炎の蜃気楼邂逅編 真皓き残響 夜叉誕生 (上) (コバルト文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086148344

作品紹介・あらすじ

現代から遡ること四百年。戦国時代。越後では、鮫が尾城の怨霊の噂が広がっていた。家督争いで敗死した敵の大将・景虎。彼が景勝への怨みを抱え、城へ近づく者をとり殺し、様々な災いを招いているのだと。そんな景虎を鎮め導くため、僧侶がひとり鮫が尾城へ向かうが…!?景虎と直江。"運命のふたり"が出会い、壮絶荘厳な物語を紡ぎ始める。もうひとつの「炎の蜃気楼」がついに文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • 思い入れがあり過ぎ、好き過ぎて本編が読めなくなってしまった『炎の蜃気楼』の外伝。
    上杉の夜叉衆誕生時の話で、甘い恋話などはいっさいなしのハードな時代小説。ミラージュ外伝ではなかったら、絶対コバルトではできない話だよなあ、と思います。
    しかし、400年経っても人って変わらないのか……「景虎は間違いなく高耶だな(いや、逆かもしれないのだが)」と思わせられて、なんだかホッとしました。(笑)

  • 『真皓き残響』(『炎の蜃気楼』邂逅編)シリーズ
    『夜叉誕生』上・下巻 ☆☆☆☆☆
    『妖刀乱舞』上・下巻 ☆☆☆☆☆
    『外道丸様』上・下巻 ☆☆☆☆☆
    『十三神将』 ☆☆☆☆
    『琵琶島姫』 ☆☆☆☆
    『氷雪問答』 ☆☆☆
    『奇命羅変』 ☆☆☆
    『十六夜鏡』 ☆☆
    『仕返換生』 ☆☆☆☆
    まで読了

  • すべての始まりの始まり。
    ここから彼らの苦しく切ない400年が始まる…。

    大怨霊と化した景虎さまの残念・怨念が凄まじい。
    色部さんに懲伏され、天の闇界で謙信公にとうとうと説かれ、この世とあの世の秩序を守るために再びこの世で生を開始しながらも、精神と肉体の齟齬感に苦しめられる景虎さま。
    怨霊の巣窟と化した越後でまた苦しむ景虎さま。
    痛々しい。
    そんな景虎に優しく手を差し伸べつつも厳しい言葉でわが身を省みよと叱責する色部さん、かっこよすぎです。

    そして、そこでいじけて終わらないのがやっぱり景虎さまだなぁと。
    ぼろぼろになりながらも前を向いて歩き出そうとする姿が、高耶さんだった。
    ああやっぱり高耶さんは景虎さまなんだって、なんかそんなことを思った。

    越後に戻って、御館の跡に立った時に景虎さまが流した涙がとても心に突き刺さって、号泣してしまいました。

    いくら主だからとはいえ、自分のために沢山の人が犠牲になり命を落としたとなると、正気ではいられないですよねぇ…。
    そんなに沢山の人の人生、背負えない。
    人の上に立つって、相当の覚悟が必要…ですね。

    直江、ちょこっと出てきましたが、北条の血が大っ嫌いなんですね。
    後見人だけれど景虎の監視役だと言い切ってるし、馴れ合うつもりなんか全くない空気むんむんで、直江って元来こういう強気でプライド高い人なんだよね…ってことを目の当たりにしました。

    ここからこの主従がどう変わっていくのか、楽しみです。が。最初っからいがみ合いで始まりそうな主従関係、この先お互いを認め合っても尚いがみ合い続けてますけど、やっぱりそういう宿命なんでしょうか…?

  • 本編と同時並行(30巻くらい…)で読み始めたため、色部さんのイメージが完全に勝長さんに固定された!甲斐性ありすぎなおじ様!こんな昔から苦労性だったんだな・・・役割って変わらないのねw

  • 出版社/著者からの内容紹介
    現代に換生し、熱いドラマを繰り広げる「景虎」と「直江」。だが、遡ること400余年の戦国時代、初めて出会いを果たしたふたりの壮絶な物語とは…超人気シリーズのもう一つの顔「邂逅編」の文庫化!

    内容(「BOOK」データベースより)
    現代から遡ること四百年。戦国時代。越後では、鮫が尾城の怨霊の噂が広がっていた。家督争いで敗死した敵の大将・景虎。彼が景勝への怨みを抱え、城へ近づく者をとり殺し、様々な災いを招いているのだと。そんな景虎を鎮め導くため、僧侶がひとり鮫が尾城へ向かうが…!?景虎と直江。“運命のふたり”が出会い、壮絶荘厳な物語を紡ぎ始める。もうひとつの「炎の蜃気楼」がついに文庫化。

  • 景虎様の最初の換生。勝長さん大活躍。

  • 炎の蜃気楼邂逅編第一巻です。
    景虎様が亡くなってから怨霊になり、夜叉衆として目覚めるまでのお話。
    本編では影が薄い色部さんがいい感じにでばってます。
    なんだかとってもすいすい読める…。
    なんでかなーとおもってたら、直江さんの自問自答のぐるぐるがないからだと気づきました。
    ひとつの時代物小説としても面白く読めます。
    下巻では直江さんが登場するのかな?

  • 元々ハードカバーの物をコバルト文庫化したもの。邂逅編の話の中で妖刀乱舞と1、2を争う程好きな話。とにかく面白い。景虎様美しい。そして直江の思考についつい笑ってしまうのは本編を知っているからかも。

  • ミラージュはこちらをメインに読んでる(本編はまだ途中)。シリーズ前半のギスギスした二人が好き

  • 私の中で喪が明けたようで、読む気になりました。
    やっぱり景虎様はいいわ〜。

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著者プロフィール

千葉県生まれ、東京都在住。中央大学文学部史学科卒業。「風駆ける日」で1989年下期コバルト・ノベル大賞読者大賞を受賞後、90年『炎の蜃気楼』でデビュー。同シリーズは累計680万部を超える大ヒットとなる。他の著書に、今作を含む「西原無量」シリーズ、『カサンドラ』、「赤の神紋」シリーズ、「シュバルツ・ヘルツ」シリーズなど多数。

「2023年 『遺跡発掘師は笑わない 災払鬼の爪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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