ゆきうさぎのお品書き 親子のための鯛茶漬け (集英社オレンジ文庫)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086801416

作品紹介・あらすじ

友人の玲沙から、母親の再婚相手のことがよくわからないと相談をうけた碧。碧のバイト先である小料理屋「ゆきうさぎ」につれてきてみてはどうかと提案するのだが…?

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第四弾。

    小料理屋〈ゆきうさぎ〉を舞台にした、ハートウォーミングストーリー。
    連作四話+序章&終章が収録されております。
    ※今回の巻末レシピは、序章で大樹が蓮と慎二君に朝食としてふるまった“中華粥”と、第二話(表題作)「親子のための鯛茶漬け」で碧の友人・玲沙と、彼女のお母さんとその再婚相手の三人の為に大樹が作った“鯛茶漬け“が載っております♪

    主人公・碧(通称タマ)がバイトをしている、小料理屋〈ゆきうさぎ〉に、前巻で登場した老舗和菓子店の息子・黒尾慎二君(通称クロ)が新しくバイトとして加わることに。
    一方、菜穂さん(通称ミケ)は、〈ゆきうさぎ〉と掛け持ちしているバイト先の書店から契約社員の話を持ち掛けられて・・・。

    タマ・ミケ・クロと、バイトを猫の名前で呼ぶのがお好きなようで・・と、それは良いとして、前述の通りミケさんの進路問題(第三話「肉団子で験担ぎ」)や、前巻でも少し触れられていた、パティシエの蓮が、イギリスに行くのか日本に残るのかの決断を迫られる展開など(第一話「向日葵とアイスクリーム」)、それぞれの決断のお話と、家族の絆がテーマのようでしたね。
    個人的にミケさんを応援していたので、就活頑張っているのに未婚で非正規ということだけで、(まだ20代なのに)親戚からヤイヤイ言われて凹んじゃったり、書店の契約社員になると〈ゆきうさぎ〉との掛け持ちが出来なくなることを悩んでいた、彼女の決断が今後の幸せに繋がると良いな・・と、思います。
    てか、書店の方も“契約社員”なんてもったいぶらずに正社員で雇えよ!って感じですよね(正社だったらミケさんも悩まなかったし)。
    そして、お互い心地良い関係ではあるけど“ぬるま湯”のようだった大樹と碧ですが、第四話 「謎と追憶の茶碗蒸し」で登場した、碧の亡き母の元教え子・都築さんの碧に気がある(?)ような素振りによって、やっと大樹にスイッチが入ったというか、自分の想いに気づいたところで終わっていました。
    さて、今後二人の仲はどのように進展していくのでしょうか・・・大樹の作る料理のように温かく見守りたいと思います。

    ところで、巻が進むごとに出番が少なくなってきている、野良猫の武蔵&虎次郎ですが、この巻でもちょっとしか登場していなくて寂しい限りです。
    もっと二匹の出番を増やしてほしいですね~。

  • ☆4

    シリーズ第4弾

    今作も美味しそうなお料理がたくさん出てきて、ほっこり温かい気持ちになりました。
    今作では登場人物たちが悩みながらも成長していく姿がとても印象に残りました。
    大樹と碧のこれからが楽しみです❁⃘*.゚

  • いつも美味しそうな描写。
    少しずつ変化があって、それが自然といい感じです。

  • ゆきうさぎの人たち全てにかかわる人たちそれぞれが一歩ずつ前を向いてゆっくり歩んで行く様がとても優しく描かれている。美味しい食事とともに心が暖かくなるお話。

  • 時は真夏。

    ・パティシエの蓮はイギリスで店を開く知り合いに誘われていて目下悩み中。
    ・ゆきうさぎで働く碧の友人の真野玲沙は、母が再婚する話が急浮上。再婚相手に不安を覚えている。
    ・ゆきうさぎで働くミケさんは、親戚からお見合い写真を送りつけられ、将来に向けて悩み中。
    ・碧の母のお線香をあげたいと、母のかつての教え子から連絡がきた。新しい出会い。

    の4本立て。

    何気なく過ごす毎日が、物語の中で川の水のように穏やかに流れ、大学1年だった碧も3年に。
    変わりなく続くものと、変わっていくものが、後ろ髪ひかれるように名残惜しくもあり、この先、ゆきうさぎがどう歩んでいくのかと思いを馳せると、少し寂しくもなってしまったり。
    できれば、碧は大樹といつまでも変わらずに一緒にいてくれたらなと思ってしまう。

    大樹、いろいろ鈍いな。笑

  • これまでに登場してきた人物の今後にまつわる話が3話と、主人公達が今後どうなるのかワクワクする展開を含んだ話が1話。今回も美味しそうなご飯を想像しながら楽しく読めました。
    誰かがそばにいて、美味しいご飯を食べながら話す。これだけで気持ちは落ち着くんだろうな…とふとした時に思い出される巻でした。

  • ★どちらがよくてどちらが悪いという話ではない。大事にしたいところと、めざす場所が違うだけ。

    -----------------------------------

    今回は悩みの巻だったと思う!再婚とかはないと思うけど(笑)、将来自分自身も進むべき道で悩むことがあるかもしれないけど、それは「大事なところ」として思えるものが色々あるってことなんだな~。上の「ことば」は蓮が将来の決断をしたところ!大樹、恋の予感!

  • 第3話 肉だんごと験担ぎ
    しみじみと心に染みた。ミケさん頑張れ!って応援しながら読んだ。
    誰かが悩んで悩んで物事を決めたり、一歩前に進んだり、と人生は出会いと別れを繰り返しながら進んでいくんだなあと実感。
    若者が悩みながら前に進むのっていいよね!

  • やっと、やっと恋愛の方が動き出しましたね笑
    大樹くんは茄子好き仲間としてかなり好きキャラなので、幸せになってほしいもんです。えぇ。

    それにしてもこの本は本当に揚げ物食べたくなるな…。お腹減った…。

  • 人生の岐路に立った時、他人にアドバイスを受けるのはもちろんだけど、最終判断は自分の責任で!今回は登場人物の様々な岐路を垣間見て その決断に一喜一憂。話は変わるが 大樹の純愛はどうなることやら(笑)

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