蠱峯神 よろず建物因縁帳 (講談社タイガ)

著者 :
  • 講談社
4.20
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本棚登録 : 350
感想 : 38
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065237717

作品紹介・あらすじ

かの富豪の邸宅に住まうは、人肉を喰い散らかす蟲――。
春菜と仙龍、過去最大の曳家に臨む。

祓いは人の業。
矩をこえし業を祟るは――鬼神なり。

感想・レビュー・書評

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  • 暗さと強さを感じた一冊。
    シリーズ9。

    淋しさ抑えつつ紐解く最終章の開幕。
    前半は吉備津神社からたたら製鉄と、小難しい世界だけれどちょっとした旅情気分を味わえた。

    隠温羅流の祖にたどりついたはいいものの、とにかく行く先々暗い空気感がまとわりついてきて、春菜の夢といい、棟梁の夢といい、不安感しかない。

    そしてこの"蠱"という字がなんとも嫌な想像を掻き立て…案の定、ぶつぶつ穴あき描写にやられた。

    屋根裏に祀られた神なるものの邪気の強さは因縁絡みだけに手強そう。 
    春菜のサニワとしての強さ、想いの強さを感じながら最終巻へ。

  • 内藤了『蠱峯神 よろず建物因縁帳』講談社タイガ。

    シリーズ第9弾。春菜は42歳の厄年に死ぬ運命の隠温羅流の導師・仙龍の因縁を絶ち切ることが出来るのか……

    次の第10弾が最終巻となるらしく、物語は一気に佳境へと向かう。サニワの春菜と仙龍の運命や如何に。

    設計士・長坂からの要請で、屋根裏に祀られた蠱峯神が市の職員を惨殺した疑惑に春菜と仙龍がその謎に迫る。吉備津に赴き、隠温羅流の祖に辿り着いた春菜と仙龍は神代へとつながる恐ろしい因果の糸を掴み取る。

    本体価格740円
    ★★★★

  • ついにここまで来ちゃいました、シリーズ第9弾。

    春菜がついに隠温羅流の因を解き明かします。

    隠温羅流の祖、それは吉備津から始まった悲しき歴史。

    本作は前作迄と違い何も曳きません。

    そう仙龍が導師として活躍する場は描かれてないんです。

    すべては次作であるシリーズ完結編に向けた序章。

    隠温羅流の因を解き明かし、コーイチは念願の半被式を迎え、なんとなんとついに仙龍と春菜が!

    まぁ、いきなり「俺の嫁に来て欲しい」、「一緒にいたい。ずっと」、「駄目か?」ってこの無骨さが仙龍っぽ過ぎる!

    いよいよ次作で終わっちゃうんですよね(TT)

    仙龍の瘴気の鎖は切断出来るのか!?

    いや、そりゃ出来ちゃうんだろうけど...

    でも最後に出てきましたねぇ。

    仙龍の父親で、棟梁の甥、42歳の厄年でこの世を去った先代・昇龍。

    棟梁や四天王、最終巻を前に半被式を迎えたコーイチ、雷助和尚...きっとこれだけのメンバーだけだと隠温羅流に続く悲しき歴史を断ち切る事が出来ないってことですよね。

    昇龍はじめ、きっとご先祖様も大暴れするんだろうなぁ。

    早く読みた〜い!

    でも、読んだら終わっちゃう...

    罪作りですよー内藤先生!

    説明
    内容紹介
    屋根の下では油断するな
    一度離れれば、空洞夥しき遺骸と再会することに……

    春菜と仙龍がたどり着いた
    隠温羅流の始まりは――悲しき愛のかたちをしていた
    15万部突破! 大人気ホラーミステリ

    ☆☆☆

    かの屋根下へ踏み入った者は、声も発さず事切れたそうだ。

    設計士・長坂から緊急要請。
    出入り不能の屋根裏に祀られた神が、市の職員を惨殺した疑惑が浮上する。
    地域を護る善神はなぜ変貌を遂げたのか。
    吉備津にて隠温羅流の祖にたどり着いた春菜と仙龍は、
    ついに神代へとつながる悲しい因果の糸を掴み取る。

    仙龍の命を削る瘴気の鎖は切断できるのか――因縁帳、終章開幕!


