契約結婚はじめました。4 ~椿屋敷の偽夫婦~ (集英社オレンジ文庫)

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  • 集英社
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感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086802390

作品紹介・あらすじ

と呼ばれる一軒家に住む香澄(かすみ)と柊一(しゅういち)は、ワケあって結婚した、仲良しだけど"偽夫婦"だ。
しかし最近ますます、偽とも言い切れない感情が育まれているような……。
町の相談役である柊一のもとには今日も今日とて客人が絶えない。
夕立のたび夏椿をもらいに現れる老婦人。柊一、担当編集・二本松、晶紀、男三人の一夜……。ほか三篇を収録。

第一話 白雨の便り
第二話 蛍火
第三話 夏の幻
第四話 月の横顔

すみれ荘にて―ふりむかないで―

大人気『下鴨アンティーク』シリーズ、『後宮の烏』シリーズの著者がおくる
〈家〉が語るご近所事件簿、第4巻。
今作は様々な表情をみせ、緑深まる夏の椿屋敷が舞台!

感想・レビュー・書評

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  • 柊一と香澄の恋模様を包みながら、椿絡みの相談事も進んでいく。
    安定感のあるシリーズ第4巻。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    お互いの利害が一致し、結婚したはずの柊一と香澄だったが、2人の間の感情は確実に変化していた。

    柊一は自分の気持ちを自覚し、恋敵(かつ友人?)と、香澄をめぐってのやさしい攻防を繰り広げる。

    一方、香澄は…

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    小説家であり椿愛好家の柊一、そして香澄のビジュアルが表紙にどん!と描かれている1冊。
    いままではわりと引きの絵だったので、2人の感じがまじまじと見れて、うれしかったです。
    特に、アップでみる柊一の顔立ちからは、確かに若隠居の雰囲気がありありと見てとれました(笑)
    かっこいいとは言いきれない(笑)けど、やさしくて穏やかそうな柊一の人柄が、たた住まいからよくわかる絵でした。
    香澄さんは年相応の控えめな可愛らしさでしたしね!

    柊一の方は香澄さんへの恋愛感情を自覚し、恋敵(かつ友人?)の晶紀と、ある意味清々しいくらいのバトルを繰り広げています。
    一方の香澄さんは、傍目からみると確実に柊一のことが好きでしょこれ!状態にも関わらず、本人はまだそれが無意識化にあります。
    これが、どうやって意識化にあらわれるのか…??
    これが本作いちばんの見所と言えます。

    お互いにひとつ屋根の下に暮らし、婚姻届も出しており、相手のことを好きなのにも関わらず、想いは通じ合っているとは言い難い状況…これを傍目で見ているわたしたちが、キュンキュンしないわけにはいきませんね!

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    巻末の短編は、もうすでにおなじみとなった2人を取り巻くサブキャストたちのお話です。
    こちらもなかなかのキュンキュン度でして、いやーもうこのお話のなかには、誰一人、悪人はいないぜ!とおもいました。

    次巻はシリーズ完結巻のようですが、どうなって地、固まるのか?(どう考えても固まるとおもわれる)
    固まるという結果ではなく、どう固まるのか?という経過をたのしみにしたいとおもいます。

  • 最後の歩美と絢のお兄さんの話はご都合すぎるのとみんな繋がるという世界が狭過ぎてあんまりいらないなーって感じだったけど、本編はいい感じに盛り上がってきたと思います

    2022.3.21
    44

  • 正確に書くと星3.5。
    オレンジ文庫の本は読みやすいのでたまに読んでいる。
    その中で、白川さんの本を見つけた。
    初めて読んだのは下鴨アンティークだった。
    読んでいて、ラノベ文芸は内容がちょっと薄めなイメージがあったのだが、白川さんの本はちゃんとキャラクターに深みがあって良い。
    この本も同様。

  • 白雨の頼り
    蛍火
    夏の幻
    月の横顔
    すみれ荘にて-ふりむかないで-

    椿屋敷のお話ですが、すみれ荘のお話も楽しみにしています。

  • 築六十年の古い屋敷に住まう柊一と香澄。ふたりは法的には夫婦であるけれど実際の関係は契約結婚をした偽夫婦で、お互いを想いあっているのにうまくそれを伝えられないでいる。

    あまりにも純粋で清潔な関係はもどかしく、一人称である「椿屋敷」(このシリーズは語り手がなんと住居)や隣のアパートの大家であるすみれさんがやきもきやきもきしているのがおかしい。

    それにしてもこのシリーズを読んでいると、椿という花の多様さや面白さがよくわかる。

  • 2023.5.25 読了。
    通称「椿屋敷」と呼ばれる一軒家に住む香澄と秀一は利害の一致で結婚した偽夫婦であったが、一緒に過ごす時間が長くなればなるほど互いに偽とは言いきれない感情が芽生えてきた。今日も町の相談役として様々な客人の悩みを解決していく。

    椿屋敷シリーズ第4巻。☆2.8ほどかなぁ〜。
    今作は秀一、香澄、共々自分の本当の気持ちに気づいたところまで、という感じ。夏の時期の物語が多く少し「椿」でなくてもストーリーはできたかな?ちょっと無理に椿を絡めた感はなくもなかった。
    次で最終巻らしいのでしっかり香澄と秀一のラストを見届けようと思う。
    すみれ荘の檀くん、あと一押し!!こちらも頑張れ!!

  • <椿屋敷>に住む香澄と柊一は、ワケあり偽夫婦。だけど仲睦まじいし、柊一は自分の気持ちを自覚済み。香澄の元婚約者晶紀とばちばち静かな戦いを繰り広げている。香澄がいないところで晶紀と対峙する柊一が、どんどん素に近付いていく感じがちょっとおもしろい。最後の方では、とうとう香澄も気持ちを自覚した雰囲気に。次が楽しみ。
    スピンオフ的なすみれ荘の話では、だいぶ大きく話が動いたのでこちらも楽しみ。
    全体的にほっこりするあたたかい空気感はこれまでから引き続き。家が語るというのも引き続き。住人の様子を見て「私に口があったら」と家が言っているのもおもしろい。

  • いやぁ、ほっこりといいですなぁ。香澄さんの作る料理はきっとそういう味がするんだろうなぁ

  • 世界観が相変わらず好き!

  • シリーズ4冊目。
    香澄さんがついに、自分の気持ちを自覚した!
    これで、次巻でお互い告白して完!となるのかな?
    そうすると、晶紀氏は失恋てことになるけど、彼にも良い人があらわれないだろうか。

    最終話のすみれ荘の話では、2組のカップルが誕生して微笑ましい。

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著者プロフィール

三重県出身。同志社大学文学部卒。雑誌「Cobalt」短編新人賞に入選の後、2012年度ロマン大賞受賞。主な著書に『下鴨アンティーク』『契約結婚始めました』「後宮の烏」シリーズ(集英社オレンジ文庫)『三日月邸花図鑑』『九重家献立暦』(講談社タイガ)などがある。

「2023年 『海神の娘』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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