アンマーとぼくら (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065206393

作品紹介・あらすじ

休暇で沖縄に帰ってきたリョウは、親孝行のため「おかあさん」と3日間島内を観光する。一人目の「お母さん」はリョウが子どもの頃に亡くなり、再婚した父も逝ってしまった。観光を続けるうち、リョウは何かがおかしいことに気がつく。かりゆし58の名曲「アンマ―」に着想を得た書き下ろし感動長編、待望の文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • あなたは、最近、おかあさんと二人で旅をしたことがありますか?

    このレビューを読んでくださっている方の年齢はマチマチです。すでにおかあさんを亡くされている方もいらっしゃるでしょう。一方、まだ高校生で、毎日ガミガミ怒られています!という方もいらっしゃるかもしれません。今の時代、家族の形も様々です。おかあさんと言っても、皆さんの頭の中に浮かぶ姿は決して一様ではないでしょう。

    かくいう私は、辻村深月さん「ツナグ」のレビューに書いた通り、父親を亡くし、母親は遠方に住んでいます。仕事もあって、会えても年に一、二回。コロナ禍によって今ではすっかり会えなくなりました。思えば私も毎日ガミガミと叱られて、反発ばかりしていた時代もありました。今ではそんな力関係も変化して一方的には叱られなくもなりました。そもそも離れて暮らしていると、喧嘩をすることによってお互いの関係がさらに遠くなってしまうのではないか、そんな不安さえ感じもします。そう、私も大人になったんだと思います。しかし、そんな母親と二人で旅をするか、というとそのイメージさえ浮かんできません。女同士ならいざ知らず、男の私が母親と旅をする、観光地を巡って、二人の似顔絵を描いてもらう、そのような状況は想像さえできません。

    しかし、イメージを持っていなくても、あなたが次に目覚めた時に、そこには何故かおかあさんの姿があったとしたらどうでしょうか?離れて暮らしているはずなのに『どうして、おかあさんがここに?』と寝ぼけ眼を擦って目にする母親の姿。『ええと…俺、何の用で帰ってきたんだっけ?』と慌てる自分に、『いやだ!おかあさんのお休みに付き合ってくれるって約束したじゃない。里帰りして三日間沖縄で過ごすって。ひどいわ、忘れちゃったの?』と続けるおかあさん。えっ?と戸惑いながらも母親と巡ることになった想い出残る沖縄の観光地の数々。この作品は、そんな主人公の『どうして?』という驚きの先に続く物語。沖縄という母親のような包容力を持ったその土地に、まさかの奇跡が起こる瞬間を垣間見る物語です。

