猫弁と星の王子 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065231326

作品紹介・あらすじ

あの「猫弁」が、帰ってきたーー!

百瀬太郎は亜子と結婚の約束を交わしたものの、個人的な事情でまだ結婚には至っていない。二人が喫茶店でご飯を食べていると、「ちょっと見ていてください」と百瀬の腕に……渡されたのは、赤ちゃんだった! 一方、地方から上京してきた正水直は入学金詐欺に遭い、途方にくれていた。行くところがない直も、百瀬の事務所にたどり着き……。さらに、「死なない猫」の相談まで舞い込んでーー。事務所は大賑やか、百瀬は大忙し。亜子との関係は、いったいどうなる!?

感想・レビュー・書評

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  • 受験生に対する合格詐欺は、本当に辛い。
    ただ、猫弁に出会えて、そして目指す道が見つかってよかった。

    いやー、今作も幸せな時間だったなぁ。

    指切りに嫉妬する亜子さんはかわいい。
    おかえりと言われるとなんとも言えない顔をして、はにかむ猫弁もかわいい。

    春美ちゃんのお姑さんが「似ている」人でよかった。産後のブルーな時に赤ちゃんとふたりきりになっちゃいけない。その通り。世の中のお母さんたちがみんな独りで闘わなくてもよくなりますように。

    猫弁が碧人の母親との面会で感じたこと、伝えたメッセージは猫弁だからこそできること。
    人は二本の手しか持たない。自分の手で抱えられるものしか、守ることができない。
    千手観音のようになれたら、と思う猫弁。
    あー、もー。
    本当に『歩く清浄機』だわー。

    そして、いなもと、ありがとう。
    あなたのおかげで猫弁をこんなに楽しめているよ。

  • 大山淳子さんの本が好きなのだが、猫弁シリーズは初読み。タイトルを初めて見たときは猫の言葉がわかるのかと思ったがそうではない。猫を引き寄せる心優しき弁護士なのだ。詐欺被害にあった地方出身の学生が不安で押しつぶされそうになっているところへ奇跡の出会いが。無報酬で相談にのってくれる弁護士に出会えたのだ。終盤で彼女が地元の甲府に帰り、母親と再会するシーンが素晴らしい。嘘をついていたことを怒られると思っていたのに、全部受け止めてくれた。どれだけ救われた気持ちになれたことだろう。このシリーズのほかの作品も読んでみたくなった。

  • 猫弁第2シーズンの一作目。
    やっぱり猫弁はいいな〜。

    そしてあとがき読みながら号泣…

  • 前作が非常に綺麗な終わりだったので、もう続きが読めないことが残念に思ってはや数年というところでの新シリーズだったため、読む前から期待値が非常に高かった。そして、前シリーズと変わらず心がホッとする描写が随所にあり、その期待値をゆうに超える内容だった。

  • 第2シリーズ第一巻。

    入学金詐欺に遭った女子高生正水直を助ける。

    犯人は大学からの1年間の停学処分で済んだが、昨今の情勢では処分はもっと厳しいのではないだろうか。

  • いや〜、良かった良かったって感じで
    読後がほんわかする。

    相変わらず、たくさんの登場人物視点では
    場面がパッパっと切り替わるから
    時間を置いてしまうと、あれ?となっちゃうけど、
    最後は全部、まるっとハッピーエンド!

  • 猫弁シリーズ大好きです。
    直ちゃん頑張って弁護士になってほしいですね。

    亜子ちゃんのゆびきりにヤキモチ可愛かったです。

  • 2023.15th
    昔大好きだった猫弁先生シリーズ(^^)
    なんと続編が出ていたなんて!最近になって知りました。
    久しぶりだったけど、昔と変わらずとても楽しめました!悲壮感とか辛さが全くない作品なので、楽な気持ちで読めますね(°▽°)

  • 受験生をターゲットにする詐欺は本当にやめて欲しい。
    高齢者とか、結婚詐欺とか、そりゃ、やめてほしいけど、ただお金だけでなく本当に大切な一年を無駄にしてしまう受験生詐欺は本当にダメでしょう。
    猫弁が本当に愛されてて、本当に何気ない1日を幸せに感じてくれるカップルでそこは癒される。

  • 猫はたくさん出てくるが名前と種類くらいで、主張が激しくないので良かった。嫌いではないが犬派です。

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著者プロフィール

東京都出身。2006年、『三日月夜話』で城戸賞入選。2008年、『通夜女』で函館港イルミナシオン映画祭シナリオ大賞グランプリ。2011年、『猫弁~死体の身代金~』にて第三回TBS・講談社ドラマ原作大賞を受賞しデビュー、TBSでドラマ化もされた。著書に『赤い靴』、『通夜女』などがあり、「猫弁」「あずかりやさん」など発行部数が数十万部を超える人気シリーズを持つ。

「2022年 『犬小屋アットホーム!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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