    著者について
    内藤 了
    長野市出身。長野県立長野西高等学校卒。2014年に『ON』で日本ホラー小説大賞読者賞を受賞しデビュー.。同作からはじまる「猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」シリーズは、猟奇的な殺人事件に挑む親しみやすい女刑事の造形がホラー小説ファン以外にも支持を集めヒット作となり、2016年にテレビドラマ化。近著に『DOUBT 東京駅おもてうら交番・堀北恵平』(角川ホラー文庫)、『ネスト・ハンター 憑依作家 雨宮縁』(祥伝社文庫)がある。

  • ようやく因縁がとけた‼️

    ですが、それと対峙するのは次巻、そして完結巻。

    待ち遠しいですね。

    うー、面白かった!

  • シリーズ9冊目。クライマックスマジか。サニマの春菜が因縁のナゾを突き止める。仙龍の呪いの鎖を断ち切れるのか!

  • よろず建物因縁帳シリーズ、いよいよ終章へ。吉備津にて徐々に判明する隠温羅流の祖の物語。一族にまつわる因縁のもとがようやく判明はしたものの、それをどのように断ち切ればいいのか、それはまだ最終巻である次作に続く模様です。
    そして封じられた屋根裏に祀られた、恐るべき神の正体。これまた次作へ持ち越しなのですね。ああ気になる。続けて読まねば。
    終章へ向けての因縁を解く流れが見え、祝い事もあり、微笑ましい出来事もあって希望が見えてきたかに思えたのですが。ちょっと待って、このラストって……これはもしや、あの人が!? ああ、なんてこと……(涙)。

  • 仙龍!!!!
    かっこよすぎ 笑
    春菜もかっこいいし。
    その分、恐怖は少なめで。
    神と近しい時代ってなんとなく、少なくとも江戸より前(頭の中はほぼ弥生時代あたりまで)遡ってたけど、意外や意外、近代だった。

  • ついに隠温羅流の因縁が明かされた。
    なるほどー。
    私でも白羽の矢は抜いてしまうわ、そんなもの。
    コーイチが法被をもらえたのが嬉しいし、そんな時にプロポーズする仙龍もウケる。
    棟梁が亡くなってしまったらやだなぁ

  • ファンタジー度高め。
    全体がどうというより、仙龍が春菜にプロポーズした!という印象が強い。
    次の巻で終わりらしく、今回はそれに向けての準備をしているような感じだった。なのであまり怖くない。
    シリーズものらしく、前の巻の出来事や人が出てくるとなんか嬉しい。

  • 2021/9/30
    結婚おめでとう!なんて清いおつきあい。
    それはともかく。
    あと1作でこれ終われるの?なんかドキドキする。
    今作は前半乗らず。難しかったからね。
    パグ夫の危機察知力の高さよ。
    棟梁御無事で。誰も死んでほしくない。

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著者プロフィール

2月20日生まれ。長野市出身、在住。長野県立長野西高等学校卒。デザイン事務所経営。2014年、日本ホラー小説大賞読者賞受賞作『ON 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』でデビュー。ほかの著書に『ON』につづくシリーズの『CUT』『AID』『LEAK』『ZERO』『ONE』『BACK』『MIX』『COPY』『BURN上・下』、スピンオフ『パンドラ』『サークル』『OFF』、「東京駅おもてうら交番・堀北恵平」シリーズ『MASK』『COVER』『PUZZLE』『TURN』など著作多数。

「2023年 『LIVE 警察庁特捜地域潜入班・鳴瀬清花』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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