    『「リョウちゃん!」不意に子供の頃の呼び名で呼ばれて』目を覚ましたのは主人公のリョウ。『ごめんね、随分待たせちゃった?』と呼びかけるのはおかあさんでした。『ここはどこ、ぼくはだれ』と『激しい記憶の混乱が巻き起こった』リョウに、『リョウちゃんが帰ってきたから、迎えに来たんじゃないの』と『御年五十と少し』になるおかあさんが説明します。『ええと…俺、何の用で帰ってきたんだっけ?』、『いやだ!おかあさんのお休みに付き合ってくれるって約束したじゃない。里帰りして三日間沖縄で過ごすって。ひどいわ、忘れちゃったの?』と続く二人の会話。結局おかあさんの運転する車に乗って自宅へと向かうリョウ。家に着いて『リョウちゃんはお父さんに挨拶してあげて』と言われ、『いい奥さんをもらったね、親父』と父の遺影に語りかけます。『今ならあんたがあの人に惹かれた理由がよく分かるよ』と思うリョウは『ぼくの実の母が亡くなったのは、ぼくが小学校四年生の頃だった』と過去を振り返ります。『札幌の小学校で先生をやっていた』実母。『修学旅行のカメラマンとして六年生の修学旅行に同行』した父の『猛アタック』の末結婚した二人。しかし、『父と母はとても仲睦まじい夫婦だった。ぼくたちは、とても幸せな家族だった』という時代は長くは続きませんでした。『癌という、響きからして恐い病気が母を襲』い、『見つかったときはもう手遅れだった』というそれから。『毎日のようにお見舞いに行った』リョウに対して『滅多に見舞いに行かなかった』父親。『やがて、その日が来た』と、『母が危篤に陥』った連絡を学校で受けたリョウはすぐに病院に駆けつけます。しかし、『長期の撮影旅行』で連絡がつかなかった父親。そんな中、枕元で『リョウくん、お父さんを許してあげて』と苦しい息の中語りかける母親。『お父さんは、ただ、子供なだけなのよ』というその最期の言葉。結局父親が到着したのはお通夜の始まる前でした。『柩の中の母を見て、号泣した。泣き声は、まるで獣が吠えるようだった』という父親。実母の死後、『父はしょっちゅう撮影旅行で家を空けるようにな』り、『沖縄土産が続くようになった』という父親のたまの帰宅。そんな中『明けたら五年生になる春休み』に『突然「沖縄に連れてってやるよ 」と言い出した』父親。そして『まるで夏だね』と那覇空港に着いた二人はゲートを出ます。その時『とても晴れやかな笑顔』で『父が大きく手を振』りました。『こんな笑顔、母が生きている頃しか』見たことないと思うリョウの視線の先に『父に手を振り返した』『すっきりとしたジーンズ姿の女の人』の姿がありました。『とっさに母と比べた』リョウは『母とはタイプが違うけど、きれいな人』と感じます。『ハルコさん!こいつが息子です!リョウって呼んでやってください!』と女の人に紹介する父親は『この人は、晴子さん。お前の新しいお母さんになる人だよ』と続けます。『呆気に取られて、言葉もなかった』というリョウ。『あの、坂本さん。やっぱり、ちょっと急ぎすぎたんじゃ…』と心配そうな女の人は、沈黙するリョウに『初めまして。沖縄へようこそ、リョウくん』と声をかけました。そんな女の人に『リョウくんて呼ぶな!』、『それは、母の呼び方だ。母が今際の際に、苦しい息の下から呼びかけた、その呼び方だ』と反発するリョウ。『リョウ!晴子さんに失礼だろ!』と怒鳴ると、すぐさま睨み返したリョウを見て怯む父親。その隙に『ぼくは全力でダッシュした』と駆け出したリョウ。『どこへ?そんなの知らない、分からない』と自問するリョウは『それ以上そこにいることは、ぼくの心が耐えられなかった』と空港の中を駆けて行きます。そんな反発から始まった『おかあさん』との出会い。そして、そんな『おかあさん』と父親との三人暮らしがはじまった小学生のリョウの沖縄での新しい生活、その一方で『里帰りして三日間を沖縄で過ごす』大人になった今のリョウという過去と現在のリョウが交差する、まさかのファンタジーが描かれていきます。

