隠温羅 よろず建物因縁帳 (講談社タイガ)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 42
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065264089

作品紹介・あらすじ

大人気ホラーミステリ、完結!

仙龍の命を削る瘴気の鎖は切断できるのか――因縁帳、堂々終幕!

感想・レビュー・書評

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  • 最終巻の一冊。

    涙で始まり、涙で終わった一気読みの最終巻。

    いきなりの悔しいお別れにぽっかり穴が空き、隠温羅流の因縁の半端なさが今更ながらに怖かった。

    対決なるもの、曳家のシーンは息を呑むほどの圧巻描写。

    人が人を想う強さはもちろん、棟梁の偉大さと覚悟が、因縁の強固な鎖、蠱峯神の呪縛に立ち向かうしかないメンバーを守っていることが感じられたな。

    そしてメンバー誰もがすごく魅力的。

    まさかのあのパグ男までが魅力的でそこが一番の感動ポイントだったかも。

    縁は円、想いが繋がる円が美しい。
    淋しいけれど、おつかれさまの言葉と共に読了。

  • いよいよシリーズ完結編。

    前作「蠱峯神」から続く続編で遂に辿り着いた隠温羅流の因の秘密。

    仙龍の命と隠温羅流の悲しき歴史を救う為、サニワの春菜が謎を解き明かします。

    前作を読み終えた時に棟梁、四天王、コーイチに雷助和尚の活躍に加え、仙龍の父・昇龍やご先祖様の活躍を予想していました。

    しかし、待ち受けていたのは想像もしていなかった棟梁の死。

    完結編にして棟梁かっこよすぎます。

    まるで、仙龍の瘴気の鎖を断ち、悲しき隠温羅流の歴史を終わらせる為に自ら彼岸に向かったとしか思えません。

    自らの命を賭してでも守りたかった、いや、救いたかった。

    もちろん春菜も仙龍もコーイチも雷助和尚も活躍します。

    でもやっぱり本作の棟梁はかっこよすぎで、それ故に仙龍の印象が薄く感じてしまった事が残念です。

    本シリーズを読了しましたが、個人的にはやはり「魍魎桜」がダントツでオススメです。

    未読の方で少しでも興味がある方はその一冊だけを手にとって頂いても良いかもしれません。

    私はそれをきっかけにハマっちゃいましたが...

    新シリーズも始まりますが、その前に積読になっている藤堂比奈子シリーズにも手をつけないと^^;





    説明
    内容紹介
    大人気ホラーミステリ、完結!

    仙龍の命を削る瘴気の鎖は切断できるのか――因縁帳、堂々終幕!


    著者について
    内藤 了
    長野市出身。長野県立長野西高等学校卒。2014年に『ON』で日本ホラー小説大賞読者賞を受賞しデビュー.。同作からはじまる「猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」シリーズは、猟奇的な殺人事件に挑む親しみやすい女刑事の造形がホラー小説ファン以外にも支持を集めヒット作となり、2016年にテレビドラマ化。近著に『DOUBT 東京駅おもてうら交番・堀北恵平』(角川ホラー文庫)、『ネスト・ハンター 憑依作家 雨宮縁』(祥伝社文庫)がある。

  • 祝完結!

    楽しいシリーズでした♪ 金子屋神と陰温羅流との因縁の複雑さには、凄いなぁ、よく調べてあるなぁと思いながら読んでました。(民俗学大好き)

    最後のクライマックスには圧倒。
    そして、次のシリーズは刑事ものにオカルトですが、『おもてうら交番』みたいな感じになるのかなぁ?

