子どもの夜ふかし 脳への脅威 (集英社新書)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087207354

作品紹介・あらすじ

睡眠不足は生体リズムを混乱させ、脳機能発達のバランスを崩し、学校社会からの離脱の主原因となる慢性疲労症候群を招く恐れがある。発達障害や不登校・ひきこもりとの関係などの最新知見も紹介する。

感想・レビュー・書評

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  • 我が子を育てるにあたって、心がけていることの一つに早寝早起きをおいていて、題名が気になり読んだ。どちらかと言うと、今睡眠不足でお困りの方が手に取ると学びが多い気がしました。小さい間に早寝早起きだった子の方がいずれ遅寝になり、リズムが狂いやすい傾向とあり、なんでやねん。と思う反面、気を付けて断続出来るよう配慮していかないとと思ったのと、確かに小学校高学年になった今、眠い顔してるのに少しずつ寝る時間が遅くなってるのでその点も改めて気を付けていこうと思います。

  • フクロウ症候群

  • 子どもたちは慢性的に疲れている。平日の睡眠不足を補うために、土日は昼まで寝るという生活をすると、体内時計がズレてますます悪循環になる。これは大人にも当てはまることである。

    書かれていることはもっともなことである。子ども中心の生活をし、親が早寝早起きをすればいいだけ。しかし、著者も指摘しているように、共働きの家庭ではどうしても夜型になってしまう。では、どうすればいいのか。やはり、子育てと仕事は両立できないのか、、というもやもやが残る。解決策が知りたい。

  • 神戸の子供の睡眠と発達医療センターの先生の著書。

    睡眠の大切さについて乳児期から大人まで気をつけるべき事が書いてある。

    脳時計が制御する3つの生体リズム
    1、睡眠ー覚醒リズム
    夜が来たら眠り、朝が来たら目覚めるリズム
    2、ホルモンの分泌
    休息を知らせるホルモンメラトニンと、活動を知らせるホルモンβエンドルフィン・コルチゾール
    3、体温調節
    深部体温でエネルギー活動を促す。

    添い寝乳は夜の睡眠を妨げる

    就寝時刻が遅い若者は鬱病になるリスクが高い。2010年発表

  • 睡眠不足からなる睡眠障害が脳の健全な発達を妨げ,重大な悪影響を与えることに警鐘を鳴らす一冊.特に乳幼児から学生達の睡眠の質の低下が,脳神経の発達や回路の最適化を妨げ,その後の人生に悪影響を与えうる.睡眠で回復しきれない慢性疲労は活力・学習意欲の低下をもたらし「小児慢性疲労症候群」を引き起こすことを指摘している.
    新婚の夫婦,幼稚保育園・小中高校など,現在や将来に子供達に関わる人たちに読んで欲しい本.

  •  長男の、「昼夜逆転まで行かないけど、夜は寝付けない、朝は起きられない」という状態の原因がわかれば、と思って読んだ。
     可能性として、「慨日リズム睡眠障害による小児慢性疲労症候群」であるかもしれないのだが、中学校のスクールカウンセラーが言うには、ウチの長男はそこまでひどくはないと思う、とのこと。

     第5章の内容は、それはやってるんだけどどうにもならない、というものではあるのだが、昼夜逆転気味になりかけている子どもの親がこれから対策するのであれば、まだ間に合うかもしれない。

  • 怖っ!

  • 本書は子どもの睡眠不足に警笛を鳴らした本である。本書で述べられている多くのことは現段階では疑似科学の範疇にあるといわざるを得ない。以下ではその解説を書いていく。

    まず前提知識として、著者が提唱を始めた「小児慢性疲労症候群」は、社会構成主義(社会問題を理論付けるための後付けの理論)であることに触れておく。名古屋市立大粂和彦教授によると、長年不登校児童・生徒を診断してきた著者がある程度傾向があることを示したことにより名付けられた病名だと述べている。また診断基準のあいまいさ、疾患概念としての一貫性・統合性(integrity)、他の疾患概念との区別、客観的指標に対する疑問などが指摘されている。

    小児慢性疲労症候群が社会構成主義を前提とした概念であること、その診断には多くの疑問点があること以外にも、本書では疑似科学の問題が付き纏っている。

    例えば、睡眠不足と肥満・学力の関係、あるいは学力と朝食摂取の有無の関係(pp.24-27)は、ただ統計的に見てそういった傾向が伺えるといった「相関関係」があったというだけで「因果関係」が明らかでない。肥満や学力低下の要因は他の原因も十分に考えられ、睡眠不足が原因と断定することは難しい。また睡眠は量ではなく質が重要である。長い睡眠が良いとは限らない。

    このように本書の内容は全て研究段階であり、睡眠不足が原因と断定することが難しい事例が多い。したがって疑似科学と言わざるを得ない。もちろん本書の内容すべてが間違っているとまでは言わないが、注意深く読む必要があると考える。

  • [ 内容 ]
    乳幼児から高校生まで、「寝ない子ども」が増えている。
    体内時計の混乱。
    脳機能が低下する!
    最新医学による警鐘。

    [ 目次 ]
    第1章 子どもの夜ふかしが危ない(赤ちゃんの短眠大国、ニッポン;短眠の原因は「夜ふかし」 ほか)
    第2章 新生児から乳幼児までの睡眠障害と発達障害(発達障害に対する医学生理学界の最新の考え;睡眠は脳を創り、育て、守る ほか)
    第3章 小学生以上の子どもの睡眠障害と不登校・ひきこもり―背景としての小児慢性疲労症候郡(不登校・ひきこもり状態の子どもの身体には何が起こっているのか?;不登校児に多い頑張りの生活歴 ほか)
    第4章 睡眠時間記録をつけよう(自分の睡眠は自分で評価できる;睡眠時間記録表の見方 ほか)
    第5章 家族でできる睡眠改善―大人が変われば、子どもも変わる(副作用なし!予防こそ最良の方策;新生児から乳幼児の良眠のための9のヒント ほか)

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 1章:こどもの夜ふかしが、危ない に始まる現状分析から、睡眠のメカニズム、脳の働き、睡眠欠乏に起因する小児性の疲労・生体リズムの変調。変調により、社会時間に対応ができなくなる・・・ 気にはなっているけど、よくは知らない「睡眠」。 やはり、重要だよね!と改めて思う。 後半からの展開が興味深かったです。

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著者プロフィール

小児科医
兵庫県立総合リハビリテーションセンター・リハビリテーション中央病院「子どもの睡眠と発達医療センター」長

「2011年 『子どもとねむり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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