    かりゆし58という沖縄県出身のロックバンドの代表曲「アンマー」を題材にして執筆されたというこの作品。『歌に導かれて書くという経験が初めてだったので、これは沖縄に書かせてもらった物語』と語る有川ひろさん。『沖縄の言葉で「おかあさん」』という意味を持つ『アンマー』という言葉を書名に持つこの作品は、その内容も沖縄色に満ち溢れています。そんな物語は、その玄関となる那覇空港の情景描写から始まります。リョウの帰郷に重ねて描かれる那覇空港。『ビジネスマンより旅人が圧倒的に多く、華やいだ活気が溢れている』というその場に『カラフルなサムソナイトを引いた楽しげな旅行客の群れ』を見るリョウ。そんな人々のことを『これから沖縄を巡る人々の期待と、これから沖縄を発つ人々の名残惜しさ。楽しげなお喋り、お喋り、お喋り ー が重なって、浮き立つような喧噪』と表現する有川さん。私も沖縄には何度か行ったことがありますが、まさしくその特殊な雰囲気感を言い当てていると感じました。そんな表現から始まる物語は、喧噪を作り出している旅行客の視点で見る情景描写が、三日間のリョウとおかあさんの時間の中に多々登場します。一箇所その描写をご紹介したいと思います。二人の最初の訪問地となったのが『地元の人の祈りのための場所』でもあるという『斎場御嶽』です。『参道の手前に料金所が』あり、『道の駅で買っておいたチケットを渡して入る』というその入口には『御嶽を回るマナーなどを説明している』ビデオコーナーがあるというリアルな説明。『石畳が敷かれた道は、最初こそなだらかに上るが、すぐに容赦のない山道に変わる』、『最初の突き当たりで海が見下ろせる。明るいコバルトブルーに、沖は藍色』と、その地を知る者でなければ描けないリアルな情景描写が続きます。さらには『石畳を粗く敷いただけだった参道には、手すりがつけられ、道の端に緑色のすべり止めシートが張られている』と、なんとも細かい箇所まで説明していくその表現の数々には、まるでガイドブックを読んでいるかのように、その場のイメージが眼前に浮かび上がるほどです。そして極め付けは『お金を入れないでください』と書かれた拝所の掲示についてです。『内地のお客さんは、何でかお金を入れたがるのよねぇ』と今や観光地のあちこちで目にする小銭を供えるという行為について『神様にお金なんかあげても意味ないのにねぇ』とおかあさんに語らせる有川さんは『沖縄の神様だったら確かにそうだ。捧げるのは線香や塩や米で、お賽銭という文化がそもそもない』と、なるほど、と感じさせるミニ知識までをリョウとおかあさんの自然な会話の中に織り交ぜていきます。他にも首里城の脇道の道程を『アラフィフのおかあさんにはきついだろうし、お年寄りにはもっとお勧めしない』と書くなど、ガイドブックにも書いていないような細かい知識まで物語の中に自然に盛り込んでいく有川さん。これはもう、沖縄が好きな人にはたまらない作品だと思いました。

    そんな沖縄感が満載なこの作品にあって、物語もまた”普通”ではなく進んでいきます。作品の帯に『一体、ぼくに何が起こっている?』と大きく書かれている通り、主人公のリョウが遭遇する不思議体験の数々。それは、『ここはどこ、ぼくはだれ』と、久しぶりに再開したおかあさんに会いに来たことさえもはっきりしない主人公の様からスタートします。ネタバレになるので詳細を書くことはできませんが、その後も全編に渡って不思議感に溢れた物語が展開していきます。しかし一方でその背景に描かれるのはリョウを中心としたリアルな家族の物語でした。札幌で暮らしていた小学四年の時に実母を亡くし、一年も経たずして、はるか南方、沖縄の地の継母の元へと移り住むことになったリョウ。実母の見舞いにも訪れず、亡くなった後すぐに再婚を急いだ父親。そんな風にリョウを振り回した父親に強い反発を覚えるリョウ。実際、この作品で描かれる父親像には、読んでいて怒りを通り越して呆れるほどの姿が描かれていきます。それは、沖縄に来る前、実母がリョウに語った『お父さんは、ただ、子供なだけなのよ』という最期の言葉が示す姿そのものでした。そんな父親の子として育ったリョウが父親に抱いていた感情は複雑なものがあったのだと思います。また、そんな父親を愛し、息子も愛した実母と継母を、それぞれ『お母さん』、『おかあさん』と区別して呼び、それぞれに想いを抱くリョウ。世の中、実の親子であっても必ずしもその関係が上手くいくとは限りません。ましてや継母との関係となると、それが小学四年生という物心ついた後、微妙な年頃に迎えた継母であるなら尚更のこと、その関係構築はデリケートな問題になるのではないかと思います。『初対面でリョウくんと呼ばれたぼくが激昂したことを慮ってか、晴子さんはぼくのことをリョウちゃんと呼ぶようになった』と始まった継母との関係。そんな中でいつまでも継母を『晴子さん』と呼び続けるリョウ。『ぼくが忘れたら、お母さんがいなくなっちゃうよ』と実母のことを思い続けるリョウ。そんな中、『リョウちゃんが、初めておかあさんって呼んでくれた日よ』という瞬間が訪れます。『こうしてその日、晴子さんはぼくのおかあさんになった』というその運命の瞬間。しかし一方で、現在を生きるリョウは『頭に靄がかかった』ような不思議な状態が続きます。しかし、『ぼくは、おかあさんの休暇に付き合うために、沖縄に帰ってきた。今、大切なのは、そのことだけだ』と思うリョウは、おかあさんとの三日間を大切に過ごしていきます。この辺り、同じ有川さんの「旅猫レポート」を少し彷彿とさせるものがあるようにも思いました。そして、そんな物語は、終盤になってスピードを早めていきます。まさかの結末へと続くその物語。それは予想していた内容の一段上をいくものでした。謎が謎を呼ぶ、不思議感がそのまま残るその結末。しかし、その結末には主人公のリョウが、そして読者が納得できる”普通”の親子の幸せな姿がありました。

