カエルの小指 a murder of crows (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065264010

作品紹介・あらすじ

「久々に、派手なペテン仕掛けるぞ」
詐欺師から足を洗い、口の上手さを武器に実演販売士として真っ当に生きる道を選んだ武沢竹夫。
しかし謎めいた中学生・キョウが「とんでもない依頼」とともに現れたことで彼の生活は一変する。
シビアな現実に生きるキョウを目の当たりにした武沢は、ふたたびペテンの世界に戻ることを決意。
そしてかつての仲間――まひろ、やひろ、貫太郎らと再集結し、
キョウを救うために「超人気テレビ番組」を巻き込んだド派手な大仕掛けを計画するが……。

感想・レビュー・書評

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  • 「カラスの親指」の続編!
    作者が、「登場人物たちにまた会いたくなったから」が続編作る動機だけあって、ええ感じに仕上がってます!

    今は、実演販売士として生きてるタケさん。確かに、前職が生きるかも?
    人を騙す!いやいや、商品の魅力を分かって貰う職業やな(^◇^;)

    そこに、過去に母親を助けた縁のある娘が転がり込んで…
    この辺は、前を彷彿させてええ感じ。
    話を聞いて、更に自身も被害を受け、怒りに震え、大きな仕掛けを!

    前作で、活躍した人らも、今も仲良しで、協力!
    しかし、テツくん、小学生で、そのITを駆使する力量凄い!
    もう、何をするにしても、その辺の知識は必要やねんな。

    相変わらず、どんでん返しは、あるんやけど、ちょっと若い子、凄過ぎんのとちゃうの?
    あの〜でも〜いくら、優秀な頭脳でも、そちら方面で生かさんように、大人たちは教えて欲しいです…
    でも、教えてくれるかな…微妙な気が…

    これが、ハッピーなんか分からんけど、後ろ向いてないから、ええか!

    世界征服とか、政権倒すとか、そういう大きな感じでないのが、身近に感じでええわ!
    まっ!こんな大仕掛けも身近にないけどね!

  • 【カラスの親指】続編

    楽しかったぁ…基本詐欺師の話が好きなんですが
    やられた分しか やり返さない感じ好きですね

    登場人物も全員懐かしいし
    読んでて状況がコロコロ変わるためハラハラするし
    読んでて【おい…】【おいおいおい…】と勝手に口から声が出ます。

    シリアスでデリケートな話や騙しあいの間にキッチリ笑いも入れてるのが良いですね( ☆∀☆)

  • 「カラスの親指」続編。続けて読みま〜す。もう騙されるつもりはございません。と、思ってましたが、タケさんと一緒に想定外のところを騙されました。
    詐欺師から、実演販売士に転職を果たした“タケ”。
    高等話術が役立ちます。そこに、中学生の“キョウ”が付き纏い始める。訳あり中学生の、過去もなかなか悲惨。タケさんは、そんなキョウの母親とのふとした関わりを知り、昔の中間を集めて、再び大きな詐欺を仕掛ける。
    途中の、小さな嘘とその解答を絡ませながら、テンポ良い道尾マジックが、進みます。
    誰かを幸せにする嘘に徹した皆さんでした。

    • ちゃたさん
      おびのりさん、こんにちは。いつもいいね!ありがとうございます。
      カラスもカエルも、私は「ええっ!そうくる?!」とやられっぱなしでした。
      道尾...
      おびのりさん、こんにちは。いつもいいね!ありがとうございます。
      カラスもカエルも、私は「ええっ!そうくる?!」とやられっぱなしでした。
      道尾マジック、当分やられそうです(*´∀`)♪
      2022/11/07
    • おびのりさん
      ちゃたさん、こんばんは!
      こちらこそ、ありがとうございます。
      カラスは、すっかりやられてしまったので、
      カエルはそこそこ気をつけていたのです...
      ちゃたさん、こんばんは!
      こちらこそ、ありがとうございます。
      カラスは、すっかりやられてしまったので、
      カエルはそこそこ気をつけていたのですが、
      まさかwでした。
      なかなかの構成ですよね。
      2022/11/07
  • 人が良すぎる詐欺師たちが帰ってくる! 名作、カラスの親指のネクストストーリー #カエルの小指

    詐欺師を卒業し、実演販売を生業にしている主人公。ある日、怪しげな中学生に相談を受ける。かつて母が詐欺にあった復讐をするために相談に来たのだ。いつものメンバーが集合し、中学生のために再度大作戦が決行される。

