アンゲルゼ 孵らぬ者たちの箱庭 (アンゲルゼシリーズ) (コバルト文庫)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086011365

作品紹介・あらすじ

東京から千キロ北東に浮かぶ神流島。中二の天海陽菜は毎日が息苦しくてならなかった。誰にも嫌われたくない、目立ってはならない、という不安と、圧迫的な軍事訓練の重圧などで疲れ果てていた陽菜は、安らぎを求めて、森の奥にいる「マリア」に会いに行くのだが、そこに見知らぬ少年がやってきて…。目も眩むような奇跡が陽菜の生活を塗りかえる…!?衝撃のミステリアス・ファンタジー始動。

感想・レビュー・書評

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  •  再読。再読強化月間。
     記憶にある以上に中学生女子がドロドロしていたので驚いた。エンディングから逆な意味でえってなる。
     陽菜ちゃんって女子に嫌われるタイプだよね。だからと言ってイジメ良くないではあるんだけれど、なぜああなったんだろう。この先読めば分かるのか。

  • 新シリーズ1巻


    暗いトーンの始まりなのに
    ぐんぐんお話の世界にひきこまれちゃうのはなんでだろう?

    戦争のある世界、天使病…

    圧巻のラストをよんで、
    すぐに続きを読みたくなりました


    すげぇ

  • 近未来SF少女小説。須賀さんに珍しく気弱な女子中学生が主人公。
    目立つことに怯え弾かれることを極端に恐れる、そんな子供の世界は今の現実世界も変わらなくて、学校生活、友人関係の鬱屈さの描写は辛い。
    が、天使病からの展開がエグワク(表現はえぐくて怖めだけど先が読めないワクワク感という複雑な心境)。

    次巻へ

  • 久々に読むと湊のメインヒーローっぽさにびっくりしました(笑)表紙もど真ん中だしね…もーちゃんちょうがんばれ。

  • 第1巻。あるウイルスにより、人類から「進化」した生命体「アンゲルゼ」。彼らと人類の戦争は熾烈を極めていた。けれど、そんなことは田舎島に住む陽菜にとっては遠い話で、それよりもクラスで浮いたりしないか、友達とうまくやれるか、そんな日常のほうが重要だった――。全4巻。
    14歳の主人公の描写がとてもリアルでしんどいです(笑)家庭と学校がほとんど世界のすべてで、小さいことでぐずぐず悩んだりして、そんなところが身に覚えもあって心が痛い!1巻はアンゲルゼとの関わりを予感させつつも、そういう部分から主人公が一歩成長するところがメインだという印象でした。少女小説レーベルとは思えないハードさが素敵です。

  • 2011年10月2日〜10月3日

  • 全四巻。

    14歳の女の子が主人公。
    徴兵制が残っているという設定の日本が舞台。

    軍隊は話に寄り添うように存在していますが、どちらかといえば、襲ってくる謎のウイルスと、その謎についてというほうが話の中心といえます。

  • うわあああい面白かったよー! 早く続刊よみたい。須賀しのぶ本当にはずれないな……。
    痛いわ重いわのSFサバイバル少女小説。これが青春なんて苦すぎる……これがコバルトなんて素敵……。
    少女小説らしい甘い期待もありますがしれっとした顔でひっくり返されます。
    主人公は始めは鬱陶しいけど、その弱さがリアルで生々しくて、だから目が逸らせなくなる。というか、登場キャラ全て、それぞれの駄目なところが秀逸に描かれているのでそれが話に重みを加えている。
    キャラの作りも話の展開もほんとそつがなくて一気に読めました。

  •  実は現代ものの中の天使ってあまり好きなモチーフではないのですが、物語は面白かった……すごい面白かった。さすが須賀さんだ。でも、物語の体は少女小説な筈なのに、なんか痛くて重くてかさぶたべりべりやられてる感じがする。さすが須賀さんだ(だいじなことなので)昭和の後の戦争が行われている架空の時代という設定ですが、天使とか兵器とか、穏やかならぬ内容に。湊くんうさんくせーなと思ってたら……こういうビター感が強い恋愛もの大好きですわ。いいねぇ。懊悩してしまえ。主人公は初めのうちはちょっと殻にこもってる感じでしたが、最後のほうは成長(良い意味ではか不明)できてて、これからも面白くなっていきそうな気がした。もーちゃんのツンデレがひどい。だがそこがいい。続き絶対に読む。

  • 天使病という謎の奇病が蔓延する世界。離島に住む陽菜は軍事教練などの重苦しい現実に耐えながら暮らしていた。そんな陽菜の唯一の癒しは林の奥のマリアに会いに行くことだった。おもしろかったです!リアルな中学生の現実と重い世界がいい!この完璧なまでのシリアスたまりません。

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著者プロフィール

『惑星童話』にて94年コバルト読者大賞を受賞しデビュー。『流血女神伝』など数々のヒットシリーズを持ち、魅力的な人物造詣とリアルで血の通った歴史観で、近年一般小説ジャンルでも熱い支持を集めている。2016年『革命前夜』で大藪春彦賞、17年『また、桜の国で』で直木賞候補。その他の著書に『芙蓉千里』『神の棘』『夏空白花』など。

「2022年 『荒城に白百合ありて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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