生命を守るしくみ オートファジー 老化、寿命、病気を左右する精巧なメカニズム (ブルーバックス)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065268087

作品紹介・あらすじ

2016年にノーベル生理学・医学賞を受賞した大隅良典氏と共にオートファジーの研究に携わり、この分野の第1人者としてさらにオートファジーの役割やさまざまな病気や老化などとの関連を解明し続けている著者が、この細胞の驚きのメカニズムを詳しく解説します。
私たちの体の中では、タンパク質の分解と合成が毎日繰り返されていますが、その細胞のリサイクルシステムとも言えるしくみを担う主なものにオートファジー(自食作用)があります。オートファジーの発見自体は1950年代とかなりさかのぼりますが、生命にとって非常に重要な役割を果たしていること、そして、さまざまな病気と関係があることがわかってきて注目が集まるようになりました。
この本では、まずオートファジーを理解するために、細胞の中の世界ーー数多く存在する袋や膜のしくみや、物質を輸送するメカニズム、そこで何が行われ、どういう意味があるのかーーなどを丁寧に説明します。また、ノーベル賞に結びつく研究がどのように進んでいったのか、臨場感と共にその様子を紹介します。
さらにオートファジーが生体にとって極めて重要で多岐にわたる機能を持つこともわかってきました。主要な3機能、栄養源の確保、細胞成分の新陳代謝、有害物質の隔離除去を中心に取り上げます。また、オートファジーはどのように分解するべきものを認識するのか、その秘密に迫ります。
後半では、がんなどさまざまな疾患とオートファジーの関係、予防や治療に結びつく可能性について触れます。また、著者が発見した、年齢と共に増加しオートファジーを抑制して老化や脂肪肝に関わっていると考えられるルビコンというキーになるタンパク質について詳しく紹介します。
老化や健康寿命、病気、免疫といった身近な問題の鍵になるかもしれないオートファジーの研究をあらゆる角度から語る1冊です。

感想・レビュー・書評

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  • 細胞内の掃除役、オートファジー活性化 老化防止にも|NIKKEI STYLE
    https://style.nikkei.com/article/DGXZQOUC2926U0Z21C21A1000000/

    オートファジーとは | 吉森研究室 | 大阪大学大学院 生命機能研究科 細胞内膜動態研究室/医学系研究科 遺伝学教室
    https://yoshimori-lab.com/research/%E6%AF%8E%E5%BA%A6%E3%81%82%E3%82%8A/

    生命を守るしくみ オートファジー | ブルーバックス | 講談社
    https://gendai.ismedia.jp/list/books/bluebacks/9784065268087

    『生命を守るしくみ オートファジー 老化、寿命、病気を左右する精巧なメカニズム』(吉森 保):ブルーバックス|講談社BOOK倶楽部
    https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000347678

  • 難しい内容をわかりやすく説明していたので、かなりその仕組みを理解できた!
    老化や病気の予防、治療に効果がありそう、スペルミジンを多く含む食品は納豆、味噌、醤油、チーズなど。ただし、一旦がん細胞ができてしまうとオートファジーにより増えてしまう効果が見られる。
    これを読む限り、飢餓状態どうこうとはあったが、オートファジーダイエットとの相関関係はどうなんだろう。
    69冊目読了。

  • 歳を重ねと健康につて考えることがある
    オートファジーに付い少しだけ理解できた様な気がした!

  • ヒトのカラダの素晴らしさに出会える本だと思います。

  • 2023/04/19 amazon 499

  • 新書レベルとしてはちょっと難しい。
    オートファジーの仕組みや発見の経緯の話の方がボリュームが多い。
    オートファジーを生かして、実生活をどう改善するかという知見を得ようと思って読むと期待外れになる。

  • 姫路大学附属図書館の蔵書を確認する→https://library.koutoku.ac.jp/opac/opac_link/bibid/BB00003656

  • 平易かつ詳細にオートファジーについて解説されている。素晴らしい解説本だ。
    研究内容を噛み砕いて理解している。

    研究の第一線で活躍する著者。

    読了90分

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著者プロフィール

大阪大学大学院生命機能研究科教授、医学系研究科教授。
1958年生まれ。大阪大学理学部生物学科卒業後、同大学医学研究科中退、私大助手、ドイツ留学などを経て、1996年、国立基礎生物学研究所で大隅良典氏(2016年ノーベル生理学・医学賞受賞)のもとで助教授に。その後、国立遺伝学研究所教授、大阪大学微生物病研究所教授を経て現職。著書に『ライフサイエンス』(日経BP社)など。


「2022年 『生命を守るしくみ オートファジー 老化、寿命、病気を左右する精巧なメカニズム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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