    タケさん、やひろ、まひろ、貫太郎、テツくん、懐かしいメンバーが大暴れ!
    相変わらず、人を騙すのに長けているのにも関わらず、人がよすぎる面々が凶悪な組織に立ち向かっていく。ストーリーの組み立てが面白く、さすが道夫秀介さんですね。

    コメディタッチでも、背景や過去の描写がしっかりしているので、重厚感もちゃんとあります。いつもの道尾作品のとおり、お話は二転三転、ズバッと鋭く展開がガラッと変わる仕掛けは素晴らしいです。結末も綺麗で優しい気持ちになれました。

    そして本作は何と言っても魅力的な登場人物。
    今回は新たな登場人物のキョウが華やかでGOOD! ぱっと見は今風の現実的な思想を持った不可思議な中学生ですが、心に秘めた闘志がキュート。
    もし映像化するとしたら、どんな女優さんが演じるんだろう~ 難しい役どころですよ。

    総じて楽しく読める初心者向けのミステリーですので、どなたにもおススメできる良作です!

  • それぞれの個性が際立ってました。ストーリー展開力。よく練られてます。

  • 作者が「またこの登場人物に会いたくなった」と言って書いた小説だから、前作を気に入った私は愛を十分に感じて楽しめた

    期待を裏切らない欺き連発。
    ヨビノリたくみ 好きなので引きづられてる感は否めないが、色んな人に勧められる小説かと

  • ある中学生の悲しい悔しい思いを救ってあげるために、大ペテンを働いたあのメンバーが再集結!騙し、騙され、騙し、騙され、結局は誰が誰に騙されてるの?展開がコロコロ変わって気をつけないと分からんなってく
    相変わらずこのシリーズは最後は何やってたんだろ?ってキレイないい話になるのが違和感あるが、まあまあ面白かった。
    よくよく考え振り返ると泥棒に入って900万以上盗んだ詐欺というより泥棒。
    何よりも叶とテツの中学生の頭脳とスキルが桁違い。こんなスーパー中学生はいないいない。缶詰で合鍵作る?

  • 懐かしいメンバーが勢揃いで、全員が集まった瞬間から心躍りました。このメンバーが揃うと何か大掛かりな仕掛けが始まりそうでわくわくしますね。

    やっぱり騙された!!

    さすが道尾先生、伏線の回収が爽快でした。
    前作の「カラスの親指」と同じく、今作もストーリーが二転三転と目まぐるしい。自然と声が漏れます。絶対見破ってやると思いながら読むものの、終わってみればまんまと綺麗に騙されていました。

    是非、前作とセットで騙されてほしい小説です。

  • カラスの親指の続編。

    どんどん先を読みたくさせる
    展開はさすが!

    止まらず読んでんしまいました。

    もう1返しを期待してしまったのは
    前作が偉大すぎたからかなぁ。

  • カラスの親指に次ぐ、カエルの小指。
    物語は『カラスの親指』を読み終えた前提で進む為、先にカラスの親指を読んでおくのが良いです。

    タケさんを始め、まひろ、やひろ、貫太郎、そして親指から小指になったテツが繰り広げるペテン。また今作のキーパーソンとなるキョウによる作戦は前作以上に二転三転する展開で、後半は「どこまでひっくり返すの?」と読みながらニヤついてしまう楽しさがありました。

    前作は組織を相手に立ち向かうと言う大舞台である一方、今作はある人物がターゲットとスケールこそ小さいものの、あらゆるテクニックを披露しながら窮地を脱する様は、まさにマジックを観ている感覚です。

    さらに最後の解説は、今年になって観始めたYouTube番組『ほんタメ』で齋藤明里さんと司会を務めるヨビノリたくみさんであるのも、なぜか嬉しい気持ちになりましたし、たくみさんの道尾秀介さんの作品愛が十二分に伝わってくる内容でした。

    総じて、このシリーズ作品は読みやすくて、読者を楽しませてくれる、読書入門者に優しい作品でした。

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著者プロフィール

1975年生まれ。2004年『背の眼』で「ホラーサスペンス大賞特別賞」を受賞し、作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』が100万部超えのベストセラーとなる。07年『シャドウ』で「本格ミステリー大賞」、09年『カラスの親指』で「日本推理作家協会賞」、10年『龍神の雨』で「大藪春彦賞」、同年『光媒の花』で「山本周五郎賞」を受賞する。11年『月と蟹』が、史上初の5連続候補を経ての「直木賞」を受賞した。その他著書に、『鬼の跫音』『球体の蛇』『スタフ』『サーモン・キャッチャー the Novel』『満月の泥枕』『風神の手』『N』『カエルの小指』『いけない』『きこえる』等がある。

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