    私たちはそれぞれに両親と過ごした想い出を何かしら持っていると思います。それは楽しかったことだけではありません。お互いの気持ちがすれ違い、また、変に意地を張り合って過ぎ去った日々というものもあったのではないかと思います。この世には色んな親子の形があります。『お母さん』、『おかあさん』という言葉の先に見えるその存在。それもまた人によって様々だと思います。幼い時に死別して両親の顔を覚えていない、そんな関係性だってあるでしょう。しかし、そうであっても、親子の関係は全ての人に存在します。たとえ死しても親子という関係性が失われることはありません。この世にいなくても、ずっといつまでもその繋がりを思う先に特別な感情は永続します。そして、過去の大切な想い出の数々がそれを支えていきます。

    『沖縄だったらこういうミラクルが起こってもいいんじゃないか』とおっしゃる有川さん。沖縄という、私たちにつかの間の安らぎを与えてくれる土地だからこそ、また、『アンマー』という独特な言葉で母親を呼ぶ、まさしく母親のような包容力を持った土地だからこそ、そこには、もしかしたら…というまさかの奇跡が起こってもおかしくないと感じられるのかもしれません。

    『一体、ぼくに何が起こっている?』と、主人公のリョウがおかあさんと過ごした三日間の先に光を見る物語。沖縄の魅力満載なその内容に、無性に沖縄に行きたくなる物語。それは一方で、読後思わず母親に電話をしてしまった私…と、ふと、読者も自分の母親のことを考えてしまう、そんな親子というものに想いを馳せてしまう作品でした。

  • 「なんだ、この親父は!」「勝手な親父のわがままを、そんなに簡単に受け入れるなよ。」そして沖縄の名所巡り。あまり面白くない本だな。ところが親父の死から急に場面は変わる。学校での女子との喧嘩、名前のくだり、親父の写真に息子への贈り物。目頭が熱くなる。
    非常に良い本だった。ただひとつはっきりしないのは、何故主人公は空白の3日間の後、死のうと考えていたのか。なんとなく辛い境遇は見えていたが?

  • 泣いた。
    おかあさんとの沖縄での三日間のデート。切な過ぎる愛の話。
    不思議な設定だけど、沖縄が舞台だと違和感がない、というか、普通にこういうこと起こりそう。

    斎場御嶽
    万座毛
    玉泉洞
    残波岬
    勝連城
    海中道路
    首里城
    金城町の石畳道 など、

    定番の観光スポットがたくさん登場する。

    5年位前まで毎年のように沖縄へ旅行していた。
    いつもハッピーだったことを懐かしく思い出して、また訪れたいと思った。
    コロナが落ち着いたら必ず行こう。
    その時は、行きの飛行機の中できっとこの小説を読むのだろうなあ、と思った。

    沖縄の海と空が大好きな人には、絶対オススメ。

    そういえば、有川ひろさん、名前をひらがなに改名したんですね。

    • 川瀬 愛さん
      なるほどですね(-´∀`-)
      まずは、サブマリン読んでみます!
      ありがとうございます

      『こだま』さんの作品読んだことありますか?