  • シリーズ最終巻。なぜサニワが春菜だったのかがわかると同時に、思いの強さがよく伝わってくる巻だった。それは人だけでなく、神もまた同様で……。最終巻にしては何となく仙龍の存在感が少々薄く感じてしまったのだが、ある意味正統派のヒーローだけに、周りの個性豊かな面々におされてしまったか(苦笑)。とはいえ本を閉じたとき、喪失感ではなく憑き物が落ちたような解放感を覚えたのも確かである。

  • 内藤了『隠温羅 よろず建物因縁帳』講談社タイガ。

    シリーズ完結編。

    もう少し明快な結末が描かれるかと思ったのだが、今一つ思わせ振りなスッキリしない感じに終わった。結局は同じ所をぐるぐると回った挙げ句に出口が解らなくなったというような作品だった。

    仙龍の命を削る瘴気の鎖を絶ち斬るために隠温羅流にまつわる因縁に立ち向かうサニワの高沢春菜だったが、棟梁が突然の怪死を遂げ、仙龍の死の運命も現実味を増して来る……

    定価847円
    ★★★

  • とうとうシリーズが終わってしまった
    満足した!したけど寂しい

    色んな意味で泣いた

    蠱峯神の正体を知った時の衝撃!

    隠温羅流にまつわる因縁を解くために今まで関わった人々が力を貸してくれる

    コーイチカッコ良かったよ!

    最後までドキドキハラハラでした

  • 棟梁が死んだ。
    しかし悲しみに暮れている時間はない。
    仙龍にかけられている呪いを解く為に最後の闘いが始まる。


    これでもう仙龍に会えないかと思うと寂しいなぁ〜

  • 終わってしまったーー!
    最終巻にふさわしい内容で大満足。
    曳家最終日は何かあると思ったけど、案の定だった。けどそれがまた面白く手に汗握る感じだった。
    基本的に春菜は好きじゃないけど、今回は良かったな。
    そして棟梁がカッコ良すぎ!本当に棟梁の死は読んでて泣いてしまった。
    隠温羅流の因縁も陳腐なものではなく良かった。
    ラストのコーイチが微笑ましいーー!

  • 思えば内藤了には本シリーズでハマり、次巻が刊行されるまでの繋ぎで“藤堂比奈子”シリーズに手を出してとっとと読了。そのロスを埋めるための“堀北恵平”シリーズでまたハマりと、なんだか私はカモにされているような(笑)。

    私の中では棟梁は麿赤兒だったのに、若い頃は誰もが振り向くような男前だったとなると麿さんじゃないな(笑)。藤竜也にするか。和尚の短パン姿に笑わされ、仙龍と春菜の抱擁にはこちらが赤面。コーイチ改め風鐸の存在には相変わらず救われる。コーイチ役に菅田将暉というのはやっぱり譲れません。

    物語に切なさは必須と思っていますが、本作は思ったほど切ないエンディングではなかったおかげでロス度が低くて済みそう。で、来月には新シリーズ開始。次も私はカモ決定。

  • シリーズ最終巻。

    祓い時を引き寄せるサニワなる主人公と祓い屋で曳家とその仲間たちのお話。

    最終巻は曳家が代々背負う因縁のお話。
    大切な人との別れ。
    その先にあるもの。
    関わり合った人達との縁。
    全てが円。

    シリーズどれもすばらしかったです。
    祓うものを完全な悪で表現されてない部分もしみじみします。

    キャスティングは鈴木亮平さんと長澤まさみさんでお願いします。(月9で見た二人ですけど・・・)

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著者プロフィール

2月20日生まれ。長野市出身、在住。長野県立長野西高等学校卒。デザイン事務所経営。2014年、日本ホラー小説大賞読者賞受賞作『ON 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』でデビュー。ほかの著書に『ON』につづくシリーズの『CUT』『AID』『LEAK』『ZERO』『ONE』『BACK』『MIX』『COPY』『BURN上・下』、スピンオフ『パンドラ』『サークル』『OFF』、「東京駅おもてうら交番・堀北恵平」シリーズ『MASK』『COVER』『PUZZLE』『TURN』など著作多数。

「2023年 『LIVE 警察庁特捜地域潜入班・鳴瀬清花』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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