連星からみた宇宙 超新星からブラックホール、重力波まで (ブルーバックス)

著者 :
  • 講談社
4.10
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本棚登録 : 127
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065213544

作品紹介・あらすじ

夜空に輝く星たちの半分以上は、一つに見えて、一つじゃない! 恒星の多くが連星であることは、知らないと恥ずかしい「宇宙の常識」です。むしろ、太陽は「たまたま」一つしかないのです。じつは北極星も3連星なのです!
星が連星だから、宇宙にはさまざまな不思議な現象が起こります。そして、連星があるからブラックホールが見つかり、重力波が発見されて宇宙論が進歩するのです。読めば星の見え方が一変します!

感想・レビュー・書評

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  • 小説三体の3重連星の世界から興味が出て読書
    連星をキーに天体現象を解説するというスタイル。
    知的好奇心を掻き立てる内容ばかりで、サクッと読めるライトさも良い

  • 連星(二重星)を切り口に

    ●連星は割とよくある

    じつは全天の肉眼で見える星の11パーセントが二重星か、3つ以上の星が近寄っているのです。ただし、二重星のペアの間隔はさまざまです。ほとんどくっつくように見えるものもありますし、もっとも美しい二重星といわれる「アルビレオ(はくちょう座ベータ(β)星)」のように35秒角もあいているものは、けっこう離れている例です。

    ●宇宙初期の星形成

    宇宙の初期に誕生した星(第一世代の星)は、質量が大きい(100太陽質量くらい)という特徴を持つと考えられています。こうした星は、一生の最後に「重力崩壊型」の超新星爆発を起こします。鉄より重い元素はこの爆発の時に合成されるのだ、とセーガンは『COSMOS』の中で語っています。
    21i

  • 恒星を星と呼び、恒星は銀河に1000億個存在し、銀河は1000億個存在する。その中の恒星の一つが太陽。太陽が単独の星なので、あまりそのような認識がなかったが、星は多くが連星を成しているとのこと。連星を成していることが、様々な宇宙の構造や星の質量、それぞれの距離、重力波を知ることのKeyになっていることを知ることができた。
    これからも連星からの情報で宇宙の謎が解き明かされていくことに期待したいと思う。

  • 連星、その名の通り連なった星(恒星)のことです。
    連星を研究することにより様々なことが分かってきており、今まで理論上言われていたこと(アインシュタインの予測も含む)が、測定によって2017年8月17日(なぜこの日なのかは本文へ)に確かめられた。
    北極星って、3重連星なんですって。シリウス、アンタレス、スピカ、リゲル(オリオン座の一番明るいやつ)も、皆、連星です。ほー。

    日頃の生活にまったく役に立たないですが、超新星爆発、ドップラー効果、赤方偏移など、宇宙関連ワードには、なんとなくロマンを感じます。
    ブルーバックスらしい、専門的な内容を高校卒業レベルにかみ砕いて解説した良書だと思いました。

  • オウムアムアとは2017年に発見された太陽系外から飛来した恒星間天体。扁平な形状で宇宙船ではないかという説も登場するほど、興味深い現象であった。連星により、推論の幅と共に理論と想像の宇宙が広がる。しかし、時間や距離のスケールからも、実際には見る事も叶わぬ途方もない世界。どうやって理論構築できるのかも分からないから、ただただ解説を鵜呑みにするばかりだが、本著はそうした興味をじわじわと満たしてくれる。

    宇宙に存在する星の半数は連星。連星とは、重心の周りを公転し合う星。惑星ではなく、自ら光を放つ恒星。シリウスも連星。

    宇宙は完全な真空ではなく、水素を主成分とする物質が雲のように漂っている。これが星雲。この雲の中で分子雲と呼ばれる密度の高い場所が、更に収縮しガスが降り積り原始星が形成される。その後更に物質が降り積り太陽に近いサイズになると中心部が1000万度に温度が上昇し、核融合反応が起こる。核融合により、星では、水素からヘリウムを合成され、そのエネルギーが星の光となる。

    宇宙を知らずに、あるいは宇宙は空想のみで済ませて生きているし、そうせざるを得ない。だからこそ、何か求める答えがあるかのような好奇心が向かう。時々、宇宙に関する本を読みたくなる。そのスケールで思い巡らせば、あらゆる出来事は、些末な刹那である。

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  • [評価]
    ★★★★☆ 星4つ

    [感想]
    連星という存在は知っていたが、自分が考えているよりも多くの星が連星であることには驚いた。また、よく知られている星座にも連星があるので2度、驚いた。
    また、連星が宇宙のことを知るためだけではなく、物理学においても重要な存在出会ったことには感心した。

  • ☆━━…‥・企画展示・‥…━━☆
        宇宙(そら)をよむ
    ・‥…━━☆・‥…━━☆・‥…━━☆

    ひとつひとつの点に見える星たち。
    だがその中でもお互いにぐるぐる回りあう「連星」というものがある。
    この連星たちを通して見た、宇宙の魅力について語る。

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    貸出期間 1週間

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  • 読みやすかった

  • 著者の連星愛を強く感じる一冊。
    ブルーバックスにしては、文系でも読みやすい内容。

    宇宙には連星がとても多いというのは、聞いたことがあったが、宇宙のいろいろな分野の理解が、連星の観測を元に進んできたというのは知らなかった。

    惑星を持つ連星もいくつもみつかっているということなので、それぞれの惑星から錬成である太陽がどう見えるのか知りたい。そしてS型の場合、連星同士の距離が近づくとき、惑星にも大きな影響がありそうなので、その辺も機会があったら解説していただきたい。

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