      私はリ...
      なるほどですね(-´∀`-)
      まずは、サブマリン読んでみます!
      ありがとうございます

      『こだま』さんの作品読んだことありますか?

      私はリアルな心の心情を書いたノンフィクションが好きで、こだまさんのノンフィクションそして人間らしさ溢れた字体はおもしろいですよ( ¨̮ )
      2020/11/04
    • 川瀬 愛さん
      男性にこだまさんを勧めるのはどうかなと思うのですが、たけさんならば文学として受け止めてくれるかなと思い紹介しました!

      『ここは、おしまいの...
      男性にこだまさんを勧めるのはどうかなと思うのですが、たけさんならば文学として受け止めてくれるかなと思い紹介しました!

      『ここは、おしまいの地』見てみてください
      2020/11/04
    • たけさん
      ありがとうございます!
      「ここは、おしまいの地」読んでみますね!
      ありがとうございます!
      「ここは、おしまいの地」読んでみますね!
      2020/11/04
  • 読み始めて2週間ぐらいかかり、その間に3冊も別の本を読んでしまった。
    出だしから主人公が何故、自分は沖縄にいるのかと疑問から始まり、現在と過去が目まぐるしく交錯して行く。3日間という短い中に沖縄の有名な観光地の殆どと、それまで主人公が生きてきた全ての記憶が凝縮されて書き込まれる。そのあたりが重すぎて他の本に逃避させていたものと思う。
    子供以上に子供な父親の言動に呆れもしたが、後半の後妻の受け止めや、父親の本当の気持ちを知って涙が出てくる。この3日間を糧に主人公は生き直すことになったようであり、その次の世代に引き継ぐことができて良かった。でもやはり義母の死が悲しい。

  • 北海道で『お母さん』を亡くした小学生のリョウは、沖縄に住む父の元に赴き、『おかあさん』と暮らすことになる。大学進学と同時に沖縄を出たが、『おかあさん』の希望で三日間だけ、沖縄での父との思い出の地巡りに付き合うが、そこで不思議な体験をして…。さすが有川氏、何度も目がウルウルしてしまった。あいだに挟まれる北海道、沖縄、高知の地元ネタが絶妙だと感じた。

  • 沖縄で過ごす3日間。
    亡くなったお父さんとの思い出を語りながら、息子のリョウくんとおかあさんは家族に縁のある場所を巡っていきます。

    昔のことを思い出すと、もちろん楽しかった記憶が浮かんでくるけれど、
    あの時こうすれば良かった、とか
    あんなこと言わなきゃ良かった、とか
    後悔の気持ちもそれと同じくらい強く残っているものだと思います。

    過去に戻るなんてことは決してできません。
    いま目の前にいる大切な人には、自分の気持ちをしっかり伝えておかなきゃなと思いました。


    沖縄は私も大好きな場所です。
    よく晴れた日に、キラキラ輝く大きな海を見たときの感動は忘れられません。
    また遊びに行きたいなぁ

    • たけさん
      ナッツさん、おはようございます!

      沖縄、僕も大好きです。
      この本を読むと、沖縄の海や空や自然の美しさや壮大さを思い出しますよね。
      ...
      ナッツさん、おはようございます!

