編集とは何か。 (星海社新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (736ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065274446

作品紹介・あらすじ

なにしろ、編集が好きなんです。

文芸、漫画、デザイン、絵本、医療、ファッション、写真、アート……
ジャンルも、足跡も、十人十色
知ること、伝えることに貪欲であり続ける、14名の編集者の言葉の果てにたどりついた、「編集とは何か。」

反響大の「ほぼ日」特集連載、書籍化!

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本書は、糸井重里氏主宰のウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」にて総勢400名以上にインタビューを重ねてきた著者が、14名の編集者に「編集とは何か」について問い、彼らの作品への関わり方から読者への届け方まで、そのまなざしや息づかいをも内包した言葉をまとめた一冊です。それぞれの分野で培った智慧と経験とを惜しみなく披露してくれた編集者たちの言葉は、他の様々な仕事にも通じる示唆に富んだものでした。目まぐるしい社会の変容と呼応するように、「編集」もまた進化を遂げる。14名の「編集とは何か」を知れば、「編集」の現在地と未来が見えてきます。
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<収録インタビュー>
新谷学  『文藝春秋』編集長
石田栄吾 『たくさんのふしぎ』編集長
津田淳子 『デザインのひきだし』編集長
白石正明  医学書院『ケアをひらく』シリーズ
岩淵貞哉 『美術手帖』総編集長
金城小百合 『ビッグコミックスピリッツ』編集部
鈴木哲也  honeyee.com 創刊編集長
白戸直人  中公新書 前編集長
土井章史  トムズボックス代表
矢野優  『新潮』編集長
姫野希美  赤々舎代表
久保雅一  小学館
新井敏記 『SWITCH』編集長
河野通和  前ほぼ日の學校長

コラム「VOWのこと。」
古矢徹  『VOW』2代目総本部長
藪下秀樹 『VOW』シリーズ担当編集者

「あとがきに代えて」
ターザン山本! 『週刊プロレス』元編集長

感想・レビュー・書評

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  • 敏腕編集者・金城小百合がおすすめする、今読んでほしいマンガ5本|川島・山内のマンガ沼web | FANY Magazine(2021-11-19)
    https://magazine.fany.lol/15309/

    ~敏腕編集者に学ぶ~人の心に響く企画のつくり方と届け方 | REPORTS | WAO(Jul 2021)
    https://wao-koishikawa.com/reports.php?rid=74

    「作品のため、できることはすべてやる」小学館マンガ編集者・金城小百合の“7つのルール” | めざましmedia(2024年3月21日放送『セブンルール』)
    https://mezamashi.media/article/15124073

    特集『編集とは何か。』が、 星海社から刊行されました。 – ほぼ日刊イトイ新聞 | ほぼ日刊イトイ新聞
    https://www.1101.com/n/s/14editors/book/index.html

    『編集とは何か。』(奥野 武範(ほぼ日刊イトイ新聞),新谷 学,石田 栄吾,津田 淳子,白石 正明,岩渕 貞哉,金城 小百合,鈴木 哲也,白戸 直人,土井 章史,矢野 優,姫野 希美,久保 雅一,新井 敏記,河野 通和,古矢 徹,藪下 秀樹,ターザン山本!):星海社新書|講談社BOOK倶楽部
    https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000363889

    [新刊案内] 2022.03.08 | 編集とは何か。 | 星海社
    https://www.seikaisha.co.jp/information/2022/03/08-post-215.html

  • 普段何気なく手にする本は、作者だけでなく、編集に携わる人の努力と熱によってできていると改めて気付かされました。編集の仕事って本当に素敵だなぁと思います。

  • 【動機】タイトルのとおりの疑問を持ったから

    「編集」をするという立場になったとき、どこからどこまでを期待されている、または任されることになるのか?「編集」とはなにを指すのか?

    それが知りたくて手に取った。

    ジャンルの違う14人の編集長にインタビューが載っていて、そのひとそれぞれの「物語」もおもしろいし、編集という仕事のおもしろさも語られたり、紹介された書籍の話からも興味が拡がる。

    話題がそれぞれなので、読者の関心にあっていればよりおもしろく読めると思う。
    仕組みや背景を知るのが好きなひとや、「編集」をする立場にいるひとによりおもしろい本だろう。

  • 編集って何なんだろうな〜。まだ全然わからない。編集者の数だけ「編集」の定義がある気がする。ひとつわかるのは、私はまだまだだってこと。もっともっとできることはあるはず。がんばろ!

