下鴨アンティーク 神無月のマイ・フェア・レディ (集英社オレンジ文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 855
感想 : 65
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086800914

作品紹介・あらすじ

ある日、喫茶店店主の満寿から両親の話を聞かされた鹿乃。雷柄の帯を手掛かりに、亡くなった両親の馴れ初めをたどることに。また蔵から出した菊柄の着物は、慧の父親に関係が…? 過去が明かされる第4巻。

感想・レビュー・書評

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  • いろんな女の子の青春詰め込んだ感じです。少女漫画みたい。キラキラしてて、憧憬が湧く。
    怪奇現象に関してかなりおおらかな感性があって、おどろおどろしくならないし胡散臭さが薄い。

  • 登場人物の出自に密着した巻でバックグラウンドが広がって面白かった。
    枯れ菊…踏み込んだらもっと面白く読み取れそうなテーマで興味が湧いた!
    兎の故事も烏ではなく蛙を選んだ話
    それぞれのエピソードが古典を基にしながら現代を描く『下鴨アンティーク』の世界観が好きです!

  • シリーズ第四弾。

    今回は、鹿乃の両親の話や、慧の過去が明らかになる話が収録。
    慧を想う鹿乃ですが、少年時代のキツイ経験があるだけに、慧の自己否定感はかなり根深いものがありそうです。
    そんな二人に揺さぶりをかけてくる春野君がついに動いて・・。どうする、どうなる!というところで本篇は次巻に続く感じです。
    第四話「兎のおつかい」は、鹿乃の曾祖父母の素敵なエピソード話で、ホッと一息。

  • 今回は親やご先祖様たちのエピソードが語られていたが、思い合っていながらのすれ違いはやはり胸が苦しくなる。そして、あえて触れないように遠ざけていた悲しみをまた1つ背負った鹿乃、ある意味呪縛されている慧、いよいよ腰をあげた春野、と今を生きる者たちの今後の動きに注目だ。

  • どうせならゆっくり読みたいと思って置いていたら、今になってようやく読めました。
    今回は野々宮家のルーツ(これがどの代も仲のいいことで。笑)と、複雑な慧の出生にまつわる話が全て出ます。慧が父親を許せないのと同じように、鹿乃は物心つく前に失った両親を改めて知った以上、慕うのを止められない。
    そして慧も、ずっと大事にしてきた宝石をそのままにはできないことに気付いてしまった、というより問答無用で気付かされて、でもそれが大事だから一歩を踏み出せない。春野くんの牽制で慧が引いちゃうのか、鹿乃が曾祖母のようにぶつかっていくのか、気になります。
    ていうかこの二人が纏まってくれないと、シスコンの良鷹君は嫁探しもできないような気がします。

  • 今回もステキなお話でした。思いは口にしないと相手に伝わらないですよね。

  • 正確に書くと星3.6。
    鹿乃の両親の馴れ初めが書かれているのが、他のキャラクターのとはまた違ってよかった。
    そして綺麗な着物もたくさん出てくる。

  • シリーズ第4弾。
    「星の花をあなたに」「稲妻と金平糖」「神無月のマイ・フェア・レディ」
    「兎のおつかい」の4作品。
    いつものごとく、着物に込められた想いの大きさと、
    その解決方法に心がざわめきます。
    今作は鹿乃の曾祖父母や両親のなれそめ、そして洋館が建てられた
    いきさつなんかもわかって、色々な過去が埋まっていく感じで
    楽しいやら、慧やアンソニーの事で不安やらで心が忙しい。

  • 【下鴨アンティーク4作目】毎回素敵な着物が出てきて本当に楽しみな作品。今回も色々あったけど1番気になるのは鹿乃と誰が恋に落ちるか。慧ちゃんなのかはたまた春野なのか。個人的には2人とも好きなキャラだからどっちでもいいけど…今回の話の流れだと慧ちゃんの元から逃げた鹿乃が春野とって考えちゃうような内容だったな。恋の行方も気になるけど、やっぱり不思議な着物と色んな花や歌なんかが出てくるのがとても素敵。早く次作も読みたい。

  • 訳ありの着物の謎をひも解いていく。
    シリーズも回を重ねるごとに、何となく落ち着いてきた感じがします。

    そして、鹿乃ちゃんも、少しずつ成長していく姿が読んでいてほほえましいです。

    慧の気持ちの変化が今後どのように表れてくるのか、二人の関係がどのように進んでいくのか、できればハッピーエンドがいいなあと思います。

    曾祖父母のエピソードも素敵でした。

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著者プロフィール

三重県出身。同志社大学文学部卒。雑誌「Cobalt」短編新人賞に入選の後、2012年度ロマン大賞受賞。主な著書に『下鴨アンティーク』『契約結婚始めました』「後宮の烏」シリーズ(集英社オレンジ文庫)『三日月邸花図鑑』『九重家献立暦』(講談社タイガ)などがある。

「2023年 『海神の娘』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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