      沖縄、僕も大好きです。
      この本を読むと、沖縄の海や空や自然の美しさや壮大さを思い出しますよね。
      ほんと、また遊びに行きたいです。
      2021/01/23
    • ナッツさん
      たけさん、コメントありがとうございます!
      本当に沖縄は素敵な場所ですよね。
      どこかまったりしていて、包み込んでくれるような空気感が大好きです...
      たけさん、コメントありがとうございます!
      本当に沖縄は素敵な場所ですよね。
      どこかまったりしていて、包み込んでくれるような空気感が大好きです。
      また、気軽に行けるようになる日が早く訪れますように、、!
      2021/01/24
  • 「みとりねこ」の中に収録されていた短編から先に読んでしまい、本編を読んでいなかったので、読んでみることに。
    勝手に主人公のリョウが後の「おかあさん」となる晴子さんとの子供の頃の話かと思いきや、冒頭に登場したのは、社会人になって、久々に沖縄に帰省するリョウの姿。
    すでに「おかあさん」となった晴子さんと巡る3日間の物語。
    「みとりねこ」に登場したリョウの自由気ままな父親は、既に故人となり、父親との思い出の地を晴子さんと巡る。
    実の母親を亡くし、突然北海道から沖縄に引っ越すことになった過去のリョウの記憶と、現在が交互に描かれるが、現在のリョウの記憶が曖昧に描かれているところが気になって、内容があまり頭に入って来ない。
    子供より子供っぽい父が、誰よりも息子であるリョウを思っていたことを晴子さんから聞かされるシーンや、亡くなってもなおリョウの父親のことを愛し続ける晴子さんの想いにはジーンと来るものがあったが、ラストだけ何だか消化不良。
    ファンタジーと言えば、納得出来るものがあるのかもしれないが、ラスト前までは涙なしでは読めなかったのに、ラストの種明かしに、かなり引いてしまった。

  • アンマーとぼくら 有川浩さん

    1.有川さんとのあゆみ
    植物図鑑で出会いました。その後、レインツリーの国、阪急電車と読み進みました。
    塩の街では、これらとは違うSF的世界を堪能させてもらいました。
    また、旅猫レポートでは、主人公が猫!という、そうきたか!!の視点を楽しませてもらいました。
    私が有川さんの読書の世界を続ける理由は、ほっとしたり、また時には涙を誘ってくれる安心できる世界だからです。

    2.アンマーとぼくら
    主人公は、母親を早くになくした男の子。
    父親は、彼の悲しみがいえる間を与えず、再婚します。

    思春期の彼が、父に対して、そして新しい家族になった女性に対して、どのように気持ちの折り合いをつけていくのか?
    これもテーマの一つです。

    そして、二つ目のテーマ、それは不慮の事故で父がなくなり訪れます。
    そう、彼女、新しいお母さんと2人での暮らしの始まりです。

    まだまだ若いお母さんが再婚をしない理由、主人公の彼が東京に進学する理由。
    それぞれが相手を想っての行動、考えをとります。
    わたしたちは、物語の時計が進むなかで、彼らの家族風景を自然に理解できるようになります。

    3.読み終えて
    アンマーとぼくら。
    このぼくらが誰なのか?

    ページを閉じ終えたとき、理解できるのみならず、この物語のなかの家族とそして彼らを支える周りのひとたちに「ありがとう、わたしも日々を生きるからね!」伝えたくなる、そんな小説です。

    優しい気持ちになれる、そんな小説です。

    #有川ひろさん ありがとう。



  • 久々の有川作品。感涙必至小説ですな...。コロナ禍が落ち着いたら沖縄行きたいわ~。受け入れられない表現があり-1ptだが、それ以外は全力でおススメ! 男女とは、親子とは、友だちとは、恩師とは...。バランス良いボリュームで詰め込んでくれた良作。

  • 沖縄は独身時代、出張や家族旅行で結構行ってるのでとても親しみがあります。

    登場するのは、ほぼリョウ、父親、継母の晴子さんで、晴子さんは優しい沖縄の人。リョウが沖縄に戻ってきて晴子さんと再会して、そこから3日間の物語が始まります。
    途中から過去未来が重なってきて、だんだん不思議な感じになってきました。最後の方では、なぜか瞳がウルウルしてしまった。最近、人生とか振り返るようになったなー。

    さて、著者名が有川浩から有川ひろさんに変わったのですね。いいと思います。

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著者プロフィール

高知県出身。第10回電撃小説大賞『塩の街 wish on my precious』で2004年デビュー。2作目『空の中』が絶賛を浴び、『図書館戦争』シリーズで大ブレイク。『植物図鑑』『キケン』『県庁おもてなし課』『旅猫リポート』『三匹のおっさん』『阪急電車』『空飛ぶ広報室』『明日の子供たち』『イマジン?』など。2019年「有川浩」から「有川ひろ」に改名。

「2023年 『私たちの金曜日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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