    【読んだ目的・理由】表紙に惹かれて
    【入手経路】買った
    【詳細評価】☆4.0
    【一番好きな表現】「こういうものを、つくりたい」ではなくて、「こういうものを手に入れたい」という気持ちから「創造」がはじまったというか。(本文から引用)

  • 編集とは《独裁ですよ。》
     本の編集についてのインタヴューがまとまった新書。しかし編集は本だけではないのだから、映像関連などのインタヴューがあってもよかったのでは。

     熱意のこもったインタヴューがたくさんあった。共感する部分も多かった。
     印象に残っておもしろかったのは新谷学、津田淳子、金城小百合、白戸直人、ターザン山本!。特に津田淳子、金城小百合、ターザン山本!はよかった。単に著者を称揚せずに、人を人として冷静に見る態度に好感を持った。むしろほかの編集者はあの人がすごいこの人がすごいとほめすぎで、追っかけやファンの自慢話みたい。石田栄吾の食物がめぐりめぐってといふ話も理系ならば何をいまさらと思ふし、鈴木哲也のファッションの話なんかは、まるでちんぷんかんぷんだった。

     同様に、取材をした奥野武範も東浩紀などに対して称揚ぎみで、ポモや現代思想に肯定的なのが私には疑問だった。どうやらニューアカの影響をもろに受けた世代らしく、393ページの《富の格差は是正》発言からもリベラルだとわかる。

     何と言っても「編集」の本質を突いた答へとして、あとがきのターザン山本!の《独裁ですよ。》《編集長の独裁政権ですよ。全権限を与えられた独裁者が、好き勝手なことをやる。それが雑誌であり、編集という仕事ですよ。》といふ言葉がしっくりきた。矢野優なんか2003年から20年も編集長をやってて独裁も独裁である(特に「新潮」の編集長は、ほかの文藝誌と比べて交代までのスパンが長い)。

     ちなみに私は大江健三郎が好きなので、新井敏記が大江に絶交された話はへえさうなのかと思った。

  • 編集とはおもしろさの追求ととらえた。
    いろんなジャンルのかたのいろんな人生観をインタビューで露わにする。なま感がよい。
    編集とは物語と何かを炙り出す。
    どれこれも変で狂っていて真摯で夢中になる。
    ケアや写真に絵本のジャンルは最近触れていなかったので本屋や図書館で浴びたい。
    おもしろいことを自由にしたいだけなんだと編集より思える。
    情報過多の時代は編集の時代でもあると思えた。
    切り抜くのかそのままみせるのか。
    紙の本の装丁の偉大さも伝わる。

  • 編集は面白い、という観点ですごく興味があったが、全く面白くない仕事なのか、、、モラルも何もない、ただエゴと自分のやりたいこと、を一生懸命追い求めてやればいいということで寒気がした。最後まで読み切れず、本を閉じてしまったので後半もしかしたらすごくいい話があったのかもしれないが、政府系の人と友達になって麻雀でかけごとをしていれば、それをスクープできる、その中で聴ける暴露話のために全部録音してこい、もはや人間のやるべき仕事なのかともはや人間として鳥肌がたった。決して、雑誌を作る仕事や、世の中の黒い部分に光を当てるという正義に基づく価値観が必ずしも正しいとは思わないのだが、相手の信用を利用した盗撮、盗聴で得た情報を暴露することでお金を儲ける、買わせることを正とした時の、編集の楽しさとは、社会性やら正義やら、もうどうでもいいんだろうなと思ってしまった。

  • 700頁あるがサクサク読める。いろいろなジャンルの編集者にインタビューしており、ジャンル問わず参考になると思う。

    各人の苦労した点、その時どうしたか、という点が語られており、若い人からベテランまで、心構えからテクニカルなことまで、何か引っかかるものがあると思う。

  • 編集者14名とのインタビュー集
    それぞれで編集観は当然だが異なっており面白い
    私にしっくりきた感覚は作者との伴奏者である、というもの
    作家のように技術や才能があるわけではないが、作りたい意志を支える環境作りを支える
    より良いものにする為のリソースを探し出し作家に提供する
    何かを成す力が足りなければ役割分担として補佐する側に回ればよい

  • 2022年3月31日購入。

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著者プロフィール

1976年、群馬県生まれ。編集者。早稲田大学政治経済学部卒業。株式会社宝島社にて雑誌編集者として勤務後、2005年に東京糸井重里事務所(当時。現在の株式会社ほぼ日)に入社。2023年で創刊25年、毎日更新を続けるウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」の編集部に所属。主にインタビュー記事をつくっている。ときどきポップデュオ「レ・ロマネスク」のライブ・コンサートでギター係をつとめることがある。

企画・構成・文を担当した書籍に『インタビューというより、おしゃべり』(星海社)、『世界を見に行く』(石川直樹・著/リトルモア)、『レ・ロマネスクTOBIのひどい目。』(レ・ロマネスクTOBI・著/青幻舎)』がある。他に、はたらく人たちの悩みに33名の著名人が答えた『33の悩みと答えの深い森。』(青幻舎)、14人の編集者にインタビューした『編集とは何か。』(星海社新書)、甲本ヒロトや山口一郎など5つのバンドのフロントマンにインタビューした『バンド論』(青幻舎)、画家・笹尾光彦の「謎」に迫った『赤の謎』(リトルギフトブックス)など。

「2023年 『常設展へ行こう!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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