本です。
2021.01.02