- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065237717
作品紹介・あらすじ
かの富豪の邸宅に住まうは、人肉を喰い散らかす蟲――。
春菜と仙龍、過去最大の曳家に臨む。
祓いは人の業。
矩をこえし業を祟るは――鬼神なり。
感想・レビュー・書評
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暗さと強さを感じた一冊。
シリーズ9。
淋しさ抑えつつ紐解く最終章の開幕。
前半は吉備津神社からたたら製鉄と、小難しい世界だけれどちょっとした旅情気分を味わえた。
隠温羅流の祖にたどりついたはいいものの、とにかく行く先々暗い空気感がまとわりついてきて、春菜の夢といい、棟梁の夢といい、不安感しかない。
そしてこの"蠱"という字がなんとも嫌な想像を掻き立て…案の定、ぶつぶつ穴あき描写にやられた。
屋根裏に祀られた神なるものの邪気の強さは因縁絡みだけに手強そう。
春菜のサニワとしての強さ、想いの強さを感じながら最終巻へ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
内藤了『蠱峯神 よろず建物因縁帳』講談社タイガ。
シリーズ第9弾。春菜は42歳の厄年に死ぬ運命の隠温羅流の導師・仙龍の因縁を絶ち切ることが出来るのか……
次の第10弾が最終巻となるらしく、物語は一気に佳境へと向かう。サニワの春菜と仙龍の運命や如何に。
設計士・長坂からの要請で、屋根裏に祀られた蠱峯神が市の職員を惨殺した疑惑に春菜と仙龍がその謎に迫る。吉備津に赴き、隠温羅流の祖に辿り着いた春菜と仙龍は神代へとつながる恐ろしい因果の糸を掴み取る。
本体価格740円
★★★★ -
シリーズ9冊目。クライマックスマジか。サニマの春菜が因縁のナゾを突き止める。仙龍の呪いの鎖を断ち切れるのか!
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よろず建物因縁帳シリーズ、いよいよ終章へ。吉備津にて徐々に判明する隠温羅流の祖の物語。一族にまつわる因縁のもとがようやく判明はしたものの、それをどのように断ち切ればいいのか、それはまだ最終巻である次作に続く模様です。
そして封じられた屋根裏に祀られた、恐るべき神の正体。これまた次作へ持ち越しなのですね。ああ気になる。続けて読まねば。
終章へ向けての因縁を解く流れが見え、祝い事もあり、微笑ましい出来事もあって希望が見えてきたかに思えたのですが。ちょっと待って、このラストって……これはもしや、あの人が!? ああ、なんてこと……(涙)。 -
仙龍!!!!
かっこよすぎ 笑
春菜もかっこいいし。
その分、恐怖は少なめで。
神と近しい時代ってなんとなく、少なくとも江戸より前(頭の中はほぼ弥生時代あたりまで)遡ってたけど、意外や意外、近代だった。
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ファンタジー度高め。
全体がどうというより、仙龍が春菜にプロポーズした!という印象が強い。
次の巻で終わりらしく、今回はそれに向けての準備をしているような感じだった。なのであまり怖くない。
シリーズものらしく、前の巻の出来事や人が出てくるとなんか嬉しい。